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日本人として日々の暮らしの中で思うこと、知りたかったこと

東京五輪に残された課題

2019-03-27 22:25:02 | トピックス
この記事をヤフーブログで書いてから、既に4か月ちょっと経ちました。東京五輪まであと1年と4か月ですね。


2018/11/20(火) 午前 6:31

2年後の東京五輪の会期は7月24日から8月9日までだそうで、開催まであと1年と8か月となった。


残されている一番の課題は「熱中症対策」のようだ。今年の夏は太平洋高気圧の勢力が強かった影響で、7月の平均気温は1946年の統計開始以来、東日本で過去最高、東京の平均気温は平年より3.3度高い28.3度で、8月も28.1度だったそうである。


因みに前の東京五輪(1964年)は10月10日から10月24日で、1964年の10月の東京の平均気温は15.9度。つまり、前回の東京での夏の五輪開催時の12度以上高い気温の中での開催となるということ。


例えば前々回大会が行われたロンドンの今年の7月、8月の平均的な気温は最低気温が13度、最高気温が23度程度。前回大会が行われたリオデジャネイロの2018年7月の平均的な気温は17度から27度、8月は18度から26度。

ここで、「気温」だけでなく、日本の夏の「湿度」が高いことが問題なのだ。「熱中症」の危険性は「気温」と「湿度」によって決まることはよく知られていることであるが、その他の要素は「輻射熱」と「気流(風速)」だそうで、東京の場合、「輻射熱」と「気流(風速)」という点でも、同じ気温や湿度の他地域以上に熱中症になり易い要素が高いといえる。

ヒートインデックス(Heat Index)という指標は米国などで採用されている気温と湿度の2要素から計算される熱中症予防の指針だそうで、それによると28度を超え、湿度が85%を超えると熱中症の危険度が高くなる。つまり、今年の7月と8月の東京の平均気温が28度を超えていたことから考えても、この時期の東京五輪がいかに厳しいかがわかるのだ。

日本では「気温」、「湿度」に、「輻射熱」を取り入れた「WBGT(湿球黒球温度)」という指標を環境省が取り入れており、「見守りっち」という警告システムがあるそうなのだが、今年の夏は東京では警告ブザーが連日鳴りっぱなしだったようだ。

参考:
http://www.wbgt.env.go.jp/

http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/monthly_s3.php?%20prec_no=44&block_no=47662


サマータイムの導入は実際にはメリットよりデメリットの方が大きいから選択肢にはならない。ミレニアム・バクとも呼ばれた「Y2K問題」のときのように、サマータイムで2時間早めた場合コンピュータシステムには膨大な改修・試験コストが必要となること、労働効率が逆に低下するなど、混乱と社会的なコストが大き過ぎてデメリットが圧倒的で実施する意味がないとうことも既にわかっているそうなのだ。


7月~8月にやるのなら夏の五輪はむしろ北海道などの涼しい地域でないと、本来は蒸し暑い日本では厳しいのではある。屋内競技はよいとして、マラソンなど屋外競技は早朝スタートか気温のやや下がる日没後スタートにすることでなんとかクリアするしかないようだ。


しかし、五輪にせよ、万博にせよ、大きな国際的なイベントを開催することは、その先を見据えて開催地域にとって合理的な形での都市の進化の起爆剤にすることが出来れば成功で、出来なければ失敗であったということになる。前の1964年の東京五輪はそういう意味で日本にとって大変大きな成功だった。


東京が焼け野原になった戦後僅か19年目に開かれた64年の東京大会に合わせて東海道新幹線や首都高が整備されたことで東京はその後の発展に見合う下地が出来上がり、経済発展や国際的な日本のイメージの回復にも役立ったのだ。


一方、アテネにせよ、北京にせよ、リオデジャネイロにせよ、五輪後の施設利用も全く出来ずに、巨大な「廃墟」や費用負担の後遺症が残ったのみだった。東京ほどの都市では、今回もさすがにその辺りのことは計算しながら進めてきたはずで、施設活用の問題や費用負担の問題はさして問題にはならないようだ。


何よりもプラス面としては、今度の東京五輪に絡めて、現在も都内のあちこちで「国土強靭化計画」が進められており、老朽化してきた都内の高速道路や鉄道駅の一気の再構築などにも役に立っている点。


世界一の巨大都市東京が、いつ来るかわからない直下型地震も想定しながらの災害にも更に強い都市に生まれ変わっていくことは日本にとって最重要課題ではあるから。


それ以外として、日本全体が外国人観光客を今後、更にうまく処理していくための「ノウハウ」などが洗練され、構築されていけばよいわけではあるものの、入管審査の問題は十分に対策しないと、治安の問題など大きなマイナスになっていくという諸刃の刃ではないだろうか。ここでも「失踪外国人(不法滞在者)問題」は山積みの対策課題であるといえる。




コメント

東京五輪からスタートして、熱中症、サマータイム、五輪・万博・大きな国際的なイベント、東海道新幹線や首都高の整備、アテネ・北京・リオデジャネイロの施設利用、国土強靭化計画、最後は失踪外国人(不法滞在者)問題と次々とお話が展開されていき、目玉に鱗が貼ってあるわたしとしてはただただ驚くばかりです。

どれも捨てがたい課題ではありますが、詳しくはお話しできませんが、東日本大震災を経験したわたしは国土強靱化計画というか地震のことについてのお話をさせていただきます。
2018/11/20(火) 午前 9:29 [ weeping_reddish_ogre(泣いた赤鬼) ]


福島第一原子力発電所の事故のために東北と関東をつなぐ常磐線は流されましたし、国道6号線は福島県北の相馬まで行くと放射能のために「西40kmの福島を回ってください」と言われます。福島まで行くと「南40kmの郡山までどうぞ」って言われます。郡山までいくと「南東60kmのいわきまで行ってください」って言われます。

これを、東海、東南海、南海地震が起きて、もし静岡県の浜岡原子力発電所に事故があった場合に当てはめると、東京と大阪をつなぐ国道1号線、東名高速道、東海道新幹線、東海道線がまったく使えなくなり、鉄道も、道路も、①東京~新潟~富山~金沢~福井~米原~大阪、②東京~高崎~前橋~新潟県長岡~富山~金沢~福井~米原~大阪、③東京~高崎~長野県更埴~新潟県上越~富山~金沢~福井~米原~大阪、④東京~高崎~長野県更埴~岡谷~名古屋~、⑤東京~八王子~甲府~名古屋~とかなりの遠回りをせざるを得なくなると思われます。
そして、このような自体は、日本を東西に分断され、経済が完全に立ちゆかなくなるはずです。
2018/11/20(火) 午前 9:31 [ weeping_reddish_ogre(泣いた赤鬼) ]


また、東日本大震災の復興住宅の建設には5年くらい掛かっていますが、これを南海トラフ地震に当てはめると30年は掛かる計算になります。
ということは、とても無理と言うことですね。
2018/11/20(火) 午前 9:32 [ weeping_reddish_ogre(泣いた赤鬼) ]


英国の「ザ・タイムズ」紙のアジア編集長・東京支局長のリチャード・ロード・パリーさんという方が東日本大震災のことを扱った「津波の霊たち」という本を早川書房から出しています。
ただ、中身には「犠牲者の霊が出る」などといったところもありわたしとしては全面的に賛成できかねるところもあるのですが、氏を現地で説明したり、その後、取材の手伝いなどをやったのはわたしだったのでした。
2018/11/20(火) 午前 9:41 [ weeping_reddish_ogre(泣いた赤鬼) ]


元アスリートの端くれ一員としての一言。
オリンピックは参加することに意義がある。
アフリカの選手がボブスレーに参加したり北京の大気汚染でも北半球からも参加出来るのも各国政府・団体が援助指導されるからで温度・湿度・輻射熱・気流等も成績には関係しますが、その為に高地合宿等をしたりします。
次期開催国が決定されると同時に自然環境の調査が始まり組織ぐるみの援助をし特に選手は命がけの練習をします。
開催国では受け入れ滞在出国とインフラ整備その後の対策に利用しての一大事業ですね。
2018/11/20(火) 午後 0:44 jinsen99


> weeping_reddish_ogre(泣いた赤鬼)さん
こんにちは。コメントをありがとうございます。東京五輪の問題点について書いてみたのですが、森喜朗さんが、8月に「熱中症対策としてサマータイムを導入したらどうだ」と思いつきで提案なさったそうで、「サマータイム」は日本でも過去に導入して、デメリットの方が大きく、想定される混乱や社会的コストから、「選択肢にならない」ということを言いたかったわけです。
2018/11/20(火) 午後 5:13 kamakuraboy



> jinsen99さん
こんにちは。元アスリートとしてのコメントをありがとうございます。本当に4年に1度しかない大舞台で、アスリートの方々がある意味で人生をかけてやって来られるわけですから、彼らが少しでもベストコンディションで良い結果が出せるように開催国として万全の準備をしなければならないですね。また、開催期間中のリスクマネジメントと、開催後の問題点も事前にシュミレーションしながら対策しておくべきですね。
2018/11/20(火) 午後 5:45 kamakuraboy



わたしの近辺のお宅では95%くらいが「河北新報」という新聞を取っています。
「河北新報」の名の由来・・・「河北」は白河より北という意味で、昔、「白河以北一山百文」(白河より北はただ同然で、そこには人間は住んでなくて、ぼろをまとった猿が棲んでいるだけ)って揶揄されたのに挑戦していこうという願望を込めて付けられたとのことです。

ただ、わたしの家では、以前、東京にいたことがあったことで、その当時から「朝日新聞」を取っています。
きょうの朝日新聞に「山崎朋子さんの訃報のお知らせ」が載っていました。
2018/11/20(火) 午後 8:11 [ weeping_reddish_ogre(泣いた赤鬼) ]


> weeping_reddish_ogre(泣いた赤鬼)さん
東日本大震災のときは神奈川県におりましたが、ゴールデンウィーク前まで、東電の「計画停電」などで不自由しました。エレベーターやレセコンが3時間くらい使えなくなるので外来を休診にしたりで。

泣いた赤鬼さんは東北で間近に体験なさって、大規模災害で、まず交通インフラがズタズタになり、物流が止まり、普段なら当たり前のことが全て当たり前でなくなる生活を体験なさったのですね。道路や橋や鉄道網が寸断されればその地域は「陸の孤島」になってしまいますね。泣いた赤鬼さんのご指摘のように、日本経済が立ち行かなくなる事態になってしまうかもしれません。ただ、この前の水没した関空のときも驚きましたが、日本の凄さは予想以上の早さで復旧しました。

東日本大震災の復旧が遅いのは福島原発の水素爆発を起こし、高放射能濃度の被爆地域を出してしまったことや、地域全体の高台移転に伴う用地の確保という難しい問題がいくつも重なったせいもありましたね。シンプルに同じ場所で復興するより時間がかかっているのはそうした問題が起きたためかと。
2018/11/21(水) 午前 0:47 kamakuraboy


オリンピックのような大舞台に参加出来るには、運・努力・天性が揃わないと参加が出来ません。
運は自分達が目指してる競技が開催国で違いが有るしサポートして貰えるマネージャーに監督と厚い選手層等々に実力が揃わないと参加も出来ません。
今にして思えば僕等の時代はスポ根が主で筋肉の使い方が欠けてたと後悔してます。
傷や骨折筋違いは、練習不足と言われ即番号無しのユニフォーム落ちでした。
単独競技も複数競技も一人では無くグループ有っての競技です。
科学的には証明が出来ない[運]
1/100秒の差が大きく運命の別れ道に成ります。
アノ時アノ場所に居なかったらアノ人にも出会う事もアノ事故もアノ災害にも遭遇しなかったかも?
2018/11/21(水) 午後 0:42 jinsen99


> jinsen99さん
こんにちは。コメントをありがとうございます。オリンピックのような大舞台への参加は「運・努力・天性がないと参加できません」は全くその通りだと思います。実力や努力があっても代表選手に選考されるされないは、その時の巡り合わせのような「運」の部分も大きいですね。

例えば浅田真央ちゃん(既にアマチュア引退しており、選手とは呼べないので「真央ちゃん」とします)は15才のとき誕生月数ヶ月差でトリノ五輪には出られませんでしたが、もしあのとき出ていたら、荒川静香さんではなく彼女が金メダリストになっていたかもしれませんでした。4年後のバンクーバーでは身長が伸びて、15才のときには軽々と跳んでいたジャンプがスランプに陥り、更には例の「出来ばえ点爆上げの選手」の存在で金メダルを逃してしまったわけで、大多数の女子フィギュア選手は15~17才辺りがピークのようですから。
2018/11/21(水) 午後 5:34 kamakuraboy


> jinsen99さん
天性の才能に恵まれていても、周囲のトレーニング環境次第でのびしろが大きく変わったりもするようですし、これも一種の「巡り合わせ」なのかもしれません。
JINSENさんもきっと僅かな「巡り合わせ」の不運で逃してしまわれたのですね。
2018/11/21(水) 午後 5:36 kamakuraboy


運を「巡り合わせ」と言い換えても違和感が無いようですね。
後編の不運は無く幸運が有りました。
コーチや監督に選手間の巡り合わせにも恵まれ幸せなスポーツ生活でした。
排球やボウリングとゴルフでは命の危険は感じ無かったんですがスキーの大回転では常に感じてて骨折よりも怖さを抱き合わせでした。
80~120Kmの速度で滑り落ちるのは本当に怖かった。
板はオフエッジですから転倒時に内膝や臀部を切り何故かオデコを切った時は麓の診療所で5針縫われました。
でも運良く捻挫に骨折だけは経験してません。
競技生活を終えた後に中学校で教生してた彼女と知り合い今の我が儘し放題に続いて居ます。
2018/11/22(木) 午前 0:28 jinsen99


> jinsen99さん
おはようございます。スキーの大回転は大変な危険が伴う種目ですね。でも、怖さを克服しながら、若い頃に心と身体を鍛えられたので、今は穏やかな健康的なシルバーライフを最愛の奥様とお過ごしになられているということで、お幸せな人生で何よりです。
2018/11/22(木) 午前 8:47 kamakuraboy


オリンピックも人生もメダリストに成るのは並大抵な努力ではなり得ない。
と、僕がコメント出来る数少ない貴ブログ内容に喜び再再度の駄文ですがお許しを願います。
オリンピックでもメダリストが不祥事で取り消しが有るようにゴーン氏も日産も三菱も不正に涙です。
でも、僕の人生内での銀は仕事で出来たと思ってるし、金は彼女を教員に成る前に伴侶として引っ張っり社会貢献した事です。(理由は内緒)
終わり良ければ全て良し。
を目指し何事もガマン我慢!
2018/11/22(木) 午後 0:31 jinsen99


> jinsen99さん
ご自身の伴侶を「人生の金メダル」と誇れるならば、とても幸福な人生だと思います。そのように寄り添ってともに労り続けて行けるのも、お互いが尊重しあってこそで、勿論そこには忍耐も要りますね。

オリンピックのメダリストもカルロス・ゴーンも「成功者」として奢り、社会で果たすべき役割やリーダー像から逸脱してしまえば、社会からも大きな失望の眼差しを向けられてダメ出しされてしまいますね。日産も三菱も日本を代表する大企業としてのコンプライアンスをきちんと守ってもらいたいと思います。
2018/11/22(木) 午後 5:37 kamakuraboy


> kamakuraboyさん
お早うございます。
2回目の東京オリンピック、あと2年も無いですね。
それに関した問題も多々ある様です。それにしても
夏の暑さの盛りに開催とは?。もう決まって仕舞ったのですから、
後戻りは出来ませんね。落ち度が無いような対策が不可欠です。
2018/11/23(金) 午前 8:17 [ 井頭山人(魯鈍斎) ]


> 井頭山人(魯鈍斎)さん
おはようございます。コメントをありがとうございます。仰る通り、後戻りはできませんから、東京で開催する五輪を、参加する選手の立場に立って、なるべく快適に出来るように対策しなければなりませんね。

「気流」ということでいえば、本来ビルとビルの間をあけて建てて、風の通り道をつくるという都市計画を行うべきではあるのでしょうが、既にあるものを建て替えることは容易ではない。

「輻射熱」は地面の状態の問題で、輻射熱の少ないアスファルトを開発して、都内で特に競技場の周りはそういうものに変えていく、などがもちろん望ましいかもしれませんが、一朝一夕には行えないので、「打ち水」という話もでているようです。

空き地は可能な限り都で買い取って緑化を進める、期間中の一般車両の進入を制限する、ビルで使うエアコンの室外機からの熱風も問題だから、期間中はビル内の温度をエコ設定にしてもらう等々、いろいろと知恵を出し合うべきですね。
2018/11/23(金) 午前 9:21 kamakuraboy

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