「64(ロクヨン)」が素晴らしかったので「陰の季節」「顔」と続けて読んで横山秀夫にハマった。
陰の季節は4編だが人事屋のニ渡が主役でハナシも繋がっている。短編というより4編合わせてて長編を読んでいるようだった。スジが見えないサスペンスであると同時に、警察内での確執、妬み、葛藤等々ドロドロの人間模様に止められない。
顔は連作短編ではないが、7編は独立しているともいえ陰の季節と似ている。こういうのが初期のスタイルだったのかな。
こちらの方は鑑識課の平野婦警がさまざまな事件にぶち当たってもがき、悩み、再生する。警察内部の妬み、確執などの人間ドラマもたっぷり。こういうリアルな心理描写は、映画やドラマではここまで深掘りできないだろう。
とにかくまだまだ横山秀夫ビギナーなので、読みはじめたら止められない。