日々・戯言の叫び

感じた事とか色々、表に出せない事を吐き出す独り善がりで嘘つきな日記

突然暑くなりました

2017-05-21 21:19:09 | 小ネタ
半袖ワンピースで過ごしてます。
暑い。とても暑い。
でも朝なんかは微妙に肌寒いんだよなぁ。
夜は暑いくせにな!!
はい、二次創作ですよー。

私の部屋が暑いってのもあるんでしょうけど。
真夏は多分死ねる。

……ゲームらいだーはまた面倒なことに!!
お父さん参戦ですかー!?
まぁそんな簡単に決着つかないと思ったけどさぁ。
あー、恋愛ゲームさんが…。


6つ子。
悪魔と取引した長男の話。
上手い話には裏がある。


故に、人は其れを悪魔と呼ぶのだ 2


一体どれを選ぶべきか?
子猫は助けたい。しかし、兄弟を犠牲にするのか。
考え込むおそ松に悪魔は再度声をかける。

「さっさと決めた方がいいんじゃなーい? タイムリミットがあるぜー?」

歌うみたいな台詞と共に虚空に浮かぶ砂時計。
大き目のそれはすでに中の砂が半分ほど落ちてしまっている。

「先に言えよ!」

「今言っただろぉ?」

思わず叫ぶおそ松にまったく悪びれない悪魔。
その態度に若干イラつきながら、再び視線を戻す。
六色は静かにそこにあるだけだ。
さて誰にするか。
おそ松自身は真っ先に排除した。
何もすることが無く同じような毎日が続くニートにとってギャンブルとは潤いであり刺激であり、彩りだ。ギャンブルを愛する気持ちを失くすなんて考えられない。
きらきら光る桃はトド松のあざとさ。あざとさと言う可愛げあるからまだ許されるのだ。あざとさの無いドライモンスターなどただのモンスターである。これ以上ドライになられても困る。今でもドライさで引くのに。
うん、却下。
ちかちかしてる黄はやきう。そう、やきう。何故やきうなのか。野球ではないのか。やきうの無い十四松はどうなるのかさっぱり想像がつかない。きっとこれは触れない方がいいのだ。だってジャンル十四松。
よし、見なかったことにしよう。
ぽわぽわした紫は一松の天邪鬼であるが、これを引き換えにする気は無い。拗らせているからこその一松だ。今更素直になんてなったら、あの四男のことだ死にかねない。流石に弟の命は引き換えにしたくない。
ので、却下。
捩れてる緑がチョロ松の真面目さ。なんとなくわかる。チョロ松も本当はクズなのに真面目だと自分に言い聞かせてる奴だから。真面目というアイデンティティを失くすとライジングより酷いことになるかもしれないし。
やっぱ却下。
ゆらゆらしてる青はカラ松。演技と言ったらやはりあのイタイ厨二病キャラ。おそ松自身はいいと思っているが弟たちは嫌がってるし、一松の拗らせ要因の八割は素のカラ松に戻って欲しくてのこと。素の方が接しやすいのも確か。
・・・うん、決めた。

「よっし!」

気合を入れるおそ松に欠伸交じりで悪魔は振り向く。

「お、決まった?」

「おう、決めたぜ。本当に願いを叶えてくれるんだよな?」

「んー? 当然でしょ。悪魔ってのは基本的に契約に関しては嘘をつかない、せーじつな種族なのよん」

「本当かよ?」

「ホントホント。で、覚悟はいいか? 天秤に載せたものはもう取り戻せないぜ」

「ああ、大丈夫だ!」

「ふーん? じゃあどうぞ」

ひらりと手が天秤に添えられる。
両手で掬い取った青はどこかひんやりとして、なのにほのかに暖かい。
重さを感じぬ不思議なそれにごくりとつばを飲み込んで、ゆっくりと秤に載せた。
かしゃん。
ちいさな音を立て、天秤が揺れる。
蝋の塊としか見えなかったものはどんどん本来の、真っ直ぐなろうそくに形を取り戻し変わりに青い光はあせていく。
思わず魅入るおそ松の意識は知らずに遠のいていき、

「願いは叶えてやったんだから、どうなっても文句は言うなよ?」

どこか遠く悪魔の言葉が響いた。


「んあ?」

ちゅんちゅん。
雀がのどかに囀っている。

「ん~?」

窓から差し込む光はまぶたを突き刺し、おそ松の中にくすぶっている眠気を容赦なく奪っていって。
ぼりぼりと寝癖だらけの頭を掻き毟り体を起こす。
何か変な夢を見た気がする。
はっきりしない頭の隅にそんなことがよぎった。

「あ、ようやく起きたおそ松兄さん。もう皆起きてるよ」

「おー、チョロちゃんおはよー」

既にいつものパーカーに着替え終わっている三男に呆れられたが、気にしない。
伸びをしながら部屋を見渡せば、昨夜とはなにやら様子が変わっていた。
部屋の隅、ひっそり置かれたダンボールがなくなっている。

「あ、猫は?」

もしかして死んだのだろうか? そう思って小さく漏れた声はしっかりとチョロ松の耳に届いていたらしい。

「あの猫? 元気になったよ。今下に連れてってる」

「え!?」

「びっくりだよね。僕も驚いた。でも本当にすっかり元気だし一松も嬉しそうだしさ、兄さんも見てきたら?」

そう勧められて曖昧に頷く長男に布団の片づけを頼んで、部屋を出て行くチョロ松。
弟の背中がふすまの向うに消えてから、頭を抱える。
何があったのか思い出したのだ。
夢の中、悪魔との取引。
猫の命と次男の演技を引き換えにしたのだ。

「えー、マジかよ・・・?」

しかし、思い返すのは先ほどのチョロ松。
神経質な弟は子猫のことは口にしたが次男については何も言わなかった。
アレはやはり夢だったのだろうか。
のそのそ着替えを済ませて階下に足を運べば賑やかな声が鼓膜を揺らす。

「あー! にーさん起きたー!!」

「おはようおそ松兄さん」

「・・・おはよ」

一松を囲む十四松の元気な声とトド松の可愛らしい挨拶。

「はよー。元気になってよかったな一松」

「うん」

四男の腕の中、大事そうに抱え込まれた子猫はうにゃうにゃと鳴いている。
へらりと笑みを返してからちらりと視線を流せば、卓袱台の前、作った表情で鏡をのぞくカラ松の姿。

「おう、カラ松。おはよーさん」

「ふっ。モーニンブラザー。祝福の鐘の音は優雅な響きを持ってお前の耳に届いたようだな」

「あいたたたた! 朝からお兄ちゃんのアバラ攻撃するのやめてー」

なんら変わること無いすぐ下の弟の回りくどい言葉に腹を抱えて、こっそり胸を撫でおろす。
やっぱり夢は夢だったんだ、と。
そうして、悪魔のことも取引のこともおそ松の脳内から綺麗さっぱり消えたのだ。

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