教育のとびら

教育の未来を提言 since 2007
presented by 福島 毅

Authentic Leadership in Action(アーリア)報告会 参加

2010-07-11 | 教育事情(海外)
6月6日から12日にカナダで行われた、Authentic Leadership in Action(社会を変革するリーダーシップと実践コミュニティ)の報告会およびワークショップに参加してきました。

報告は、まず、参加した西村勇也氏(ダイアローグバー主宰)のプレゼンテーションから。このALiAというコミュニティがそもそもどういうものかということや、今回のセッションのプログラム詳細、参加者の感想などについて1時間ほどPCプレゼンテーションがありました。

この話の中で興味深かったのは、このワークショップが、3つの要素から構成されているということでした。アート(アーティストを呼んでダンス・音楽演奏・パフォーマンスなどがある)、モジュール(分科会でのワークショップ)、メディテーション(瞑想)に分かれているということでした。驚いたのは、私は最近、統合的なワークショップに必要な要素として、言語活動(ワールドカフェやOST,サークル)と非言語活動(視覚系・音感系・体感覚系のアクティビティ)、瞑想や沈黙・内省といった静的な時間をバランスよくワークショップに入れることが大切と個人的には考えていた矢先であったことです。このALiAの方向性と一致していたことは、ですから納得です。

セッションに組み込まれたアート要素には、書道・華道・武道など日本古来からあるものも多く、日本人が当たり前に触れていることが多かったのに驚いたといいます。ただ型を先生が教えるというのではなく、型をやってみて、その意味とリーダーシップの関わりなどを指摘してくれたということも興味深いところでした。例えば、合気道でしたら、地と天と自分につながってグラウンディングしてみる。そうすると姿勢が安定すること(リーダーはうわっつらだけでなく地に足がついていないといけませんね)や、他人の力をうまく流してよける合気道では、リーダーシップの立ち振る舞いと関連していることの指摘があったそうです。

”冷たい目”、”暖かい目”、”より広い視野の目”とはどのようなものかを体感したり、質問カードがまわってきてそれを引いた人が答えていくフローゲームがあったり。”今”を書道で表現したり・・・ この書の表現で大事なのは、すぐに考え浮かんだことを書に表現してしまうのではなく、一旦思考を止め、ただ湧き出てくるものを率直に表現していくことなども習ったそうです。表面を取り繕うのではなく、わかっているふり、感じているふりをすることなく、自分自身としっかりつながることが強調されていたようです。アートでの要求は大きすぎず小さすぎず、スモールステップで各自が達成できる課題がうまく用意されているとのこと。ただ、参加者が傍観者でなくきちんとアクションしていくことが求められるそうです。いってみれば良い先生が集まっている小学校のようなイメージなのだそうです。

報告の後半、軽食をつまみながら、ワールドカフェが行われました。
ここでは、リーダーシップについての印象や西村さんの報告をきいて、グループで感想をシェアしたりしました。報告を聞いた後のワールドカフェで、さらに深まった気がします。

+++++++++++++++
後半の部は3時頃から、OST(オープンスペーステクノロジー)を使った参加者主体のワークショップとなりました。問いとしては、「今日学んだことを行動にうつすために、今、ここで話し合いたいことは何ですか」というものでした。8つのテーマがあがり、各ミニ会場に分かれてフリートーキングでした。個人的には2つのテーマをはしごしました。
リーダーシップについて再考したり、アートとリーダーシップの関連についてグループ内でディスカッションしました。

また、個人的に感じた感想は、ブログ記事を別にして述べたいと思います。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ICT教育に関する熟議 | トップ | 教育の未来を創るワークショ... »
最新の画像もっと見る

教育事情(海外)」カテゴリの最新記事