その登場は、あまりにも鮮やかな1シーンだった。
2000年京都で開催されたマイルチャンピオンシップ。
それまで交流ダート2勝のダート馬が、突如芝の表舞台に登場した。
アグネスデジタル。
そのサイボーグ的な馬名が、何となく魅力的で印象に残っていたから
13番人気でも、前日に単勝を1000円、後楽園の場外で買っていた。
1番人気はこのレースに的を絞ったダイタクリーヴァ。主戦の高橋亮騎手が
直前のレースで落馬負傷、乗り替わりは何と安藤勝巳騎手(当時笠松所属)、
何となく優勝はこの馬で仕方ない・・・とさえ思われるムードが漂う。
同じ栗毛の4歳(旧年齢)でも13番人気のアグネスデジタルはほとんど
忘れられた存在。
レースは予想通りというか、予定通り直線半ばでダイタクリーヴァが
先頭に立つ。アンカツがゴールインの準備をはじめたその時、的場騎手を
背にアグネスデジタルが一気に抜き去った。誰も考えさえもしなかった結末に
騒然とする場内。何より自分の財布の中に11-13の的中馬連が
入っていることすら気がつかなかった。
芝GⅠ獲得後、金杯⇒京王杯⇒安田記念と芝を3戦するも結果出ず、
秋は再び交流重賞専門に走り出した。船橋と盛岡で2連勝後、再び芝のGⅠ、
秋の天皇賞に出走する。
ここで、アグネスデジタルは2つの大きな波紋を投げかける結果となる。
1つは、当時の王者・テイエムオペラオーの勢いを完全に止めてしまったこと。
万全を期すテイエムオペラオーが天皇賞4連覇を目指して直線で先頭に
飛び出す。その直後、またしても、大外からアグネスデジタルが
抜き去ってしまう。2勝目の芝GⅠをあっさりと獲得、マイル~中距離の
芝の現役№1ホースにのし上がった。
2つ目は、アグネスデジタルの突然の出走で、天皇賞を目指していた
クロフネを除外に追い込んだこと。
クロフネは天皇賞前日のダート戦武蔵野Sに回り、そこでとてつもない
破壊力を発揮、クロフネの眠っていた素質を引き出す役割を果たした。
怪物ダートホースとして新たなスポットを浴びる結果になったのは
ある意味、アグネスデジタルのおかげかもしれない。
秋以降は、交流重賞2連勝からはじまり
天皇賞⇒香港C⇒翌年2002年のフェブラリーSと
芝&ダート、地方&中央&海外、オールマイティに活躍し5連勝を達成。
フェブラリーS後もドバイワールドC6着、香港のクイーンエリザベスC2着と
海外でも健闘、どんなレースが得意なのか全くわからないオールマイティな
活躍を続けた。
2003年は春のかきつばた記念を4着後、安田記念を危なげなく
差し切って優勝。さすがにその後は精彩を欠き、2003年の有馬記念を最後に
引退して行ったが、インパクトとサプライズに満ちた競争成績で、楽しませて
くれた1頭だったと思う。
未だにわからないこと。
アグネスデジタルはクロフネより強いダートホースだったのだろうか?
それとも芝マイルのスペシャリストだったのだろうか?
地方交流レースも含めGⅠ6勝(ダート3勝芝3勝)、その幅の広さと
奥の深さは、テイエムオペラオー以上かもしれない。引退して3年近く経った
今も、強烈な印象は残っている。
栗毛でやさしそうな馬が、デジタルモンスターに変身する
その瞬間のインパクトを・・・。
彼の仔は、芝で買うべきか?ダートで狙うべきか?
まもなくそのことを悩む日がやってくる・・・。
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2000年京都で開催されたマイルチャンピオンシップ。
それまで交流ダート2勝のダート馬が、突如芝の表舞台に登場した。
アグネスデジタル。
そのサイボーグ的な馬名が、何となく魅力的で印象に残っていたから
13番人気でも、前日に単勝を1000円、後楽園の場外で買っていた。
1番人気はこのレースに的を絞ったダイタクリーヴァ。主戦の高橋亮騎手が
直前のレースで落馬負傷、乗り替わりは何と安藤勝巳騎手(当時笠松所属)、
何となく優勝はこの馬で仕方ない・・・とさえ思われるムードが漂う。
同じ栗毛の4歳(旧年齢)でも13番人気のアグネスデジタルはほとんど
忘れられた存在。
レースは予想通りというか、予定通り直線半ばでダイタクリーヴァが
先頭に立つ。アンカツがゴールインの準備をはじめたその時、的場騎手を
背にアグネスデジタルが一気に抜き去った。誰も考えさえもしなかった結末に
騒然とする場内。何より自分の財布の中に11-13の的中馬連が
入っていることすら気がつかなかった。
芝GⅠ獲得後、金杯⇒京王杯⇒安田記念と芝を3戦するも結果出ず、
秋は再び交流重賞専門に走り出した。船橋と盛岡で2連勝後、再び芝のGⅠ、
秋の天皇賞に出走する。
ここで、アグネスデジタルは2つの大きな波紋を投げかける結果となる。
1つは、当時の王者・テイエムオペラオーの勢いを完全に止めてしまったこと。
万全を期すテイエムオペラオーが天皇賞4連覇を目指して直線で先頭に
飛び出す。その直後、またしても、大外からアグネスデジタルが
抜き去ってしまう。2勝目の芝GⅠをあっさりと獲得、マイル~中距離の
芝の現役№1ホースにのし上がった。
2つ目は、アグネスデジタルの突然の出走で、天皇賞を目指していた
クロフネを除外に追い込んだこと。
クロフネは天皇賞前日のダート戦武蔵野Sに回り、そこでとてつもない
破壊力を発揮、クロフネの眠っていた素質を引き出す役割を果たした。
怪物ダートホースとして新たなスポットを浴びる結果になったのは
ある意味、アグネスデジタルのおかげかもしれない。
秋以降は、交流重賞2連勝からはじまり
天皇賞⇒香港C⇒翌年2002年のフェブラリーSと
芝&ダート、地方&中央&海外、オールマイティに活躍し5連勝を達成。
フェブラリーS後もドバイワールドC6着、香港のクイーンエリザベスC2着と
海外でも健闘、どんなレースが得意なのか全くわからないオールマイティな
活躍を続けた。
2003年は春のかきつばた記念を4着後、安田記念を危なげなく
差し切って優勝。さすがにその後は精彩を欠き、2003年の有馬記念を最後に
引退して行ったが、インパクトとサプライズに満ちた競争成績で、楽しませて
くれた1頭だったと思う。
未だにわからないこと。
アグネスデジタルはクロフネより強いダートホースだったのだろうか?
それとも芝マイルのスペシャリストだったのだろうか?
地方交流レースも含めGⅠ6勝(ダート3勝芝3勝)、その幅の広さと
奥の深さは、テイエムオペラオー以上かもしれない。引退して3年近く経った
今も、強烈な印象は残っている。
栗毛でやさしそうな馬が、デジタルモンスターに変身する
その瞬間のインパクトを・・・。
彼の仔は、芝で買うべきか?ダートで狙うべきか?
まもなくそのことを悩む日がやってくる・・・。
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