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島根県庁林業課林業普及スタッフからのお知らせ

ロングリーチグラップル 島根県初見参!

2008年04月15日 | 森林・林業関係者の皆さまへ
4月9日 川本町多田の間伐現地において、ロングリーチグラップル
の実演会を開催しました。全国育樹祭の併催行事である林業機械展では、
2~3年前から展示されてはいたものの、県内の現地で動くのは初めて。


  ロングリーチグラップル(リーチはベースマシン中央から12m)
  写真は2段伸縮アームを伸ばした状態

 全国的に高性能林業機械の導入は進み、平成18年度末現在3,209台
が導入され、平成18年度は過去最高の伸び率を示しました。
島根県内においても59台が既に導入されており、生産コストの低減の
ため、平成19年度に5台、平成20年度には11台の導入が計画されています。
 このような状況の中での実演会開催であり、県内の林業関係者
約70名が、新しい機械の動きに注目されました。
 



 実演機械は、イワフジ工業(株)LG-05A ロングリーチグラップルで、
アームが2段階に伸張し、ベースマシン中心から12mの範囲
の集材が可能となり、通常のグラップルと比較して約5m集材範囲
が広がります。スイングヤーダと比較すると集材可能範囲は狭いものの、
1人作業が可能であるとともに、近年低コストで壊れにくい作業路
を高密度に配置した作業が注目されてきており、高密度の作業路
で活躍が期待される機種であると思われます。


  集材方法(アーム伸長→材の保持→アーム収縮→材を降下)


 実演では伐倒済みのスギ・ヒノキ全木材を集材しました。
上げ荷・下げ荷集材とも材が重なっていないものはスムーズに集材
できましたが、材が重なったものは荷重がかかりすぎて集材が困難
木もあり、ロングリーチグラップルを効率的に稼働させる
作業システム(伐倒方法・集材方法等)も同時に構築させていく
必要があると思われます。
これは、現在導入されている高性能林業機械についても、
十分に機械の性能を発揮できていない事業体もあり、早期に
改善できるよう普及に努めたいと思います。

いずれにしても、この実演会を契機に、木材生産の低コスト化に
向けて強い風をふかさなければならないと思います。また、そのため
その風を後押ししていこうと思います。


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