もうだいぶ経ったが、官邸の事務総理秘書官がLGBTQ+関連「オフレコ発言」問題で更迭されたあの件。
毎日新聞は「首相秘書官の人権意識を重大と判断したが、実名報道はオフレコという約束を破るので、同秘書官に実名で報道する旨を事前に伝えた上で」実名で報じたといっている。
だがそのオフレコ解除の事前通告に、同秘書官は同意していないようだ。
事前通告したのだからいいだろうとはおかしなハナシだと思ったが、宮家邦彦氏が書いていたものを読んでやはりそうだと納得できた。
https://cigs.canon/blog/security/2023/02/15_1503.html
「.......毎日新聞が総理秘書官の同意がないまま実名を報道する権利はあるのか?
民法上、解除には法定解除と約定解除がある。法定解除権は債務不履行や納品物の瑕疵などの場合認められるが、今回はそれに該当しない。また、同秘書官のオフレコ発言が如何に不謹慎でも、「公序良俗」に反する「不法行為」とまでは言えない」
そしてこのような「オフレコ破り」を途上国の記者ならともかく欧米のジャーナリストで支持する者はいない。
なぜならジャーナリズムの本質は「事実を伝える」ことであり、事実を引き出すためには情報ソースとの信頼関係が不可欠だが、「オフレコ破り」はその信頼を根本から破壊する行為だからと。
なるほどと思った。
続いて須田慎一郎のニューソクYouTube を見たら、過激な須田さんが予想に反して(笑)、約束しておいて事前通知したから破っていいなんてあるわけないと吐きすてていた。
https://youtu.be/0q1X1Rox7co
毎日新聞ってそこまで病んでるのかと思っていたところに、沖縄返還巡る日米密約を報道した元毎日新聞記者 西山太吉氏死去の報。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230225/amp/k10013991091000.html
意外なことに江川紹子が「西山さんが明らかにしなければ、永久に明らかにならなかったかもしれない事実を表に出した功績は大きい」と肯定的なコメントしていたのにはちょっと驚いた。
門田隆将氏はこうツィートしている。
「西山太吉氏の死去に伴い、様々な評が飛び交っている。だが利用された外務省の女性秘書の手記(週刊新潮1974年2月7日号)をせめて図書館で読んでから論評される事をお勧めする。毎日新聞がなぜ倒産にまで至ったかは、当事者でなければ明かせない女性秘書の渾身の告白を読めば分る。胸が締めつけられる手記」
この密約報道は私が19歳のときだが当時は深くは考えられなかった、どちらかといえば江川紹子氏のような感覚だったのかな。
今回の問題では宮家氏や須田氏の言ってることが当然だと思う。