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教育のとびら

教育の未来を提言 since 2007
presented by 福島 毅

問題と課題

2013-06-20 | 研修・セミナー・講演など
昨日は、デザイン未来塾がありました。
デザイン未来塾では、デザイン思考やバックキャスティング(未来の課題設定から現在を観る)などを学びます。

今回は、バックキャスティングとフォーキャスティングの違いなどが講師の方から説明され、そのあと講師を含めた参加者同志の対話へと進みました。

バックキャスティングはNATURAL STEPなどの組織が提唱している課題アプローチ方法で、はじめに将来成功した姿を描き、次に「その成功した姿に到達するために、今日何をする必要があるか?」と考え、プラニングしていきます。それに対してフォーキャスティングは今日を出発点にし、現在ある問題解決に向かっていきます。微修正しながら問題発見・解決を繰り返していきます。このため、問題解決したとしてもその後の終着点は見えないで右往左往しながらまた新たな問題解決をしていくというイメージです。

まだ問題と課題の違いについての説明もありました。
問題とは現状とあるべき姿とのギャップ、現在的、受動的。
課題とは自らが与えるミッション。将来的な目的を達成するための目標。未来的、能動的。

ここで、自分としては、以下の気づきもありました。


フォーキャスティングのメリット・デメリット
〇すでに解決策が過去にあり、経験・知識として蓄積されている事柄については有効。即効性(短期)の問題解決(怪我の手当てなど)
〇短期的、対処療法に向いている
〇法律や文化など、微修正によって積み上げていくとき
×因果論・機械論にもとづくため、変化の激しい環境にあっては、問題解決してもすぐに新たな問題が発生する危険がある
×最終目的地が見えない

バックキャスティングのメリット・デメリット
〇ここにみんなが行きたいという同意が取れている場合、大きな力を発揮する
〇途中に苦難があっても、最終ゴールは見えているので努力が継続しやすい
〇長期的、大きな目的へのアプローチに向いている
×カリスマによって目的が提唱され盲目的についていくと危険がある場合がある(国家の方向など)
×組織の構成員が多様な価値観を持っている場合、共通の目的・ゴールの課題設定が行いにくい。

どちらの方法がよいという結論ではなく、両方のアプローチのメリット・デメリットを自覚しながら使い分けていくことが必要ですね。
 
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