
精神的にきつい1週間だった。さまざまな悩みを持つ若者たち・保護者の話を聞き続けていたら、こちらの心が参りそうになってきた。こういう時は明るく華やかな宝塚のレビュー鑑賞が一番。真矢みきさんがトップだった時のショー「サザンクロス・レビュー」を見た。正直言うと宝塚時代の真矢さんより、今の真矢さんのほうが好きだ。かっこよさを感じる。ジェンヌの頃はオフのメークもこってり気味で、近寄りがたいオーラを放っていた。
昭和の宝塚の舞台メークは、目の周りにたっぷりとブルーのアイシャドーを塗るのが定番だった。西洋人らしく見せようとする苦肉の策だったのだろうが、あのメークを施したブロマイドは、お世辞にもきれいと言える人ばかりではなかった。
ブルーのアイシャドーをやめたのは、真矢さんが最初だ。(本人が言っている)東洋人の骨格に大量のブルーのアイシャドーは似合わない気がする。その伝統的メークをスッパリやめるのは、結構勇気がいることだったと察する。個性が強くて独自の美学を追求した人だ。退団公演では、長く伸ばした髪を後ろで一つに束ねていた。こういう髪型でステージに立つ人は、今後もなかなか現れないだろう。真矢さんは、黒木瞳さん・涼風真世さんと同期だ。「音楽学校時代、自分は劣等生だった。」と言っているが、果たしてどうだろう?
トップになってからはそれまでしたことのない「お得意さまへ自ら電話で観劇依頼」の営業活動もして、少しでも客席を埋めようと努力していた。トップが背負う羽根は重い。華やかさのみならず、どれだけ歌劇団の経営に貢献できるかも重要なポイントだ。おそらく現在も各組のトップは笑顔の蔭で、人知れぬ苦労をされているだろう。タカラジェンヌは精神的に強くないと務まらない。愛と夢だけでは済まない現実もあるだろうが、こういう時代だからこそ「清く・正しく・美しく」の精神は持ち続けてほしい。(何とか今年は初舞台生の口上を聞きたいものだ。彼女たちの口上を聞くと心が洗われる。まだ日本にもこんな世界が残っていたのだと思う。)
「サザンクロス・レビュー」を見ていると、この時代の花組男役メンバーの充実ぶりに気づかされる。2番手のたもさん、以下チャーリー、たーたん、若き日のおささん(まだ若い顔立ち。だが伸びやかな歌声はこの頃から既に始まっている。)、海峡ひろきさん、伊織直加さんと揃いすぎだ。たーたんは、今で言うならきりやんのような巧さを感じさせる。娘役はトップのほさちさん、それからあきちゃんが可愛い。1997年の作品。今からほぼ10年前だ。
真矢さんは魅せ方が上手い。決めのポーズやメリハリのあるダンス、衣装の着こなしなどビジュアルを非常に研究している。私が真矢さんの出演作品で今でも忘れられないのが「ベルばら」のオスカル。NHKの舞台中継で見たのだが、バスティーユの場面になる直前、ジェローデルがオスカルのもとに駆け寄り「今ならまだ王家の側に戻ることができる。裏切り者にならないで済む。」と説得するのに対し「その気持ちはうれしい。だが私はもう市民の側に立つことに決めた。ジェローデル、ゆけーーーーーぇ」と言ってジェローデルをその場から立ち去らせる場面で、頬に一筋の涙が伝わっているのを見て非常に感動した。あの場面はとても好きだ。
退団後は映画「踊る大捜査線」で大ブレイク。沖田総監役では警視庁キャリア女性を凛として演じていて、本当に素敵だった。役の上では権威を振りかざしすぎたために部下の協力が得られず、仕事を全うする前に現場を去ることになるが、あの時「真矢さんは女性があこがれる素敵なキャリア・ウーマンを演じられる、貴重な女優さんだな。」と感じた。コメディセンスもあるし、今後もますます活躍するだろう。昨年は「一緒にお酒を飲みたい女性上司」にもランキングされている。1月31日は彼女の誕生日。今年で44歳になるが、まったくその年齢に見えない。私も見習いたい。今度は彼女の「ダンディズム」を見よう。
昭和の宝塚の舞台メークは、目の周りにたっぷりとブルーのアイシャドーを塗るのが定番だった。西洋人らしく見せようとする苦肉の策だったのだろうが、あのメークを施したブロマイドは、お世辞にもきれいと言える人ばかりではなかった。
ブルーのアイシャドーをやめたのは、真矢さんが最初だ。(本人が言っている)東洋人の骨格に大量のブルーのアイシャドーは似合わない気がする。その伝統的メークをスッパリやめるのは、結構勇気がいることだったと察する。個性が強くて独自の美学を追求した人だ。退団公演では、長く伸ばした髪を後ろで一つに束ねていた。こういう髪型でステージに立つ人は、今後もなかなか現れないだろう。真矢さんは、黒木瞳さん・涼風真世さんと同期だ。「音楽学校時代、自分は劣等生だった。」と言っているが、果たしてどうだろう?
トップになってからはそれまでしたことのない「お得意さまへ自ら電話で観劇依頼」の営業活動もして、少しでも客席を埋めようと努力していた。トップが背負う羽根は重い。華やかさのみならず、どれだけ歌劇団の経営に貢献できるかも重要なポイントだ。おそらく現在も各組のトップは笑顔の蔭で、人知れぬ苦労をされているだろう。タカラジェンヌは精神的に強くないと務まらない。愛と夢だけでは済まない現実もあるだろうが、こういう時代だからこそ「清く・正しく・美しく」の精神は持ち続けてほしい。(何とか今年は初舞台生の口上を聞きたいものだ。彼女たちの口上を聞くと心が洗われる。まだ日本にもこんな世界が残っていたのだと思う。)
「サザンクロス・レビュー」を見ていると、この時代の花組男役メンバーの充実ぶりに気づかされる。2番手のたもさん、以下チャーリー、たーたん、若き日のおささん(まだ若い顔立ち。だが伸びやかな歌声はこの頃から既に始まっている。)、海峡ひろきさん、伊織直加さんと揃いすぎだ。たーたんは、今で言うならきりやんのような巧さを感じさせる。娘役はトップのほさちさん、それからあきちゃんが可愛い。1997年の作品。今からほぼ10年前だ。
真矢さんは魅せ方が上手い。決めのポーズやメリハリのあるダンス、衣装の着こなしなどビジュアルを非常に研究している。私が真矢さんの出演作品で今でも忘れられないのが「ベルばら」のオスカル。NHKの舞台中継で見たのだが、バスティーユの場面になる直前、ジェローデルがオスカルのもとに駆け寄り「今ならまだ王家の側に戻ることができる。裏切り者にならないで済む。」と説得するのに対し「その気持ちはうれしい。だが私はもう市民の側に立つことに決めた。ジェローデル、ゆけーーーーーぇ」と言ってジェローデルをその場から立ち去らせる場面で、頬に一筋の涙が伝わっているのを見て非常に感動した。あの場面はとても好きだ。
退団後は映画「踊る大捜査線」で大ブレイク。沖田総監役では警視庁キャリア女性を凛として演じていて、本当に素敵だった。役の上では権威を振りかざしすぎたために部下の協力が得られず、仕事を全うする前に現場を去ることになるが、あの時「真矢さんは女性があこがれる素敵なキャリア・ウーマンを演じられる、貴重な女優さんだな。」と感じた。コメディセンスもあるし、今後もますます活躍するだろう。昨年は「一緒にお酒を飲みたい女性上司」にもランキングされている。1月31日は彼女の誕生日。今年で44歳になるが、まったくその年齢に見えない。私も見習いたい。今度は彼女の「ダンディズム」を見よう。
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