【雲南地域】森林・林業のお知らせ

(島根県東部農林水産振興センター雲南事務所 林業部が伝える情報ブログ)

「顔の見える木材での家づくりツアー」in雲南が行われました

2011年11月28日 | 木造建築シリーズ

平成23年11月27日(日)に、「顔の見える木材での家づくりツアー」in雲南が行われました。このツアーは、県民の皆さんに森の木がどのようにして家や公共建築物になっていくのかを見てもらい、木や木造建築の良さを感じてもらい、木材利用の促進を図るのを目的に、斐伊川流域林業活性化センター主催により行われました。当日は好天に恵まれ、県の東部から11名の県民の方の参加がありました。

まず最初に見学させていただいたのは、雲南市木次町にある美容室「ろーたす」です。この美容室は、島根県の民間木造建築促進事業を活用されており、県産材使用率100%です。

 

美容室のオーナーからは、コンクリートの床に比べて疲れが少ない、冷暖房の効率が良いなどの話がありました。一般的によく言われる話ではありますが、実体験に基づいた生の声に、参加者も興味をもって聞いておられました。

続いては、仁多郡奥出雲町で建設中の横田幼児園。

 説明いただいているのは奥出雲町教育委員会の安部さん(向かって左)と(株)安部建設の吉川さん(右)。  

                                                                                                                              

施工者である(株)安部建設の吉川さんによると、総木材使用量は294m3、うち地元産は212m3とのことでした。ちなみに構造材は、柱はスギの集成材、梁・桁は構造計算上特に強度を求められるところはベイマツの集成材、そうでないところはスギのLVLで施工されているそうです。

続いては、仁多郡森林組合の伐採現場を見学させていただきました。

 説明いただいているのは仁多郡森林組合の渡部課長。

現場は、チェーンソーによる伐採、グラップルによる集材、ハーベスタによる枝払い玉切り、フォワーダによる集積・運搬と言った一連の作業が一度に見られる最高の場所でした。参加者からは、ハーベスタによる枝払い玉切りの様子に「すげぇ!」と言う声が上がりました。個人的には、木が切り倒されるときの迫力や感動を伝えたかったのですが、伐採場所が遠くそれが伝えられなかったのが残念でした。

お昼を挟んで午後最初に見学したのは(株)田部の製材所。常務さんを始め、部長さんや工場長さんなど総勢6名でのお出迎えを受けて大変恐縮しました。

 使用される原木について説明を受けました。

 スギの比較的径の大きな材をに挽いておられました。ちなみに側で破風板を取られるとのことでした。

 

最後に見学させていただいたのは、雲南市大東町にある福島邸です。このおたくは、構造材に県産材を50%以上、内装にもふんだんに木が使われており、木の香りがし、温もりのある住宅でした。

 

  2階はまだ建設中であり、下地や構造も見ることが出来ました。

施主である福島さんのご厚意により、建設途中でありながら見学させていただくことになり、完成部分と下地や構造が見える未完成部分を一度に見せていただく非常に貴重なものとなりました。福島さん本当にありがとうございました。

この度のツアーは、参加者は当初予定していたより少なかったですが、皆さん興味を持って参加されていたようで、積極的に質問などされていて、ツアーの開催意義はあったなと感じています。また、参加者は、住宅建築を考えている方、住宅建築に携わっている方、山や木に興味がある方など様々だったようですが、このツアーをとおして、木材がより身近なものになったのではないかと思います。このツアーを機に、しまねで育った木が少しでも使われていくようになることを期待しています。

 

 

 

 

 

 

 


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