本日本気で暑いです

やぁ、普通に座っているだけで汗が滲み出ます。
だから寒いのも暑いのも嫌いなんだよ！！
手元から団扇が欠かせない。
扇風機、私の部屋にはないのです。冷風機はあるんだけどでかくて、邪魔。
本日、動物園っす。


一応、晴れてるから布団干してるんだけど…これは湿気の方が心配だなぁ。
だが干すのは止めないぜ！

逢魔ヶ刻動物園。
病んでる園長→華。
……甘々が書けないのもいい加減にしろ、と。
うん、すみません。


君色の鋏


嗚呼、苛々する。
己の部屋で、気に入りの椅子に腰掛けて。
椎名はとんとんと肘掛を指先で叩く。
何故こんなに苛立つのか、原因はわかっている。
華だ。
この逢魔ヶ刻動物園唯一の飼育員蒼井華。
彼女のせいだ。
いつも元気に働く彼女。
椎名も気に入ってる彼女。
気に入らないのは、彼女の周囲。
動物園の獣どもが彼女に懐く分には椎名だってどうでもいい。
問題は、それ以外だ。
水族館の連中も、サーカス団の連中も。
華に懐いてべたべたと。
嗚呼、鬱陶しい。
アレはこの園の者で、椎名の物だ。
勝手に触れるな！　近付くな！！
そう言ってやりたいが、華が笑っているから。
だから耐える。我慢する。
椎名の嫌いな忍耐。
ここまで我慢しているのに、華はまったく気付きもしない。
嗚呼、苛々する。
華が水族館に行くのも、サーカスに協力するのも気に食わない。
動物園のためだと言っているが、あいつは本当にわかっているのだろうか？
伊佐奈の自分を見る目の色を、道乃家や志久万が自分に向ける感情を。
わかっていない。
絶対にわかっていないだろう。
あの鈍感娘。
人を拒絶する伊佐奈や志久万が、彼女を拒まない理由なんて、一つしかない。
久しぶりにまともに人間と触れ合えたから、嬉しい？
違うだろう。
嗚呼、苛々する！
何も気付いていないくせに、能天気に笑うな。
この感情をどうすれば良いのか。
いっそ、繋いでしまおうか？
だって、彼女は園からろくに出られない椎名と違って自由に飛び出していける。
飛び出して、帰ってこなかったら？
外の世界にこの動物園以上に彼女を惹き付けるものがあったら？
飼育員を辞めてしまったら？
そんなのは嫌だ！
想像だけで恐ろしい。
そうだ、繋いでしまおう。
檻に閉じ込め、鎖で繋いで。
一生椎名の傍に置いておこう。
彼女がいるなら、椎名だって退屈しない。
そうしよう。それが良い。
にぃ。
口の端を吊り上げて。
真っ赤な目を細めて。
無邪気な幼子の顔。
踊る足取りで立ち上がり。
それそれは、楽しそうに哂った。


君を断つ。君の全てを断つのです。そうすれば、ほら！　君の全ては私のモノ！！