日々・戯言の叫び

感じた事とか色々、表に出せない事を吐き出す独り善がりで嘘つきな日記

久しぶりに歩いた

2017-05-27 21:01:31 | 小ネタ
なんとなく気分が乗ったのでウォーキングッぽいことを。
ふらふら近場を歩きました。
ついでに期間限定のシェイクを飲んだ。
美味しかった。限定の奴はあれなのもあるのでまずはSサイズから。
いつもの如くの二次創作。

家に帰ってきてから足が痛くなりました。
……運動不足すぎるだろ。
まぁいい。暇を見てまた歩こう。


6つ子。
ツケなかったけど、他人任せにしたらあかん。
支払いのはなしです。
しっぺ返しはきますよってね。


故に、人は其れを悪魔と呼ぶのだ 3


「ねぇ~んカラ松ぅ~。お兄ちゃんとパチ行こうぜ? もしくはお馬さんでもいいよ」

「行かない。勝っても負けてもおそ松は集るだろ」

「ひどい! ひどいわカラまちゅんたら! 俺がそんな男に見えるのかよー?」

「・・・・・・はぁ」

「やめて、本気のため息やめて!!」

いつもの平日、構ってちゃんを発揮して絡んでくるおそ松に塩対応であしらうカラ松。
しばらくじたばたしてみたが、カラ松は鏡から視線を外す気はないようだ。

「ぶー、いーもんね! 俺が大勝ちしてもお前には何も奢ってやらねーからな!」

「・・・奢るも何も、お前大勝ちしても自分で全部使うだろう?」

立ち上がるおそ松の背中に呆れたテノールが飛んだけれど、聞こえない。
あの日、元気になった子猫は二・三日様子を見てから元いた場所に返された。十四松とトド松は残念そうにしていたけれど飼うわけにもいかないし、家の中に閉じ込めたくは無い。
一松も少し寂しそうだったが、それよりも元気になってくれたことが嬉しいらしくよく様子を見に行っている。
そんな風に日々は過ぎてニートの毎日は似たような日々の繰り返し。
大した刺激も無ければ、劇的な変化も無い。
のんべんだらりと怠惰に染め抜かれたぬるま湯に浸かる六つ子たち。
それに気付いたのは誰だったか。
おそ松ではなかった。
彼が気付いたのは一番最後であった。
穴の開いた靴にじわじわと水が染みこむ様に、ともすれば見逃してしまいそうなそれは、けれども確かにゆっくりと日常を侵食する。
弟たちは空気に混じり這いよるそれに勘付きながらも、目を逸らして。
きっと誰もが気のせいにしたかったのだろう、とおそ松は思う。
結局、それについて最初に口にしたのは末弟トド松。

「ねぇ、最近カラ松兄さん変じゃない?」

「んー何言ってんのトド松~」

「え? そうかな」

「クソ松が変なのはいつものことでしょ」

「・・・・・・」

とある平日、昼下がり。
ごろごろと居間で各々好きに過ごしていたとき。
スマホの画面から目を離し、どこか思いつめたような顔。
おそ松は雑誌をぱらぱらめくり、チョロ松は求人氏を眺め一松は定位置である隅で膝を抱えて。唯一口を閉ざしていたのは十四松。
カラ松はふらりとどこかへ出掛け、まだ帰らない。
だからこそ末弟も口を開いたのだろう
取り合わない態度でありながらどこか一瞬空気が軋む。
己を振り向こうともしない兄たちに苛立ちを隠さず声を荒げる。

「変なのは確かにいつもだけど! だけど、そういう変じゃないの! 皆気付いてるでしょ? カラ松兄さんがおかしいって。
この前だってせっかく僕が買い物に誘ってあげたのに断ったんだよ!? ね、おかしいでしょ!?」

力説するトド松にそうだねとチョロ松も頷いた。
弟大好きなあの次男がトド松の誘いを断るなんてありえない。
ゆるゆる手を上げたのは十四松。

「はいはい! いーっすか? 俺もね、俺もカラ松にーさんおかしいと思いマッスル。あんね、あんねやきうしたいって誘ったの。そしたらねやりたいことがあるからまた今度って言われた」

「十四松もか?」

その時のことを思い出して笑顔のまましょんぼりする五男に、おそ松はぽかんと口を開けた。
トド松一人だけならおかしいな~でも気のせいじゃない?で済まされた。けれど二人目となればこれはおかしい。
なんだか嫌な予感がした。
他に心当たりはないかとぐるりと弟の顔を順に見詰めれば、ややあっておずおずと声を上げたのは一松。

「最近、クソ松が余計なこと言わない・・・」

ぼそぼそと、視線を落として。

「余計なことって?」

「信じえてるとか、愛してるとか。いつも言ってたのに・・・。なのに、イタイ台詞は変わらないのに、言わない」

「そう、だっけ?」

言われて、ここ最近の次男の言動を思い返すがいかんせん、あの厨二キャラゆえに何を言ってもやってもスルーが当然の流れになっており、適当に相手をしていた為さっぱり思い出せない。
むしろ独特の言い回しやスパンコールのズボンばかりが脳内を駆け巡って、頭痛がしそうだ。
ああでもそういえば一松との絡みが少なくなっていたような?
唸りながらがしがしと頭を掻くおそ松は隣で神妙な顔をしているチョロ松に目を向けた。

「何、どうしたのチョロ松。お前も何かあんの?」

「いや、その・・・実は僕もこの前ちょっと・・・」

言いよどむチョロ松の表情は暗い。

「何があった?」

「・・・えっとカラ松がさ、家でごろごろしてたから僕、機嫌が悪かったのもあって八つ当たりしちゃったんだよね。いい加減就活しろって。そしたらさ・・・僕が弟で恥ずかしいって、言われて」

「は?」

何を言ってているのか理解出来なかった。
弟を傷つけるようなことをあのカラ松が言った?
信じ難く目を見開けば、他の弟たちも同じ顔をしている。

「え? 何、マジ?」

「うん。カッっとなって怒鳴ったんだけど、あいつ涼しい顔しててさ。僕、もうどうしていいかわかんなくなって・・・後で顔合わせてもカラ松は普通にしてたし。だから夢でも見たんじゃないかって、思って」

「そっか」

言葉の途中から俯いてしまったチョロ松の肩を抱いてやり、おそ松は考える。
おそ松にとってはいつもの、何も代わりの無いカラ松だったのだ。
長男に対して尊敬の念が足りない次男は平気で拳骨を食らわせ、冷たくあしらいぶっきらぼうな言葉を吐く。弟に言われてそういえばどこか変化があったような気がするな、と思った程度だ。
もしかしたらそういう塩対応に慣れていたからこそ、見過ごしたのかもしれない。
暗く静んだ空気にため息。
ああ、どうしたものか。

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