特急秩父路の各駅停車なブログ

白いデジカメを片手にあっちへこっちへ。鉄道とバスを中心に気の向くままに書いていきます。

東武博物館へ行こう!

2018-08-25 22:27:18 | 鉄道
こんにちは、特急秩父路です。
埼玉県の大宮にある鉄道博物館がリニューアルオープンしました。新幹線を中心とした展示車両の刷新やシミュレーターシステムの更新などがあったようですね。そーいえばこっちには東武博物館なんてのがあったなぁ…ということで今回行ってきました!


ということで北千住から10050系未更新車で向かいます。いきなり余談に脱線しますが、伊勢崎線系統の東武本線では10000系は全車リニューアル工事が施工され10030系や10050系はほとんど未更新。一方、東上線では10000系は全車未更新、10030系や10050系は続々とリニューアル工事が施工されているという真逆な状態はどうしてなんでしょう…?




10分ほどで東向島に到着。改札を出て1分ほど歩くと東武博物館に到着です。こんなに近いとは思わずビックリしました(笑)




チケットを購入し中に入ると早速SLと電車がお出迎え。










電車のデハ1形のほうは車内に入ることができ、落ち着きのある内装を体感することができました。


視界を大きく得られる1段上昇窓と最近ではロール式すら見かけなくなった鎧戸に、昔の技術力の高さがうかがえます。そういえば阪急電鉄の車両も木目調の内装に鎧戸を採用していましたね。阪急デザインは人気がありますが、その理由が分かったような気がします(笑)


デハ1形から降りると、お次は100系「スペーシア」の個室モックアップがありました。


かなりフカフカのソファーで、これで日光に行けたら楽しいだろうなぁ、でもお金が…とついつい現実を想像してしまった私です(笑)




カバーは登場時とリニューアル工事後の2種類がありました。このような比較ができるのも博物館ならでは。






玉ノ井駅の高架化工事の変遷を模型で再現した展示もありました。細部までリアルに再現されている車両のほうにばかり目がいってしまいましたが…(笑)














実際の車両に使われていたプレートを展示しているコーナーもありました。


模型コーナーでは新旧様々な車両が展示してあり、精巧なつくりに驚きです。


1番ビックリしたのはこちらの東武キハ2000系。東武熊谷線で活躍していた車両ですが、晩年はセイジクリーム1色、その前は赤系のツートンカラーだったのは知っていますが


なんと登場時は水色を纏っていたんですね。箱根登山鉄道にもこんな感じの車両がつい最近まで走っていたような…(笑)


晩年の姿は実車を撮影していたので、この機会に載せてみます(笑)


先に進むと5700系のアタマがデン!と鎮座していました。後述しますが、5700系は当初2枚窓の通称「湘南顔」も存在します。この前面、どこかで見たことあるなぁと思ったら通勤型の7800系などにも採用されていましたね。特急にも容赦なく採用するとは、さすが20年も飽きることなく8000系を作り続けてきた会社なだけあります(笑)


お次は黒電話。なんの前触れもなしに置いてあるので最初は?でしたが、




なるほどこういうことでしたか。それにしても平成8年まで使われていたとは驚きです。かけてみたいところですが、1人で来ているため相手がいない…と思ったら近くで遊んでいた子供さんがこちらにダイヤルを回したようで、いきなり「チリリリン!」と鳴ったときは電話をとるかどうか迷いました(笑)お付き合いいただいた親子の方、ありがとうございました。






隣には模型を使った運転体験。4種類あり、今回は一番空いていた200系「りょうもう」を運転してみました。2両編成という超短編成な模型の前面に搭載されたカメラを見て駅から駅へ運転するものでした。実車ならノッチをゼロにしてもしばらく走り続けますが、今回は模型ですのでゼロにするとみるみるうちに速度が下がり、慌ててノッチを入れると加速が早く今度はATSが作動し…と、コンピュータを用いたシミュレーターより難しいかもしれません(笑)後半は博物館の方の指導を受けながら運転し、さながら自動車教習のようでした(笑)






向かい側には実際に使われている部品が展示してありました。製造から50年以上が経過したものの、製造期間が長すぎて未だに現役で活躍中である8000系のトップナンバー車で使われていた部品です。営業運転中では近くで見ることのできない部分ですね。






隣には電車が走る構造を実際に動かして見てみるもので、ブレーキを外せば「プシュー」とエアーが抜け、ノッチを入れれば「カコカコカコ…」と主制御器が動き…と興味深い展示でした。モーターが回り始めると吊り掛け駆動特有の重低音が響き、現代の日本では路面電車くらいでしか採用されていない吊り掛けモーターが動くという、それはそれで貴重な展示物だなぁと思ったりもしました(笑)




先に進むと機関車が展示されていました。秩父鉄道のデキにそっくりな外観ですが、特徴的な前照灯が東武車であることをアピールしています。確か三岐鉄道で元東武の電機機関車が活躍中だったはずです。


お隣にはなんとバス。普通の箱型なバスの外観をしていますが、ボンネットバスのボンネット部分にも車内を設けた構造なんだとか。


確かに運転席の横にはエンジンルームらしきスペースが確認できました。その横に座席を設けるとは…ちょっと狭すぎませんかね?(笑)


個人的に興味深かったのはこちら。ワンステップですが、低床とは程遠い高さがありますね(笑)なんでツーステップにしなかったんだろう(笑)


さらにその後ろにはゴンドラが鎮座していました。


中庭に出てみることにします。早速5700系が出迎えてくれました。先ほどの生首…じゃなかった、カットモデルとは違い(笑)、こちらは登場時の姿に修繕されています。愛称板の飾りから「ネコひげ」の愛称がついていたということで、それを聞くとなんとも可愛らしいと思ってしまう車両です。


車内はちょこっとだけ入ることができます。貴重なのは重々承知ではありますが、横から見たら転換クロスシートの構造をしていたので、当時としては貴重であったであろうそのシートをぜひ稼働させてみたいのですが…(笑)


運転席はビックリするほどシンプルな構造であり、あれやこれやついている構造よりは運転しやすいんじゃないかなぁと思いますが、運転手さんじゃないと分かりませんね(笑)


横には金型が展示してあり、よく残ってたなぁ…と感心してしました(笑)


後ろには電気機関車が展示してありました。見た目が外国チックだなぁ…と思ったらその通りで、1928年のイギリス製だそうです。そういえば秩父鉄道にも似たような車両が在籍していて、三峰口で保存されていたような…(笑)


館内に戻るとバスのシミュレーターがありました。バスバージョンは初めて見たので、いい歳して思わず並んでみました(笑)


板バネを間近で見るのは初めてです。


銘板が残っており、どうやら実際に使っていた車両をカットモデルにしたようです。富士重工製車体の日野RE120…さすがに古すぎて見たことない車両ですね(汗)


運転台はこんな感じ。このシミュレーターではハンドル操作、アクセル、ブレーキを操作するのですが、短足な私でもクラッチに足を乗せることができたので無意味にギア操作してみました(笑)どこにもつながっていないレバーなのでいくら操作したところで何も変わりませんが…(笑)
ちなみに映像は柏地区と川越地区の2種類を選べます。どちらもエルガで撮影した映像を用いているようです。車両の時代差ありすぎですね(笑)


横には誰も触ろうとしない(?)10030系の運転台がありましたが、これ映像と運転装置が一致して動かない構造なので、子供さんには飽きてしまうんでしょうね。






初めてのバス運転を楽しんだら再び展示物を見ていきます。日光で路面電車として活躍していた200系です。連接構造なのは初めて知りました。現在日光地区ではこの車両をイメージした特別仕様のエルガミオが運転されていますね。


2階に上がると再びバスコーナー。スペーシアのモックアップと同じく、現行仕様と「TO-B」表記が懐かしいカバーが比較展示してありました。


駅が再現された部分もありました。「とーぶカード」は知らない世代ですが、ここで買えたら楽しそうですね。


普段見ることのできない券売機の後ろ側も見ることができました。


ホーロー板が時代を感じさせる駅名表も展示されていました。


記念切符もありました。短足が写っちゃってるのは見なかったことにしてください(笑)


硬券に入れるハサミの形ってこんなに種類があるんですね。秩父鉄道では現役で使用していますが、全種類調べたら夏休みの自由研究になりそうですね(笑)


1階に戻り、東武特急を語る上では欠かせない「あの車両」のコーナーです。


1720系「デラックスロマンスカー」で使用されていた愛称板や関連するものが展示されていて、明らかに他の車両とは違う強調っぷりの先には


実車に乗ることができるエントランスとなっています。


乗務員扉が設けられていなかったので、客用扉の横に扉操作の装置が設置されています。お客さんの乗降を邪魔することなくどのように操作していたのでしょうか?ちょっと気になりますね(笑)


展示スペースの都合でカットモデルとなっていますが、かなり広いシートピッチなど往年の輝きはそのままでした。モケットの種類もいくつかあったようですね。
車両は屋外から撮影できるようでしたが、写真撮るのを忘れてきてしまうという失態…また行かなくてはならない理由が増えましたね(笑)


3時間ほどいましたが、小さいスペースながらも貴重なものが多く飽きない博物館でした。精巧に作られた模型や実際に触れて体験するものが多く、幅広い年代の人が楽しめる場所だと思います。


さて帰ることにしましょう。普通列車の北千住行きに…ってアレ?幕がおかしくなっちゃってますね(笑)
東武の車両は幕が壊れることが多いような気がするのは気のせいでしょうか?実はこの記事を執筆している前日にも「区間準急」に乗ったはずなのに浅草方面の先頭車だけ「区間急行」を表示していたり、LED表示でも「マン 寄居」になってたり…それはそれで探すのが楽しいんですけどね(笑)


今回のお土産はこちら。自分用の70000系と友人用の500系「リバティ」とSL大樹のキーホルダーです。多種多様な車両が在籍する東武鉄道なので、これからバリエーションが増えることを期待しています。例えば間もなく運転開始する20400系とか?(笑)

私は西武鉄道好きなので、東武にはあまり目を向けてきませんでした。関東で一番大きい私鉄ゆえ、どこに行っても東武の車両を見るので面白みがないなぁなんて思っていましたが、歴史を紐解いていくと新たな発見があって、これからは東武に対する意識が変わるかもしれませんね(笑)
そうなると模型も欲しくなってくる私の性格ですが、一度手を出したら抜け出せないほどのラインナップの多さなので慎重に「沼に入る」ようにしないといけませんね(笑)

ということで今回はここまで。次回もどうぞよろしくお願いします!