美と知

 美術・教育・成長するということを考える
( by HIGASHIURA Tetsuya )

救缶鳥プロジェクト

2014年10月25日 | ノート

栃木県・那須塩原市にあるベーカリー「パン・アキモト」の秋元義彦氏の講演会が企画されました。

秋元氏は1995年に発生した阪神淡路大震災直後、被災地神戸に2千個のパンを送ってくださったが、その半分以上が食べられないまま傷んでしまい、捨てられたという事でした。当時震災を経験した私たちは地元での食糧確保にも不自由していました・・・需要と供給がマッチングしない状況が多くの場所で起こっていました。悔しがった秋元氏は、その経験から「焼きたてのようにおいしく、日持ちがするパン」の開発に着手され、そして1年間、試行錯誤を続けて編み出したのがパンの缶詰だったそうです。

「パンの缶詰」は災害時のための非常食ですが。乾パンのように固いものではなく、製造から3年がたっても、焼きたてパンのようにふわふわで柔らかく、種類20種類以上という事です。


秋元氏が取り組んでいる、食料に困っている地域にパンを届ける事業は単なるボランティアではなく、持続可能な採算がとれるビジネスとして作り上げたところが素晴らしい。

救缶鳥プロジェクトは「1缶800円で企業や学校が購入し備蓄した缶詰を、賞味期限を1年残した状態で回収し、食料に困る地域へ届ける」という循環モデルの構築です。

ある学校は、入学した生徒全員が缶詰を2個購入し、卒業時にそれを自分で食べてもよし、提供してもよしという選択をして、結果多くの缶詰パンを食料の不足している地域へ届けている実践があります。もし多くの学校がこのプロジェクトに参加すれば、日本として恒常的な食糧援助がイメージできます。自分たちにとっても日常的な非常食を備えることで、最終的に世界の飢餓救済の活動に参加できるプロジェクトは素晴らしいと思います。

 

今日(10/24)の講演会では、

「ありがとう」「いただきます」「ごちそうさま」という言葉の意味を紐解き、私たちは「生まれた」のではなく「1 was born」(生まされた=生かされた)であること。生かされた私たちには「使命」がある。それは人の心を満たすという使命。自己中心的な生き方ではなく、自分がやっていることが社会のためになり周りの人が笑顔になるような生き方。そのためには、自分のミッションを感じたときにパッションをおこせるかが大切。そのために私たちは普段から人の熱を感じて生活していくことが大切。自分自身も燃える元気を発する生き方を!

と熱いメッセージをいただきました。

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