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[人工光合成] 食生活について語ろう

2021年04月10日 | 美容ダイエット

・人工光合成 Artificial photosynthesis  じんこうこうごうせい

 化石燃料からの置き換え、地球温暖化の原因と考えられている二酸化炭素の排出量抑制が、人工光合成により期待が高まっています。人工光合成では化学エネルギーを生成することにより、エネルギー貯蔵が容易になるのです。
自然界での光合成は、水・二酸化炭素と、太陽光などの光エネルギーから化学エネルギーとして炭水化物などを合成しています。自然界での光合成を完全に模倣することは実現していませんが、部分的には技術が確立しているようです。従来の太陽電池では電力貯蔵の問題が残っているのです。

人工光合成は文字通り光合成を人為的に行う技術のことです。
人工光合成では、反応で区分する場合は、光エネルギーを直接化学エネルギーに変換・貯蔵するアップヒルUup-hill 反応を起こすシステムを示します。
水を水素と酸素に完全分解する反応、炭酸ガスと水から有機物を合成する反応、窒素と水からアンモニアなどを合成する反応として3大人工光合成反応があります。均一・不均一の光触媒や光電極反応がその範疇に入ります。
太陽電池と電気分解を組み合わせた水素製造では、直接的な変換ではないので、人工光合成ではないとしていますが広義の人工光合成には太陽電池を含むことがあります。太陽光エネルギーの何%を水素エネルギーに変えられるかという「エネルギー変換効率」は自然界の植物では0.3%ですが、コスト面の問題で商用的に実用化するには最低でも10%のエネルギー変換効率を必要とします。

太陽電池の研究は、1839年にフランスのアレクサンドル・エドモン・ベクレルAlexandre Edmont Becquerelが光起電力効果を発見、1884年にはアメリカのチャールズ・フリッツCharles Fritts が世界初の太陽電池を製作しています。
一方光合成の研究は1910年頃から行われ、1956年にルドルフ・マーカスRudolph "Rudy" Arthur Marcus(アメリカ)により電子移動反応理論を発表し1992年にノーベル化学賞を受賞しています。人工光合成の研究は、1970年代から世界的に進められ、1972年には東京大学の本多健一と藤嶋昭により、酸化チタン電極を用い、紫外線を照射することにより水を水素と酸素に分解する本多-藤嶋効果を発表しています。
1974年から2000年にかけては、日本の新エネルギー研究プロジェクトであるサンシャイン計画・ニューサンシャイン計画の実行がありました。2011年には、根岸英一らと文部科学省とが人工光合成などの技術革新の具体化を進めることで合意し、2011年4月から大阪市立大学の研究チームによって植物での光合成の基となるタンパク質複合体の構造を解明しています。2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする政府の新たな目標に向けて、近年、二酸化炭素CO2からメタノールを効率よく合成する触媒の開発が盛んに進められています。

2011年9月にはトヨタが世界で初めて、水と二酸化炭素(CO2)と太陽光のみを用いた人工光合成に成功したことを発表しました。
研究では、光合成の作用のうち、水を分解して酸素を作り出す反応を半導体に、CO2から有機物を取り出す働きをもうひとつの半導体と特殊な金属に担わせることで「自然状態」での光合成に成功したのです。
その後有機物として酢酸に似たギ酸を生成しますがアルコール成分などバイオ燃料の生成が可能な技術開発です。2018年8月に産業技術総合開発機構(NEDO)、人工光合成化学プロセス技術研究組合(ARPChem)、東京大学の共同チームが植物のエネルギー変換効率0.3%の約10倍となる太陽光エネルギー変換効率3.7%の非単結晶光触媒を開発したとの発表があります。
特殊な光触媒を用いることで、太陽光での有機物の生成を可能にしています。CO2の吸収だけでなく、バイオ燃料の生成も可能といい、環境問題の解決策として注目しています。

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構は、日本のエネルギー・環境分野と産業技術の一端を担う国立研究開発法人です。略称NEDO(ネド、New Energy and Industrial Technology Development Organization)は、光触媒で水を分解して得た水素を、工場や火力発電所から排出される二酸化炭素と合成触媒で反応させてオレフィンを生成し、プラスチック等の原料とする技術開発を進めています。
 現状では植物が持つ酵素に匹敵するような優れた酸化還元触媒が未だ見つかっていないということです。半導体を用いずに太陽光を吸収する色素と電子伝達系を用いる方法と、酸化還元触媒系を連動させた分子システムは植物の「光合成」をより忠実に模倣した「人工光合成」と言えます。
 日本のトップの研究者達は、最終的には「人工光合成」のエネルギー変換効率を10%を上回ることが、実用化の1つのメドそのレベルに2030年までに到達することが当面の目標です。
 
 

 

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