日々・戯言の叫び

感じた事とか色々、表に出せない事を吐き出す独り善がりで嘘つきな日記

旬ジャンルパねぇ・・・!!

2011-06-18 12:20:37 | 小ネタ
実はしぶの方にアザゼルさん。の小説を上げているんです。
うわぁ閲覧数すげぇな…!
動物園は先にこっちに上げて、アザゼルさん。は先にしぶに上げようと思ってます。
まぁ旬だからね。
なので、本日はアザゼルさん。

よんでますよ、アザゼルさん。
面白いよ、アザゼルさん。
アニメ、テンポよいよね。だけど一応主人公のアザゼルさんの扱いがあれだよねw


アクタベさんとさくまさん。CPではない。糖度0どころかマイナス。
アクタベさんは人間なのか天使なのか神様でもいい悪魔だっておいしいさでもやっぱり人間でもいいと思うけどアクタベさんは『アクタベさん』だからおいしいんだ。
…世間様はアクさくアザさくべーさくなのに、流行に逆流してどうする?
せっかくの旬ジャンルなのにな!!
ネタは後二つ三つあるから、書けたら書きたいなー。



有害なるバプテマス


就職おめでとう。

棒読みで言われて、さくまは苦笑した。
この春めでたく大学を卒業して、めでたく?バイト先であった探偵事務所に就職が決まった。
今日は初出勤の日。
まぁ何の感慨も沸かないけれど。
さくまだって就職する気はなかった。
悪魔たちのことはそれなりに気に入っていたが、だからといって悪魔使いを生業にしたいとか、無い。
だって自分は平々凡々な人間だから。
普通の会社で普通にOLやってるのがお似合いなのだ。
悪魔たちが聞けばそれは素敵な罵詈雑言が飛んでくるようなことを好き勝手に思い、嘆息。
それが叶わなかったのは、偏に目の前の事務所の所長にして雇い主であるアクタベの所為だ。
借金と苺の戦士。
その他にもそれは色々と握られてしまった。
弱みとか、まぁ色々。
うわぁ人間手結構人に知られちゃいけないことを抱えてるものですねー。
うっかり現実逃避したくなるくらい思い知った。
そんなわけで、どう足掻いても逃げられず。
結局こうなってしまった。
それでも。
嫌いではない、この事務所のことは。
だから心のどこかでまぁいいかと納得しているのも、事実。
そんなことを考えていたら、アクタベがゆるりと、立ち上がる。

「さくまさん、これから宜しくね」
「えぇと、はい! 改めて宜しくおね…」
「俺の方もかなりガタがきていたから、本当に良かったよ」
「? アクタベさん?」

さくまの目の前に立ったアクタベは薄い笑みをはいている。
言葉の意味が判らず首を傾げるさくまの手を優しく取って――。

「さくまさん」
「は、はい!?」

ぶしっ。
切った。
親指を。
間髪射れず、いつの間にか用意してあった一枚の用紙に血の吹き出す指の腹をぐりぐり。

「ああああ、あの時と同じぃ?!」

上がるさくまの悲鳴もお構いなしだ。
イタイイタイと泣く彼女を無視して、しっかりと血判のついた用紙を満足そうに眺めるアクタベ。

「酷いですよ、アクタベさぁ~ん! 何の契約書ですか、それー!?」

情けなく己を見上げるさくまにやはりうっすら笑みを浮かべたまま、彼は指先を伸ばした。

「これで全て完了だ。
おめでとう、さくまさん。今日から君が『アクタベ』だ」
「はい?」

アクタベの指先が、さくまの白い額へ触れる。
途端。
ぼぅ!
その身体が青白き炎に包まれ、さくまが悲鳴を上げる暇もなく、彼女自身も足元に出現した魔方陣の発する光に呑まれ。


床に座り込んで、天井を見上げる。
ずれた眼鏡の所為で、ぼやけた視界しかない。
息を吐いて、眼鏡を治し、髪を書き上げた。
目の前には、いつも『彼』が着ていた黒いジャケット。
それだけしか残っていない。
指先でジャケットを拾い上げ、億劫な様子でさくまは所長の椅子へと腰掛ける。
ふ、と。
小さく笑う。

「そういうことですか」

理解、した。
いや、少し違う。
だが、知ったのだ。
『アクタベ』がどういう存在なのか。
今『自分』がどうなっているのか。
彼女は佐隈りん子であり、アクタベだ。
さくまとしての記憶も人格もある。
そこに溶け込む様に染み込む様にアクタベの記憶や知識・能力が在る。
乗っ取りではない。上書きでもない。支配ですらない。
佐隈りん子は確かに佐隈りん子としてここにいる。
けれどそこに極々自然に『アクタベ』が入り込んでいる。
同化であり融合であり融解とも言えるのか。
悪魔使いから悪魔使いへ、宿を換え、同一化しながら存在するモノ。
己の目的を達成するために。
それが『アクタベ』。
そもそも『アクタベ』という名すら、何番目の誰かが付けた記号にしか過ぎず、本来の名は誰も知らない。
くつりとさくまは喉を鳴らす。
彼が自分に甘かったのも、辞めさせないように策を講じたのも。
全ては次の『アクタベ』を失わないため。
この事務所の所長も、『彼』が所有していた全ても、現在はさくまの名義になっている。
就職するにあたり、アクタベに言われるままに書かされた沢山の書類。
あれに紛れ込んでいたのだろう。
まったく用意周到な。
『彼』の抜かりのなさに苦笑した。
恐らく『彼』がしていた悪魔との契約も受け継がれていることだろう。
きぃと、椅子を鳴らす。
嗚呼、グリモアを集めなくては。
まだ全て揃っていない。
後どれくらいかかるだろう。
自分の代で終わるだろうか?
まぁ、終わらなかったらその時は、才ある誰かを育て上げ次の『アクタベ』にすれば良い。
口の端を吊り上げる。
その笑みは正しく『アクタベ』のもの。
ひとまず今は、悪魔たちにどう説明するか。
そちらの方が先だろう。
さくまは黒いジャケットを羽織り、悠然と開かずの間へと足を向けた。

嗚呼、『彼』の名は結局知らないままだったな。
そんなことを僅か思って。


劣悪転生サイクロン! 加護の小鳥は繋がれて、そして羊は棺の中へ!!

コメントを投稿