島根県には、林業普及業務に携わる職員が39名配置されており、日々、林業普及活動に取り組んでいるところです。
林業普及員等を対象とした研修は、各専門分野毎に随時開催していますが、今回は全員を対象とした研修会を開催しました。
佐藤林業課長のあいさつ
研修では、「災害に強い森林づくり」と題して、国土防災技術株式会社の田中賢治部長の講演を聴講しました。
田中部長様は島根県出身で、全国や、海外でも活躍していらっしゃいます。
直近の広島での土砂災害をはじめ、島根県でも昨年度の津和野町での災害など、ゲリラ豪雨等による激甚災害が多発しており、改めて適切な森林の手入れや、再生の必要性を認識しました。
田中賢治氏の講演「災害に強い森林づくり」
また、昨年度全国林業グループコンクールで農林水産大臣賞に輝いた、仁多郡林業研究グループの活動発表を響副会長様からお聴きしました。
木の駅プロジェクト(自伐推進)や、森林教育等の取り組みが高く評価されての受賞でしたが、これまでの道のりは平坦で無く、仲間集めなど、大変なご苦労があったとのことです。
森林所有者や、一般県民の方に、山に関心をもってもらい、山に入ったり、木を利用してもらうことは、普及活動の基本であり、我々普及員も、仁多林研の取り組みに頭が下がります。
響 副会長の活動発表
このほか、西部農林振興センターから、島根県西部の素材流通調査結果の報告がありました。
特に、今後のバイオマス発電用チップの供給を踏まえ、各事業体が原木生産増産に取り組んでいる状況や、抱える課題の洗い出しなど大変参考になりました。
西部農林振興センター荒金主任技師による報告
さらに、我々普及員等は研究機関と密接に連携して、普及業務にあたることが大切です。
そこで、中山間地域研究センターの新規課題についての情報提供と意見交換も実施しました。
今回は、広葉樹伐採跡地の更新手法や、各科の研究状況、並びに今年度からスタートした、きのこ等特産品研究開発チームの活動状況などについて、情報提供を受け、意見交換を行いました。
研修では、活発な質疑応答、意見交換も交わされました。
また、本全体研修に併せて、島根県林業普及協会総会や、林業普及指導職員永年勤続表彰伝達式(10年表彰3名)なども行いました。
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最後に、唐突ですが、改めて「森林法」187条です。
(林業普及指導員)
第百八十七条 都道府県に林業普及指導員を置き、その都道府県の職員をもつて充てる。
2 林業普及指導員は、次に掲げる事務を行う。
3 農林水産大臣が農林水産省令で定めるところにより行う林業普及指導員資格試験に合格した者その他政令で定める資格を有する者でなければ、林業普及指導員に任用されることができない。
各地での林業普及員の活動に、一層のご理解とご協力をお願いいたします。