美と知

 美術・教育・成長するということを考える
( by HIGASHIURA Tetsuya )

男女共学にむかって

2010年07月31日 | ノート
関西学院のHPで7/28に以下の発表がありました。

1.2012年度より中学部を、2015年度より高等部を男女共学とします。より中学部を、2015年度より高等部を男女共学とします。
2.中学部学則入学定員を2012年度入学生より230名(初等部推薦入学生90名、中学部入学試験募集定員140名)、高等部学則入学定員を2015年度入学生より350名(中学部推薦入学生230名、高等部入学試験募集定員120名)とします。
(兵庫県に認可申請中)

上記の変更により、2012年度中学部入学試験を以下のとおり変更いたします。

1.A方式入学試験を男女共実施します。
  ・2日間入試 : 国語2日、算数2日、理科1日の3教科入試(社会科は男女共行いません)
  ・面接、体力テスト実施
2.B方式入学試験は中止します。(A方式入学試験のみとなります)
3.入学試験募集定員は、男子98名、女子42名の合計140名とします。加えて初等部から最大男子45名、女子45名が推薦入学します。



2008年度に男女共学の初等部ができて、現在5年生まで学年が進んでいます。
その子たちが中学に進学する2012年に中学部が男女共学に、そしてその子たちが高校に進学する2015年に高等部が男女共学になります。

男子校として歩んできた関西学院中学部・高等部ですが、今回男女共学になるにあたり制服を検討しています。もともと旧制中学校の根っこは同じでしたが、新制中学部、新制高等部となってからの歩みはそれぞれ独自のものがありました。

中学部は矢内正一先生のもと、知識と心と身体をバランスよく成長させる鍛錬を大切に考える理想の中学教育を求めてきました。

高等部は大学推薦制度のもと、アカデミックでリベラルな教育スタイルが確立されていきました。

制服に関しても、中学部は黒の詰襟制服が伝統ですが、高等部は1970年制服が廃止されました。

「当時大学紛争のあと、全国的に高校紛争が起こりましたが、高等部では紛争という形ではなく、生徒の自由化の要求を教師会が積極的に理解して、高校時代に自主性、自律性を十分に育てる意味から、服装は本人および家庭の自主的な判断にゆだねるのが適当であると結論し、従来の服装規定を廃止しました。」と記録にあり、当時の高等部教師集団の力量の大きさを感じます。

これから女子を迎えるにあたり、男子校としての論理、今までの中学部と高等部の論理だけでは、女子をきちんと迎え入れることはできません。かといって、男子校として確たるものを築き上げてきた伝統と誇りが本校には強くあります。

今回、男女共学にあたり、そんな歴史を十分に踏まえ、掘り起こしながら、21世紀に更に躍進していくために大切なものを築き上げなければなりません。



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