教育のとびら

教育の未来を提言 since 2007
presented by 福島 毅

新しい教育についてのブレインストーミング

2014-08-24 | 雑感(教育関連)
最近、新しい教育について、ブレインストーミングしたりする機会が増えました。

そこでのアウトプットで共通して出てきた事柄などについて今回紹介したいと思います。

1.個人的にこの先(10年~30年といったスパン)予想される学校や教育ということについて。
・個にあったアダプティブラーニング(学習のペースがフレキシブルである。個々の生徒のマルチプルインテリジェンスを意識した教授法)が進む。
 ただし、そのためには、必要なハードウェア、ソフトウェア、教師による教授法などの進展や定着なども欠かせない。
・企業やグループが学びの世界に大きく進出してくる。もはや「学校」だけが学びの場ではなくなる。企業がオンライン・オフラインでの学びの場を提供したり、その履修が就職活動に直結したりするケースが出てくる。
・教師は学習コンテンツの伝授者から、学習支援者・アドバイザー的な位置にシフトする。

すでに通信添削や塾などではタブレットを使った個に応じた学習教材が提供されています。こうした流れはやがて学校教育にも及んでくることでしょう。
もちろん、40人が一斉に受ける授業スタイルが急に変化するわけではありません。しかし、学力差は単純な個人の能力差に還元されるものではなく、ラーニングのペースがそれぞれ違うという解釈や効果的な学習スタイルには個人差があるということが受け入れられるならば、このアダプティブラーニングの流れは自然なことと考えられます。


2.これからの学びの場(「学校」とは限らない)で、重視されていくこと
 もちろん、いろいろな要素があるのですが、特に喫緊で重要と思われること
・学習意欲、学習へのモチベーション
・クリエイティブ・自分で探したり、楽しめる
・社会に出てからの生き方を身につけられる
・適切かつ効果的なコミュニケーション能力
・柔軟さ・自己修正・多様性の受容
・素直さ
・内省し、振り返る力・自己評価力・振り返りを後に活かす力
・リーダーシップ・大局観
・倫理観

特に、倫理観ということについて。
学習意欲が高くクリエイティブだったり、学業成績が優秀だったり、人をひっぱっていく牽引力があったとしても、自己の都合や利益のために自分の価値観ややり方を集団に強要したり、人を欺いて自分の有利さを追求するような人があふれれば社会全体にとって不幸です。

力を持つエリートによって考えられた社会システムが多くの貧困などの社会格差や搾取する経済システムや環境汚染を引き起こしているのが現実の今の世界です。

こうしたことを考えた時、学校の成績さえよければいいという考え方ではなく、倫理観の育成といった人間形成や成長といったものをどう教育に組み入れていくかが大きな課題になっていくと思われます。
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