岐阜城北、決勝進出ならず
初出場の岐阜城北(岐阜)が4-12で横浜(神奈川)に敗れ、岐阜勢の47年ぶりの決勝進出はならなかった。岐阜城北は、エースの尾藤竜一投手(3年)が3回につかまり、救援した投手陣も打ち込まれた。4回までに11失点で、勝負の大勢を決められた。同じく初出場の清峰(長崎)は、PL学園(大阪)の前田健太投手(3年)を攻略。先発・有迫亮投手(3年)が被安打2の快投で、6-0と完封勝ち。長崎勢として春夏通じて初の決勝進出を決めた。横浜と清峰が対戦する決勝は4日の午後0時30分から行われる。
4回までに大量11失点。勝敗はほぼ決まっていた。だが、岐阜城北は最後の瞬間まで横浜に挑み続けた。「チームが勢いづくように、気持ちを入れて投げた」。4回途中から4番手として三塁の守備からマウンドに向かった太田恵太主将(3年)が、試合を立て直す。
1年生の夏の岐阜大会以来という公式戦登板だったが、必死にマウンドを守る。すると呼応するように、打線も目を覚ます。6回に太田の適時打で挙げた1点を皮切りに、コツコツと4点をもぎ取った。
結果は4-12の完敗。だが、春初出場の甲子園で3勝を積み上げた岐阜城北は、大きな自信を手にした。「全国の投手にも通用した。そんなに差はないと思う」。準々決勝に続き適時打を放った4番・丹羽将弥左翼手(2年)は、きっぱりと言い切った。
藤田明宏監督(38)も「収穫はたくさんある。上を目指すために足りないものも見つかった」と振り返る。投手は大会を投げ抜くスタミナ、打線は違うタイプの投手にも対応する柔軟性といった課題が見えてきた。
既に見据えるのは夏。「目指すのは日本一。もっと練習しないと」。目を真っ赤にした太田は、リベンジへ向けさらなるレベルアップを誓った。
「やればできるということを証明できた。胸を張って帰りたい」。藤田監督の言葉通り、旋風を巻き起こした岐阜城北は夏へ向け、前を向いた。
まだ夏があるよ。ベスト4進出は本当に立派だと思います。胸を張って帰ってきてください。