ファミリー メンタル クリニック

児童精神医学,サッカー,時にテレビや映画、Macのネタ。
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沖縄で中学生が赤ちゃんを置き去りにした事件官邸からコメントもない

2015年10月06日 | 精神保健・医療行政
沖縄タイムスから引用
(2015年9月)21日午後4時すぎ、沖縄県うるま市具志川の県営団地敷地内で「女の赤ちゃんが捨てられている」と団地の住人から110番通報があった。
うるま署によると、生後1~2日とみられる女の乳児は、団地駐車場横の緑地帯に、裸のままスーパーのレジ袋のようなものに入れられているのを発見された。病院に搬送されたが、生命に別条はない。うるま署が保護責任者遺棄事件として捜査している。

これは続報があり、出産し遺棄したのは市内の中学生だった。
中学生は保護義務者遺棄(とかいう罪名で)逮捕された。というのが、後日のニュースで報道された。(タイムスで検索するが見つけきれなかった。)

女性が輝く社会の実現、一億総活躍をうたうアベ政権,地域の小さな事件にコメントはない。

国連でシリア難民について問われたアベ総理,まずは人口問題で言えば・・・
と答えている彼なのに。人口が一人増えるかどうか興味ないようだ。

今回の事件はアベシンゾー総理がこれまで叫んていた主張と関連したことばかり。

第一次内閣で、教師のスキルアップに10年毎研修を義務づけた。心の教育論をぶち上げた。
中学生が妊娠しても、誰も相談する相手がいない。教師も、親も.

多分教育というより道徳を重視する、国家のために働く国民を育てたいアベ氏の中に、中学生が妊娠することは想定されてないのだろう。1930年代にはあったのに。彼が夢見ている。その時代には。

命のノートだっけ、道徳を重視して生徒に記載させる。
道徳さえ成績評価をする戦略だ。
中学生で子どもを産んだら、人口が増えたので最高点だろうか?道徳的に最低と評価するのだろうか?文科省の、マニュアルでは。

そんなことより、困った時は誰に,どこに相談するのか・・・そんなアクションが生徒に伝わっていない。
脱法ハーブでも同じ理屈。ダメ、絶対!
だから、そうなった時はどうするのか、困って悩んだ子どもをどうしたいのか?ビジョンがない。

保護者が赤ちゃんを育てなかったからと罰則を適応しようとするが,中学生はまだその子自身が保護対象の年代だ。
それを杓子定規に逮捕するのだろうか?

少子化対策といいながら、システマティックに現場に浸透する制度がチグハグなんだと思う。
今回中学生が妊娠出産した。
それはあったことで、今後も起こることだ。

起きたことは起きたことで,未成年でも安心して相談し、対応ができるような社会を目指すべきだろう。
今の世の中、子ども達は いちばん怒られる事に対して,過敏で、回避しようとしている。
大人は怒るけど,助けてくれない.
そんな風に、この中学生は思っていたんじゃないだろうか?
数ヶ月も悩んで、出産し,誰か,見つけてくれるところに遺棄したのでなく、置いたという彼女の愛情については、どう考えるのだろうか?

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