湯めぐりシリーズNo.32
平成16年10月10日(日)~11日(体育の日)
二股らぢうむ温泉 山越郡長万部町大峯32 01377-2-4383
泉 質 含土類食塩泉
泉 温 42℃
効 能 神経痛、リュウマチ、糖尿病、椎間板ヘルニア、アトピー性皮膚炎
食 事 夕・朝食とも食堂
宿泊料金 休日前¥9,600
この温泉を訪れて、特に記載することなし…ではお湯に対して失礼である。
しかし、いつものように帰宅して直ぐWordをたたく気がしない。
随分あちこちの温泉を訪れたが、もうこれっきりと結論付けたのは初めてだ。
それぞれの温泉では、与えられた条件のなかで精一杯の営業努力をしている。
ここは、昔から北海道の温泉を語るには避けることのできない名だたる温泉だった。
ラジウム(放射能泉)を含有し、炭酸カルシュウム濃度が高く、身体に効能がある温泉だからだ。
平成12年に経営者が代わってから評判が悪化したようだ。
シンボルの円形ドームも取り壊され、部屋数が増えた。浴場へはアリが砂糖にむかうように、
ノンバリアーの長く急な階段や廊下を伝ってたどり着く。
オーイ経営者!お湯が語りかけているぞ!!自分の役割は違うはずだ…と。
ここに投宿するには、湯治客主体の温泉であることを十分認識してからの方がいい。
夕食の際、食堂で出会った若夫婦も面喰っている。長期間滞在の湯治客のマナーが悪印象で、
一泊だけの客は、はじき出されそうに思う。
5時から食堂での夕食は、長期滞在者が席を勝手に決めているようで、一泊だけの客に自分の席を
侵されたくないのだろう。ごはんや味噌汁は食堂の隅にある台からセルフで盛り付ける。
晩酌に頼んだ熱燗はワンカップをそのまま温めただけのものを出してくる。それも無愛想に…
何か面白くないような表情で…折角の楽しみにしていた食事もそこそこで引き上げた。
これらはすべて経営者の営業姿勢が反映している。
廊下、階段が煙筒の作用をして館内に立ち込める調理場の匂いが悪臭となって漂ってくる。
露天風呂で出会った老人が声高に話していた。
「前の経営者は、たとえお客さんが一人二人であっても帰る際には玄関まで見送ってお礼の言葉を
述べたものだが、いまの経営者は湯治客が団体で大挙して訪れるから横柄になり、挨拶もしない」
「わしは長年通っているから注意してやるが、年が若いせいか言うことを聞かない」
「評判のお湯も経営者のやり方で入浴客が激減するのでは…と心配だ」
それぞれの温泉でお湯を頂いたとき、お湯が醸し出す潤いの体感や、料理の楽しみ、宿のスタッフとの真心ある
言葉のやり取り、そんな時にこそ充実感や、満足感が得られるのではないか?そんな温泉をこれからも探し求めたい。
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