私が、この本に出会ったのは、たしか数年前だったと思います。
作者の名前は、レイチェル・カーソン。
おそらく、大きな話題を呼んだ「沈黙の春」という本の題名をご存知の方も多いと思います。
私も、環境についての本や記事の中で、科学者としての作者のレイチェル・カーソンと
その本の果たした大きな役割を知りました。
ただ、今まで「沈黙の春」を読むことありませんでしたが
やっぱり、一度は、きちんと読んでみようと思って、今、少しずつ読みはじめました。
一方、タイトルにあげた日本で出版されている「The Sense of Wonder」は
写真もとても美しく、作者が自分の幼い甥(実際は姪の息子)のロジャーに
向けて書いたという、やさしさと深い愛に満ちた言葉と
自然に対する限りなく深い洞察に裏付けられた表現が生き生きと息づいた
とても美しい本になっています。
帯には 「子どもたちへの一番大切な贈りもの
美しいもの、未知なもの、神秘的なものに目を見はる感性
〔センス・オブ・ワンダー〕を育むために
子どもと一緒に自然を探検し、発見の喜びに胸をときめかせる―」 とあります。
夏の間、レイチェルとロジャーの二人は、海や森に囲まれた素晴らしい自然の中に
「嵐の日も、おだやかな日も、夜も昼も探検にでかけていきます。
それは、なにかを教えるためではなく、いっしょに楽しむためなのです。」
「子どもたちの世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、
驚きと感激にみちあふれています。
残念なことに、私たちの多くは大人になるまえに澄みきった洞察力や、
美しいもの、畏敬すべきものへの直観力をにぶらせ、
あるときはまったく失ってしまいます。
もしもわたしが、すべての子どもの成長を見守る善良な妖精に
話しかける力をもっているとしたら、世界中の子どもに
生涯消えることのない
『センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目をはる感性』を
授けてほしいとたのむでしょう。
この感性は、やがて大人になるとやってくる倦怠と幻滅、
わたしたちが自然という力の源泉から遠ざかること、
つまらない人工的なものに夢中になることなどに対する、
かわらぬ解毒剤になるのです。」
(カギカッコ内は、本文より引用)
私は、この文章を読んで
できることならば、そんな自然を子どもと共有できる時間と空間が
もっともっと欲しいと、つくづく思いました。
けれど、ささやかな努力はしていても
本当の意味で、子どもと共有する時間は限られているし
ふれることのできる自然そのものも、今住んでいる場所では
意識して、探していかなければなかなか得られそうにありません。
だからといって、何もしないでいるわけにもいきませんので
こんな与えられた環境の中でも
少しでも、子どもたちといっしょに感じたり、伝えていくことのできるように
自然をもっと大切にしながら、より深く見つめていくことを忘れないようにしたいと想います。
皆さまそれぞれの「The Sense of Wonder」 が
生き生きと輝きだすような、自然との出会いが訪れますように・・・
作者の名前は、レイチェル・カーソン。
おそらく、大きな話題を呼んだ「沈黙の春」という本の題名をご存知の方も多いと思います。
私も、環境についての本や記事の中で、科学者としての作者のレイチェル・カーソンと
その本の果たした大きな役割を知りました。
ただ、今まで「沈黙の春」を読むことありませんでしたが
やっぱり、一度は、きちんと読んでみようと思って、今、少しずつ読みはじめました。
一方、タイトルにあげた日本で出版されている「The Sense of Wonder」は
写真もとても美しく、作者が自分の幼い甥(実際は姪の息子)のロジャーに
向けて書いたという、やさしさと深い愛に満ちた言葉と
自然に対する限りなく深い洞察に裏付けられた表現が生き生きと息づいた
とても美しい本になっています。
帯には 「子どもたちへの一番大切な贈りもの
美しいもの、未知なもの、神秘的なものに目を見はる感性
〔センス・オブ・ワンダー〕を育むために
子どもと一緒に自然を探検し、発見の喜びに胸をときめかせる―」 とあります。
夏の間、レイチェルとロジャーの二人は、海や森に囲まれた素晴らしい自然の中に
「嵐の日も、おだやかな日も、夜も昼も探検にでかけていきます。
それは、なにかを教えるためではなく、いっしょに楽しむためなのです。」
「子どもたちの世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、
驚きと感激にみちあふれています。
残念なことに、私たちの多くは大人になるまえに澄みきった洞察力や、
美しいもの、畏敬すべきものへの直観力をにぶらせ、
あるときはまったく失ってしまいます。
もしもわたしが、すべての子どもの成長を見守る善良な妖精に
話しかける力をもっているとしたら、世界中の子どもに
生涯消えることのない
『センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目をはる感性』を
授けてほしいとたのむでしょう。
この感性は、やがて大人になるとやってくる倦怠と幻滅、
わたしたちが自然という力の源泉から遠ざかること、
つまらない人工的なものに夢中になることなどに対する、
かわらぬ解毒剤になるのです。」
(カギカッコ内は、本文より引用)
私は、この文章を読んで
できることならば、そんな自然を子どもと共有できる時間と空間が
もっともっと欲しいと、つくづく思いました。
けれど、ささやかな努力はしていても
本当の意味で、子どもと共有する時間は限られているし
ふれることのできる自然そのものも、今住んでいる場所では
意識して、探していかなければなかなか得られそうにありません。
だからといって、何もしないでいるわけにもいきませんので
こんな与えられた環境の中でも
少しでも、子どもたちといっしょに感じたり、伝えていくことのできるように
自然をもっと大切にしながら、より深く見つめていくことを忘れないようにしたいと想います。
皆さまそれぞれの「The Sense of Wonder」 が
生き生きと輝きだすような、自然との出会いが訪れますように・・・
「日本の田舎」 大木 実
わたしには帰っていく故郷がないけれど
故郷は何処にでもあるような気がする
つねに静かに
つねに温く
日本の田舎は
いつでもわたしを迎えてくれる気がする
都の町なかの生活(くらし)のなかで
ひととの交りのなかで
わたしは想う
日本の野や川を それからふかぶかと深い庇をもった家のなかで
伝えられ守られてきた日本の美しい習慣(ならわし)や生活の精神を
その想いがわたしを安らかにしてくれる
想うほどには、できないことのほうが多いような気がします。
カタチは変わっても、どこかに日本の良さがあるはずで
それを、少しでも子どもたちに気づいてほしいですし
そのことを私たち自身が、見失わないようにしたいと想います。
新しい何かと、昔ながらの良さがうまく調和できるといいのでしょうね・・・