・花梨Chinese quince かりん
バラ科に属し中国原産としている。冷涼地を好み耐寒性のある樹高8mほどの落葉樹で、樹皮は緑褐色で、鱗状にはげ落ちてまだらに見えるのを特徴とする。5~10cmの卵形の細かい鋸歯のある葉で4月に薄紅色の径3cmほどの花を咲かせる。
晩秋10月も末から11月中頃に長円形、倒卵形の洋梨型で10~15cm、重さが300~500gで黄色に熟し、芳香を放つ。マルメロと混同されることがあるが果皮に無毛(かりん)、有毛(まるめろ)で区別する。
適度の酸味のあるものの渋みが強く果肉が石細胞が多く固く生食には適さず主に薬用、庭木、盆栽用の観賞用、花梨酒に、ペクチンが多くジャム、ゼリー、砂糖漬け、飲み物にしている。
生100g中でエネルギー68kcal、水分80.7g、タンパク質0.4g、脂質0.1g、炭水化物18.3g、灰分0.5gを含む。香りがよく室内の芳香剤としても利用する。
完熟しても軟化しないので長期貯蔵ができ、漢方薬、木爪(もっか)として輪切りにして乾燥させ煎じたものがアミグダリン(種に含む)、クエン酸、リンゴ酸などの有機酸、果糖などを含んで咳止め、去痰、利尿、疲労回復に利用している。
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