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中国で80年に1度の大洪水発生(三峡ダムは「灰色のサイ」だった)

2020-07-05 16:08:48 | China
■重慶で80年に1度の大洪水発生
中国当局は80年に一度の規模、「史上最大規模の洪水」が発生したと発表している。

中国水利部(省)の葉建春次官は6月11日の記者会見で、「中国は全面的に洪水期に入った。計148本の河川で警戒水位を超え、洪水が発生している」と明らかにし、中国国内にある9万8000基のダムのうちの9万4000基は小型ダムが、一部のダムに決壊のリスクがあると警告。

(注)長江流域だけで約 4 万5600 基のダムが存在し、貯水容量の合計は1420.5億立方メートル。三峡ダムの貯水量は221.5億立方メートル。


葉次官は、水害防止のための施設や設備の対応基準を超える大規模な洪水、ダム決壊事故と土砂災害といった「3大リスク」を防ぐことが、今年の重要任務だとした上で「対応基準を超える洪水が、今年のブラック・スワン(予想外の出来事)になり得る」との考えを示した。


6月15日中国当局は「国内24の省で850万人が被災、6月17日早朝、中国の三峡ダムの上流にある四川省カンゼ・チベット族自治州丹巴県の発電所の施設と周辺の村が洪水で流された(三峡ダム決壊への懸念が再燃)」と発表。


中国メディアが「6月16日以降、中国南部、中部と西南部で豪雨が24時間にわたって継続的に降り続き、17日、四川省の丹巴県内で13カ所以上で土砂崩れや地すべりが確認」「県内の発電量2000キロワットの梅龍発電所と発電量3200キロワットの阿娘溝発電所が、土石流によって崩壊。一部の村が飲み込まれ、梅龍発電所の地元である梅龍溝では、大規模な堰止湖(注)が発生」と報道。


(注)中国メディア「天気網」によると、堰止湖の容量は1234万立方メートル。


この辺りから、中国国内ネット上で、四川省などの水害で各地の小型ダムが決壊すれば、湖北省宜昌市にある三峡ダムは崩壊する可能性があるとの心配の声が上がった。


6月17日、中国人ネットユーザーは海外ツイッターで、「宜昌市より、長江の下流にいる市民、早く逃げなさい」という中国建築科学研究院の研究員である黄小坤氏の警告を相次いで転載。


同氏は、SNS微信のグループチャットで警告を書き込んでいた。


中国メディアによると「6月22日から中国・重慶市の長江支流で記録がある1940年以来最大の洪水が発生し4万人以上が避難」


貴州省のある県では河川があふれて家屋や農地が水に漬かり3万3000人が被災。湖北省宜昌市でも市街地が広範囲にわたって冠水。


これまでに湖北、四川、貴州、江西省など26の省・直轄市で1370万人が被災。死者・行方不明者は80人以上に上り271の河川が警戒水位を超えて氾濫。家屋の倒壊数は1万以上に上り、70万人以上が避難した。被害総額は270億元(約4000億円)以上に上るそうだ。

日本のANNニュース (6月29日)
 

中央気象台は、梅雨前線の影響で、6月の中国南西部では記録的な雨量となっており、今後も大雨が続く可能性が高く、山崩れや土石流などへの警戒を呼び掛けている。




最大の問題は、長江にある世界最大級の三峡ダム(湖北省宜昌市三斗坪)では、中、上流で大雨が降り続き、ダムの水位が上昇を続けていること。


増水によってダムが決壊してしまうと大変な事態となるので、6月29日には、今年初めてとなる洪水調節放水が実施された。


その後も連日の集中豪雨の影響で、中国の長江の上流や烏江および三峡区間にかけて水量が大幅に増加し、湖北省宜昌市にある三峡ダムに流れ込んだ水量は7月2日午前10時に、毎秒5万立方メートルに達して増水。


6月29日の時点で大雨に備えて山峡ダムでは放水が実施されており、更に放水すれば、下流域は更に洪水となる。放水しなければ決壊して大洪水が発生するリスクが高まるというパラドクスのような状況。


全国主要河川洪水付番規定の基準に達したということで、中国政府は「2020年長江第1号洪水」が長江上流で発生したと定め、長江水利委員会は7月2日午前11時、「長江流域の水害・干ばつ防災計画(試行)」に基づいて長江水害・干ばつ防災緊急対応4級を発動


世界最大の水力発電ダムである三峡ダム(の決壊リスク)は、これまでも中国最大のの弱点と指摘されてきたのだ。

中国湖北省宜昌市三斗坪に位置する三峡ダム



ダムは下流の洪水をなくすことが目的の一つだし、実際に、三峡ダムの建設目的の一つでもあったそうなのだが、現在はダムの上流でも下流でも洪水が発生しており、ダムを放水すると下流の洪水がひどくなり、ダムを放水しないとダムが決壊し下流の都市が大きな被害を受ける可能性が高くなるというパラドックスのような状態に陥っている。
 
山峡ダムは建造前から造ること自体が危険といわれていて、その理由は決壊すると、その下流の都市が大きな被害を受けること。


このダムの下流域には湖北省、南京、上海など、中国のGDPの約40%を生み出している産業地帯があり、中国の人口の4分の1が暮らしているそうで、このダムが崩壊して流域で大洪水が発生すれば大変な被害となることが指摘されていたのだ。

引用元:



三峡ダム(湖北省宜昌市三斗坪) 
221.5億立方メートル、最大出力2250万kWの発電が可能な「世界最大の水力発電ダム」として1993年に着工、2009年に完成。2012年からフル稼働の中国のみならず世界最大の水力ダム。


「人口13億8600万人を抱える中国では、洪水抑制・電力供給・水運改善を主目的として、長江中流域の湖北省で長江三峡のうち最も下流にある西陵峡の半ばに建設された大型重力式コンクリートダム。発電量は中国の年間消費エネルギーの1割弱の発電能力を有し、電力不足の中国において重要な電力供給源となり、火力発電と比べ発電時の二酸化炭素発生も抑制できると期待されていた。


貯水池は宜昌市街の上流の三斗坪鎮に始まり、重慶市街の下流にいたる約660kmもの規模で、このダムがつくられることで下流域の洪水を抑制するほか、それまで重慶市中心部には3000t級の船しか遡上できなかったのが、1万t級の大型船舶まで航行可能となり、長江の水運に大きな利便性をもたらす」などの触れ込みで、並々ならぬ期待の込められた国家プロジェクトだったそうなのだ。


しかし、2千400億人民元もの巨費をかけた三峡ダムプロジェクトの竣工式には、中国共産党の最高指導部が一人も出席しておらず、清華大学卒業水資源専攻だった胡錦濤は在任10年間一度も三峡を訪れたことがなかった、と指摘されている。


ラジオ・フリー・アジア(RFA)の記事によると、中国共産党政権が三峡を重視していることはほぼ周知のことであるが、竣工当日に行われた祝賀会はわずか8分。更に中国共産党の最高指導部は全員欠席だったそうだ。


中国共産党の幹部らが無関心を装い、自分とは無関係という態度をとり続けてきた背景こそ、実は山峡ダムのかかえている「時限爆弾」のような恐ろしい問題が隠されていたようなのだ。


このダムの初期の建設企画に参加していたドイツ在住で土地計画の専門家の王維洛博士は、ダムの建設は「中国当局が政治問題として扱い、根本から科学的理論に乖離しており、過ちをあまり認めない中国当局は、このダム建設から生じる自然災害などの問題をさらに深刻化させ、最終的には収拾のつかない事態に至るのは間違いない」と以前から警告していた。


■「動くダム」なのか歪んで崩壊寸前なのか
彼によれば、「三峡ダムの表面は一見すると頑丈そうだが、内部構造はチーズのように中が空洞になっており、ダムの中間の放水用ダムブロックには合計67の孔が横にあけられている上、内側にはさらに点検用配管、排水管があり、加えて3つの溝が設けられており、この3つの溝と多孔構造によって、三峡ダムは鉄壁のダムではないことが決定づけられている」と説明。


■水門の問題点
また王博士は「三峡ダムにはさらに、2つの五級水門と船舶昇降機という船舶運航施設が設置されている。これが世界の多くの著名なダムと異なる点で、他のダムにはこのような船舶運航施設はない。三峡ダムの2つの水門にはそれぞれ深さ45.2m、幅34mの深い横切りダムがあり、水門の両端にはそれぞれ鉄製の門がある。1つの門が開いているとき、もう一つは閉じており、この閉じている門は三峡ダム221億立方メートルの水に耐えなければならず、いったん水門に問題が生じたら、ダムの水が一気に流れる。これがダムの不安材料だ」と憂慮していたのだ。


■16年間1度も(安全面の)検証作業がなされてこなかった
更に問題として指摘しているのは「三峡ダムプロジェクトは2003年に試験運用が始まってから16年の間、いまだ検証作業が行われておらず、このダムの品質を担保しようという人は誰もいない。現在、みながネット上でこの問題を議論することには大きな意義がある。中国当局は国民に何らかの説明をしなければならない」と述べていた。


■問題に向き合ってこなかった中国政府=三峡ダムは灰色のサイ
以前、中国公式のメディア「人民日報」は2013年2月号に、「三峡ダムに関心を示さない温家宝元総理に注目集まる」という記事を書いていた。


温家宝前首相や李克強現首相らが関心を示さないのは極めておかしな話なのだが、三峡ダムの着工は1993年1月1日で、当時の首相は李鵬だったということで、「人民日報」は元総理の李鵬の「会議録に基づいて整理された文章」を掲載。


要するに山峡ダムに関しては前の前の代の国家プロジェクトであって、自分たちには責任も関係もないということがいいたいらしい。


山峡ダムは1993年1月1日に着工し、2003年6月1日に湛水開始、6月24日には最初の2号発電機の試験送電を実施、2006年5月には堤体本体がほぼ完成。2009年に全面完成。2012年に水力発電をフル稼働開始。
 

現在の中国の国家主席は習近平で首相(国務院総理大臣)は李克強(第一次2013年3月15日~2018年3月18日、第二次2018年3月18日~)。


前の中国国家主席は胡錦涛、首相は温家宝(第1次2003年3月16日~2008年3月16日、第二次2008年3月16日~2013年3月15日)、その前の首相が朱鎔基 (1998年3月17日~2003年3月16日)。


李鵬は朱鎔基の前の首相で、在任期間は、第一次1988年4月9日~1993年3月28日、第二次1993年3月28日~1998年3月17日。この時の国家主席は江沢民


「人民日報」によれば、李鵬は(着工)当時の国務院副総理で、李鵬こそが三峡ダム工事準備指導チームのリーダーを務めていた人物で、当時の江沢民国家主席が中国共産党総書記に就任後、初めて視察したところが三峡ダムであったそうだ。


しかし李鵬は「三峡ダムプロジェクトは鄧小平によって決められた、1989年以降、三峡ダムプロジェクトに関するすべての重大な決定は江沢民が主宰して制定した」と述べ、自らは工事の準備指導リーダーだったのに、プロジェクトを決めたのは鄧小平、実際の決定をしたのは江沢民だと責任回避している。


極めつけは、2千400億人民元もの巨費をかけた三峡ダムプロジェクトの竣工式には、中国共産党の最高指導部が一人も出席しておらず清華大学卒業水資源専攻だった胡錦濤は在任10年間一度も三峡を訪れたことがないらしいのだ。


ラジオ・フリー・アジア(RFA)の記事によると、中国共産党政権が三峡を重視していることはほぼ周知のことであるが、竣工当日に行われた祝賀会はわずか8分で、更に中国共産党の最高指導部は全員欠席だった。


胡温時代(胡温体制は江沢民の後の胡錦濤、温家宝による中国政権のことを指す) 胡錦濤と温家宝が三峡ダムプロジェクトに対する態度はずっと冷ややかであった、ことを指摘し、大学で水工学専攻の胡錦濤と地質学専攻の温家宝は、三峡ダムがもたらす様々な潜在的な問題を十分認識していたはずであると指摘。


■これまでも問題多発のダムだった
貧困層に転落した「三峡移民」
ダム工事に伴い強制移転を余儀なくされた住民の数は140万人に及び、これらの「三峡移民」の多くは充分な補償も受けられないまま貧困層へと転落。中国当局は2007年9月時点には2020年までに、更に230万人を移転させると公表しており、2019年現在の現状についての詳細不明。そのいくつかを紹介。


水質汚染と生態系への悪影響
そもそも2003年に同ダムでの貯水が始まった当初から指摘されていた様に、長江沿岸の水質汚染や、生態系への悪影響などの問題が浮き彫りになり、一部の水域で、大腸菌群や浮遊物による汚染が発生していることも明らかになった。


専門家らは、三峡ダムの水没地及び周辺地域からの汚染物質の流入により長江流域、黄海の水質悪化、および生態系への悪影響を懸念。例として2002年以降、日本沿岸で大量発生し、深刻な漁業被害をもたらしたエチゼンクラゲの異常繁殖の要因は、三峡ダムによる汚染との説もあり、四川盆地での深刻な干ばつも、同ダム建設が招いた結果であると環境問題の専門家は指摘。


大地震と大規模水害を誘発する危険性
専門家が、蓄積された水の重さにダム付近の岩盤や地質が耐え切れずに強い「地震」を引き起こすのではとも指摘。内部情報筋によると、中国当局は1993年から同ダム周辺の地質調査を行っているが、その関連資料が国家極秘機密となっており、地質学専攻の温家宝・総理も地震の危険性を非常に憂慮しているという。


2003年貯水が始まってからわずか1ヶ月、付近の秭帰県沙鎮渓鎮で大規模の地滑りが発生し、中国当局は死者24人と公表したが、ドイツの国際放送局ドイチェ・ヴェレ(Deutsche Welle)が四川省在住の地質学者・範暁氏の情報を引用、被災地の農民の証言により、死者が約100人に達したと報じた。


万一何らかの理由でダムが決壊した場合、長江流域に未曾有の大惨事をもたらすのは避けられないと言われていた。


参考:




■王維洛博士の以前からの指摘
王維洛博士は「今となっては、ダムを爆破し、取り壊す最後のチャンスである。これから数年が経つと、ダムに土石などが溜まるため、この作業ができなくなる」と指摘しながらも、中国当局が三峡ダムの建設問題を解決する可能性はほぽないと、悲観的な見方を示した。その根拠について、同博士は以下のように明かした。


「この世界最大の水力発電ダムの建設について、当時の最高指導者江沢民などの主要メンバーからなる中国共産党当局が当初から、『社会主義の優越性を表すと宣伝し、1986年、当時の故・趙紫陽元総書記が政権内部のダム建設反対の意見を憂慮していたものの、鄧小平元国家主席が、『これは政治問題であり、どんなに反対されても必ず三峡ダムを建設する』と主張し1992年、第7期全人代第5回会議にて三峡ダムの建設を採決する際に、最高指導者であった江沢民は共産党の代表に対し、支持票を投じるよう指示し、最終的に、3分の2の共産党代表が支持票を投じ、建設が最終決定された」との内幕を明かしている。


世界最大の水力発電ダムとされる三峡ダムは共産党幹部の「社会主義の優越性を示す」目的もあったために政権内部の反対を押してつくられ、今では中国の環境を脅かし続けるモンスターだったのだ。


■今回の洪水発生後の王維洛氏のコメント
三峡ダムに詳しい中国人の水利専門家王維洛氏は「三峡ダムが崩壊すれば、(長江の中下流にある)宜昌市や湖南省岳陽市から、長江の入り江に位置する上海市まで、甚大な被害をもたらす」と強く懸念。


「峡谷(三峡)が形成されたのは、この地域の地盤が弱いからだ」と述べ、同地域の住民も土砂災害に見舞われるリスクが大きいとの見方を示した。三峡ダムの建設に伴い、多くの住民が新しい町へ立ち退かされ、新しい団地の大半は、山の斜面や山の上に建てられており、耐震補強工事が施されていないうえ、今は土石流に飲み込まれる恐れがある」と指摘。


王維洛氏は、中国水利部(省)の葉建春次官が6月11日に指した「ブラック・スワン(めったに起こらないが、壊滅的被害をもたらす事象)」は長江上流および三峡地域の集中豪雨で三峡ダムに大きな問題が起きることだと分析。


彼は「三峡ダムが建設される前から、毛沢東を含む最高指導部の高官や専門家がその危険性を指摘したため、ブラック・スワンではなく、グレーリノ(灰色のサイ・大問題に発展する確率が高いのに、軽視されたリスク)」だと指摘。


王氏は更に「(彼が得た情報では)中国国内9万8000基のダムの4割が「安全ではない」と警告。


引用元:


参考:
一般財団法人日本エネルギー経済研究所によると、2016年の世界の二酸化炭素排出量の合計は約323億t。」国別では

中国が28.0%(90億5700万t)と突出しており、
続いてアメリカが15.0%(48億3300万t)、
インドが6.4%(20億7700万t)。

その他は、ロシアが4.5%(14億3900万t)、
日本が3.5%(11億4700万t)、
ドイツが2.3%(7億3200万t)、
韓国が1.8%(5億8900万t)、
インドネシアが1.4%(4億5500万t)など先進国や経済成長が著しい新興国が続くそうだ。





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8 コメント

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Unknown (weeping-reddish-ogre(泣いた赤鬼))
2020-07-05 20:57:54
久し振りに訪ねさせていただきました。
お元気の由、珍重候!

この80年に1度という中国の大洪水のことはkamakuraboyさんのブログで初めて知りました。
大きな被害にならないようにと祈ります。

日本でも、7月に入り、九州・四国・東海・甲信越・関東の南側に大きな梅雨前線にすっかり横たわってしまっていて、特に熊本県や鹿児島県が90年に1度といったような大きな豪雨の被害を受けていると報じられています。
今年は特に、新型コロナウイルス感染のこともあり、とても懸念されるところですね。

このような異常気象は、日本や中国に限らず世界中で石炭や石油といった燃料が大量に使われているということが原因なのでしょうか・・・?
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こんばんは (kamakuraboy)
2020-07-05 21:21:29
お元気でお過ごしでししょうか。コメントをありがとうございます。中国の三峡ダムは以前から時限爆弾のようなものでしたが、決壊すれば、流域の地域が大洪水となって、大勢の人々の命が奪われ、ちょうど東日本大震災のときのように、瓦礫が日本海に流れ出すだろうということも指摘されているようです。世界はカオスに陥ってしまいました。米国も国内の問題で余力がないし、日本も含めて世界中が新型コロナウイルスとの戦いのさなかですし。

大国中国はこの事態を乗り越えられなければ、本当に国家の崩壊につながるかもしれません。そうなれば世界はますますカオスになってしまいます。

昨今の大雨による激甚災害は地球の温暖化が原因なのか、その原因が温室効果ガスによるものなのか様々な見方があるようです。

ただわかっていることは、三峡ダムのような巨大ダムをつくることはやはりリスクが大きすぎたということです。中国はあまりにも自分たちの力を過信し過ぎたのだと思います。
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Unknown (weeping-reddish-ogre)
2020-07-05 23:07:50
今から25年以上も昔のことですが当時、仙台の南隣の名取というところに勤めていました。
午後、1時間くらいものすごい土砂降りに見舞われ、上流の垂水ダムが水を支え切れないからと秒速12トンの増田川に200トンという水が流されました。
あっという間に水が押し寄せ、名取駅のホームもすっかりと覆われ、車もプカプカと流されてしまう程でした。

富山県の黒部ダムなんかも強度が保たれているのでしょうか・・・?

山峡ダムは国土の広い中国ですから川の長さも、幅も日本の比ではないと想像されますが、ダムが支える水量に耐えきれるくらいのきちんとした強度が保たれているのでしょうか・・・?
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黒部ダムと三峡ダム比較 (kamakuraboy)
2020-07-06 02:03:09
国立環境研究所のサイトによれば、山峡ダムは黒部ダムの200個分、湖水面積は琵琶湖の1.7個分だそうです。そして湖長が663km(ほぼ東京~姫路間の長さ)で、「このスケールの河川から東シナ海に年間約1兆トンもの水が流入することを考え合わせると、これは海洋に限らず多くの事象も含めて広大な地域で環境変化が起こることが予測できる」とあります。

凶物だと早くからわかっていたから、完成したとき、竣工式には中国共産党の最高指導部が一人も出席しておらず、清華大卒で業水資源専攻だった胡錦濤も在任10年間一度も三峡を訪れたことがなかった、ということらしいです。

黒部ダムに私は数回行ったことがありますが、関電が丁寧に管理しているのがみてとれますし、とりあえず三峡ダムのように16年間1度も検証されてこなかった、といったような危機的状況にはないと思いますよ。
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Unknown (weeping-reddish-ogre)
2020-07-06 07:12:54
山峡ダムは黒部ダムの200個分とのことですが、容積は縦×横×高さで、高さは中国でも日本でもそう変わらないでしょう。
もし、川幅が日本の5倍だとすると長さが40倍で、これは想像の範囲内です。
ただ、水量が黒部ダムの200個分とのことですから、ダムに掛かる水圧は想像を絶する大きさで、技術的にそれに耐えるようにつくられているかどうかっていうことだろうと思われます。
限られた予算の中での工事だったでしょうから、その点がとても心配ですね。
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灰色のサイ (cotton85)
2020-07-06 08:19:19
山峡ダムは水量を調節し洪水の発生をとどめることが目的の一つですが、満水になれば決壊の恐れがあり大洪水の発生を防ぐため放水せざるをえず、放水すれば、下流域の住居への被害は大きくなりますから確かにパラドクス状況です。
山峡ダムは、中国共産党の政治的腐敗の象徴ですね。

九州においても豪雨で球磨川大洪水が発生しています。八ツ場ダムは建設中止が叫ばれたものの結局ダムの整備により下流域での大水害を守る機能を発揮しました。一方、川辺川ダムは民主党時代に整備が中止され、その結果この大洪水を招いたようです。
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こんにちは (kamakuraboy)
2020-07-06 13:50:36
>泣いた赤鬼さん
中国の方々が気の毒です。「社会主義の優越性を表す」という中国共産党の政治的な目的が冷静な科学的判断を黙殺してしまったようです。愚かな為政者の犠牲になるのは名もない一般の民衆、善良でおとなしい普通の人々ですから、本当に悲劇だと思います。
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>灰色のサイ (kamakuraboy)
2020-07-06 14:28:03
cotton85さん、こんにちは。コメントをありがとうございます。中国の三峡ダムは「構造計算が間違っていた」という指摘もあるようですね。とにかく巨大過ぎるダムですし、建設には高い技術力と緻密な二重三重の安全対策、安全管理が必要で、当然毎年相当なコストがかかる代物だったはずです。水力発電による電力の供給と長江流域の治水が目的であったのでしょうが「社会主義の優越性を示す」という中国共産党の政治的プロパガンダが優先されてしまい、反対意見を抑え込んで様々な問題をクリアしていないのに強引に建設したという経緯があったそうです。

その上様々な問題が発生している予兆が指摘されていたのに放置していたことも、歴代の中国共産党幹部の責任だと思います。プロジェクトに関わった王氏が指摘しているように「壊すこと」も勇気ある選択の一つだったと思います。

ご指摘のように、八ッ場ダムは結局自民党に戻って建設が再開されて、当初の目的の通りの役割を果たし、昨年の台風19号のときには「八ッ場ダムのおかげで利根川が助かった」「利根川氾濫を抑えたのは間違いなく八ッ場ダムのおかげ」という声が上がっていましたね。

民主党政権当時は闇雲に必要不可欠な公共事業をストップしたり、公共インフラの管理予算をカットしたせいで、方々に影響が出た悪夢の時代でした。笹子トンネルの崩落事故も予算カットで管理が不十分になったことが原因だったそうですし。

今回の球磨川の氾濫による熊本県の水害も「民主党政権が「川辺川ダム」の計画中止したのが原因と指摘されており、専門家らも「ダムによる治水必要だった」と指摘されていますね。自然災害に加えて予防的措置を講じていなかったという意味で無為無策による人災という側面があると思います。
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