gooブログはじめました!本棚の本 片っ端からもう一度読むのだ

買ってきては読まずの積読者が一念発起!!!
読書感想文的日記を書くことにしよう。

小室直樹を読む  奇蹟の今上天皇 を読む

2010-04-20 09:00:39 | 日記
第一章 なぜ、奇蹟なのか

前回は敗戦によって国防問題が解決された、という「小室」分析でした。
次に、第二の戦争目的「アジアの解放」を「小室」分析します・・・・

無謀なる「インパール作戦」は何ゆえ発動されたか。
セバス・チャンドラ・ボースのインド解放軍を、インドに送り込むためであった。

インパール作戦は結果的には失敗であったが、この作戦がインド解放のために果たした役割は大きい。
ボースのインド解放軍は戦後、利敵行為によって裁判にかけられた。その公判廷で彼らは口々に主張した「我々が主体であって、日本軍は援軍に過ぎない。インド独立のために戦ったのであって、日本のために戦ったのではない。ゆえに利敵行為ではない」と。

アジア諸国が独力で解放を勝ち取れなかった最大の理由は、白人に絶対勝てないと思っていたからである。

日本軍が英国東洋艦隊の戦艦プリンス・オブ・ウェールズとレパルスを撃沈し、マレー半島を席捲、英国の東洋拠点シンガポール対岸に迫ったときですら、シンガポール在住のアジア人で、シンガポールが陥落するなどと思ったものは一人もいなかった(ノエル・バーバー著「かくてシンガポールは陥落した」)

アジアの人にとって、英国軍が敗れるなどという事を実感するなど不可能であった。
この裏返しとして、英国人は植民地人とくにアジア人に負けるなどは考えてもみない。

しかし
シンガポール攻略戦の時、山下兵団の三倍の兵力を有する英国軍は日本の進撃を阻止する事ができなかった。

チャーチルは言った「英帝国が終焉した理由は、英国軍がアジア人の目の前で日本軍に惨敗したからである。一度落ちた権威をもう一度掲げる事など出来ない。英国軍は戦後も依然として強力であった。しかし、人々は英国軍がアジア人に負けるのを見てしまった」

ガンジーが無抵抗主義を貫いたのも、英国軍にはかなわないと思ったからである。
ベトナム、インドネシアなど大多数のアジア植民地人は日本国すら知らなかった。

大東亜戦争で日本人という顔つきが自分らと同じようなものが、ある日突然攻めてきて、神の如く強いと思っていた白人を攻撃し、たちまち蹴散らした。

白人も万能でない事がよくわかった。

ベトナム戦争とき、あるベトナム人は筆者に「日本軍がフランス軍を一日で武装解除したのを見たとき、白人はこんなに弱いのかと覚った」と語った。

インドネシアが独立戦争を起こし、オランダを駆逐できたのも、同じ理由による。
300年以上「蘭印」を支配してきたオランダ軍は、インドネシア人の目の前で、侵攻してきた日本軍の前に見る見る壊滅。

白人不敗の神話が崩れ、それによって生じた権威の失墜はどうしようもない。

アジアから始まった民族解放は、アフリカ、中近東へと全世界に及び、植民地帝国時代は終焉した。

大東亜戦争第二の戦争目的たるアジア民族解放は、完璧以上に達成された。

戦争目的達成を持って戦争に勝ったと定義すれば、大東亜戦争は、空前の圧勝によって終わったといわざるを得ない。

・・・・・と「小室」分析し、次に 英仏こそ第二次世界大戦最大の敗戦国と分析します。



戦後のアジア諸国独立解放における、日本の果たした役割は「白人の権威を失墜させた」にあったということですか。しかし、このことと日本完勝とは直接関係がないと思われますが・・・

次回は 英仏こそが敗戦国だと、「小室」分析されます。