日々・戯言の叫び

感じた事とか色々、表に出せない事を吐き出す独り善がりで嘘つきな日記

連休は全部用事で埋まった気がする

2020-11-23 19:46:47 | 小ネタ
色々あるんです…。疲れた。
次の土日もきっと忙しいぞ。…やだー!
はい、二次創作~。

いつになったら落ち着けるのか。
12月もまだちょっと無理な気がするんだ。勘弁してくれ。


えぬじー。
チャンプとジャーナリストの一夜の過ちの話。本当に食われたのはどっちだっていう。

犬に喰われる

ちゅんちゅん。ちっちっちっ。
ベランダの向こうで雀が鳴く。
窓から差し込む充分に昇った陽の光は白さを伴い、瞼を透かして眼球を突き刺す。
――眩しい。
意識は覚醒し始め、脳から体に起床を促す。
「うぅ」
それでもまだ睡魔が勝る。
眩しさに負け目蓋を開くのは癪なので、体を丸めタオルケットを頭から被ろうとして気付いた。
全体的に違和感がある。
妙にだるい。頭が重い。背中も痛い。ひりひりする。
嗚呼、喉が渇いたな。
水が飲みたい。
自覚すれば我慢が出来なくなって、渋々目を開けた鬼島空良はなおも最後の抵抗とばかり横になったままぼりぼりと頭を掻いた。
ふわぁっと、あくびをかみ殺し。
ようやっと鼻をつく匂いに思い至った。
独特のこの匂い。
思春期を過ぎた男ならば誰でも一度は嗅いだことのあるもの。
なんでこの匂いがするのか?
「んぅ?」
そういえば、なんだか寒い。
だが背中側は暖かい。ん~、この暖かみは覚えがある。人肌だ。
はて? 愛海が泊まりに着ていただろうか?
睡魔の抜け切らない脳内はまだまだま正しく働かない。
「ううん」
小さく呻きながら身を捩る。
寝返りを打った鬼島の視界に、それは飛び込んできた。
広い背中だった。
鬼島よりも広い、大人の背中であった。
んん?
首筋に纏わりついている髪は鬼島よりも愛海よりも長い。
明らかに愛海ではない。
んんん~?
意味がわからなかった。
意味がわからなかった、が、一瞬で意識は覚醒した。
飛び起きる。
全身から嫌な汗が噴出している。
服を着ていない。下着すら穿いていない。
パジャマなんて洒落たものは持っていないが、寝るときはシャツくらい着ている。
最低限下着は身に付けている。
だが、何も着ていなかった。端的に言えば全裸であった。
恐る恐る体にかかるタオルケットを捲ってみる。
――惨状。
それに尽きる。
何がとか、どこがとか、そういうことは言ってはいけない。言いたくない。
だが一言で現すなら、下肢。が、全体的に。
「・・・・・・」
言葉が出ない。
待て待て待て?!
どうしてこうなった!?
起き上がった体勢で硬直してしまった体とは裏腹に、脳内はめまぐるしく思考が渦を巻く。
逸らした視界に入ったのは床に散乱してる服や下着。
ビールやチューハイの缶に、よくスーパーで見かけるおつまみも。
「これは」
それを見て、思い出されるのは昨夜の記憶。
時計の針がとうに頂点を過ぎた時刻、アパートの薄いドアが激しくノックされた。
こんな時間に一体誰が? 親友かそれもオカルトアイドルかと何も考えずにドアを開ける。
直後、やってきたのは後悔。
どうして自分はスコープを覗いて確認しなかったのか。
立っていたのはすでに出来上がっているブラックジャーナリスト番直政だったから。
ドアを閉めようとしたが、男は素早くドアの隙間に靴を差し込みそれを阻む。
この男慣れてやがる!
舌打ちを隠さず、睨みつけた。
「何しにきやがった?」
「そんな怖い顔するなって、俺と貴様の仲だろう? いや~、パチンコですっちまってな。泊めてくれ」
「帰れ」
「固いこと言うなよ、ほら土産もあるぜ」
そう言ってぶら下げたビニール袋を押し付けてくる。印字されているのは見慣れたスーパーのロゴ。
中身は酒におつまみの類。
こいつは素直に帰りはしないだろう。
夜中に騒がれてもまずい。
ただでさえあの夏休み中、かくや遊びによって遭遇した怪異の所為で何度か夜に騒ぎを起こしている鬼島だ。
周辺住人の目がこれ以上痛くなる事態は避けたいし、アパートを追い出されるのも勘弁願いたい。
引越しを勧められるがここは色々と便利な立地なのだ。
高校生にしては苦悩の濃すぎる溜息をついたあと、渋々中へ通してやった。
早速とばかりに番は勝手にあちこち部屋を物色し、ベッドの下まで覗き込んでからわざとらしく肩をすくめる。
「エロ本の一冊もねーのかよ」
「何してんだ!?」
殴りつけてもへらへら笑うだけ。
この酔っ払いが。
その酔っ払いは、さらに酔うべく缶ビールのプルタブに指を引っ掛ける。
「おら、貴様も呑め! 呑めるだろうが」
「ぐふっ!?」
無理やり押し付けれたビールが気管に入って噎せる。咳き込む鬼島を尻目に番もまたビールを煽った。
「まだ呑むのかよ」
呆れて、しかし呑めないわけでもない鬼島も仕方なしに冷えたビールを流し込んだ。
二人、取りとめもないことを話しながらつまみを酒で流し込み。

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