永野裕夫氏による個人情報の不正な取扱いについて⑧

2022年10月18日 23時52分00秒 | 土佐清水市議会の問題

真相は闇となってしまうのか…

こんばんは。
今朝の高知新聞にも掲載されていましたので皆さんご存知のことと思いますが、昨日の9月会議最終日における、永野裕夫氏による個人情報の不正な取扱いにより市職員等約400名の個人情報が流出してしまった事案の全容解明に向けた特別調査委員会(百条委員会)を設置する議案の審査結果についてお知らせいたします。

先日の記事永野裕夫氏による個人情報の不正な取扱いについて⑦ 地方自治法違反からやり直しへ…でお知らせいたしました、14日の議会運営委員会での議決が違法(地方自治法違反)であったため本会議開会後すぐに議会運営委員会を開き、まず弘田条委員長から経緯の説明がありました。

議会事務局から全国市議会議長会の見解の説明を述べられた後、そういうことで改めて採決をやり直したいと委員長から申し出があり委員が了承し、百条委員会設置の議案を委員会発議とすることについての採決をやり直すことになりました。

そして、弘田委員長が永野裕夫氏の除斥を伝え永野裕夫氏が退場した後に、百条委員会設置の議案を委員会発議とすることについて採決をとり賛成2反対1で議会運営委員会から提案することに決まりました。

(これが、正しい議事運営です)

ここまでは、私の予定通り…

その後本会議を再開し、通常の最終日の議事(市長提出議案の採決等)を経て、修正案の採決(こちらはまた別の記事で書きます)があり、いよいよ百条委員会設置の議案に対する審査が始まりました。

まず、細川議長が地方自治法第117条を宣言し永野裕夫氏に対し退出を命じ、永野裕夫氏が議場を退出した後、弘田委員長から提案理由説明があり、続いて質疑となりました。

私、岡本と吉村議員が質疑をし、私の質疑は以下の通りです。



Q. 調査項目の詳細は?
A. 市の事務について。永野裕夫氏に対して詳しい説明を聞く。漏洩した個人情報の回収。とのことですが、議運で決めた本当の内容はこちらです。
(1)市の個人情報管理事務に関する事項
(2)永野裕夫前議長の個人情報の管理に関する事項 
(3)流出した個人情報の回収に関する事項

Q. 調査対象になる人は誰を考えているか?
A. 市や永野裕夫氏を考えているが、調査委員会が設置されたら考える。

Q. 何のためにこの調査委員会を設置したいのか?
A. 個人情報の流出があってそれを調査する。

弘田委員長の答弁が、聞き取りにくくて何回も確認してしまいましたが、中々分かりにくい内容でした…

吉村議員の質疑は以下の通りです。

Q.(委員会での採決について)前回の議会運営委員会で否決されていたものが今回可決となった理由は?
A. 前回の議会運営委員会では委員会からは提案しない(否決)となったが、採決の仕方で後ほど確認してくださいということがあって、全国市議会議長会に聞いたところ、除斥が妥当ということが分かりまして、それならいかんかったとなって議長とも確認をし再度採決をして議会運営委員会で提出をするという運びになった。

以上、質疑が終わって討論となり、新谷議員、私岡本、前田議員の3名が賛成討論をして、反対討論は誰もいませんでした。

私の賛成討論の内容は以下の通りです。

この議案に賛成の理由は、この後討論される前田議員がほとんどのことを述べられると思いますので、私は簡単に説明したいと思います。
 


まず、この事案の原因と言われている永野裕夫氏から全員協議会の場で一定の説明もありましたが、その経緯や詳細については答えられないとのことでした。
これでは市民に対して納得のいく説明となっていないと思います。
市職員等の漏洩した個人情報が、現在もどうなっているのか、本人からは市へ返還したという話を聞いておりますが、いくら口頭でそのような話を聞いたところで、個人情報の回収と全容の解明には至っていないと思います。
そして、市に対しては先日の一般質問において、市の職員等の個人情報の取扱いについてその根拠法令等を確認していたのですが、堂々巡りとなり市民に対して明確な答弁は無かったように思います。
市職員等約400名の個人情報が第三者に渡っている中で、メールを受け取った152名にしかその経緯の説明と謝罪もされておらず、この事案の重大さを認識していないように思います。
市民に対して納得のいく説明と解決方法も未だ示されていないようですし、個人情報が漏洩されてさらに不正利用されてしまった市職員等の気持ちを考えると、憤りや不安で仕方ないと思います。
市が進めないのであれば議会で一刻も早くその全容を解明し、すべてを報告しなければならないと考えます。
以上の理由により、この議案に賛成といたします。
議員各位には熟慮いただき採決をいただきたいと思います。

そして、討論が終わりいよいよ採決となりました。

賛成した議員は、新谷英生、武政健三、吉村政朗、岡本 詠、前田 晃の5名。



反対した議員は、形岡弘士、弘田 条、山崎誠一、作田喜秋、浅尾公厚の5名。

賛成5名、反対5名の可否同数により、議長の裁決となり細川博史議長が否決を宣言しました。



↓詳しい内容は、こちらをご覧ください。
(最初の討論は、会派市民のこえで提出した浦尻冷凍保管施設の騒音公害の防音工事に係る修正案についてです。その後、百条委員会設置についての議案が始まります。)



このような経過で、9月会議における今回の事案に対する百条委員会の設置は、上記5名の議員の反対と細川博史議長の裁決により否決されました。

永野裕夫氏の会派新風会の議員4名と会派みらいの内2名の計6名が、この百条委員会設置を反対しましたが、反対討論もせず市民に対して反対の理由も説明もないままで、なぜ反対するのかさっぱり分かりませんね。

永野裕夫氏が自身は潔白だと言うのなら、なぜ公の場で市民に対して全てを説明しないのか。
百条委員会だろうが何だろうが、どこでも出てきて説明ができるはずです。

ここまでして反対し、調査できないようにする理由は何なのか…?

選挙を控えた永野裕夫氏が、なぜ今年に限って市職員等の個人情報が入った事務分掌表を手に入れ選挙事務所に置いていたのか?

そして、なぜ市はそのような状況の中で永野裕夫氏に対し、市職員等の個人情報を渡したのか?

市は、「永野裕夫氏に対し、危機管理上等緊急を要する状況等のやむを得ない場合に限り利用を可能とする条件で市から交付したもの」と言うが、「そのような条件を付ければ、市職員等全員の個人情報を議長に渡すことができる」ということを市のどこに定めているのか?

そもそも、市の個人情報の取扱いについても、本当に法令に準じて正しく管理運用されていたのか?

このままでは、市民の疑念は深まるばかりではないでしょうか…