癌は友達?

胃がんの手術をしてから今までのことを、記録に残しておこうかな~なんて思いつきではじめてみました。

これから

2005年03月27日 | Weblog
 と言う感じで現在に至るわけですが、あとは、毎日になるか、何日おきになるか分からないので、気まぐれ日記と言う感じで、思い出したらば書き込んでおこうと思います。

・・・・・会社の同僚も・・・・・・

いやあびっくり。私が、のんびりと会社を休んでいる間に、同僚が入院したと言う事を聞きました。病名は、膵臓癌です。びっくりしました。そんなに大きな会社でもないのに、同時期に二人も癌なんて・・・。

でも結構知り合いで癌になる人っているんですよね。

大腸癌・・・・・3名

胃癌・・・・・・3名(自分も含む)

肝臓癌・・・・・1名

舌癌・・・・・・2名

膵臓癌・・・・・1名

ちょっと思いつくだけでこんなにいます。うそみたいな話です。しかしいろいろな人がいます。うつ状態になる人、割り切って生きようとする人、表には出さないけれど、色々と考える事があるんだとおもいます。

そりゃあそうですよね。「あなたは癌です。」と言われて、喜ぶ人なんかいないですよね。まあ、自分の場合は、うまく気持の切り替えが出来た事や、妻などの人柄などもあり、平穏無事に過ごしているほうだと思います。

癌になった時、いやだなと思う事、それは、過剰な同情、励ましです。他の人たちはどうか分かりませんが、私はいやでした。
実の母親には、目の前で何度も泣かれ、「この子はかわいそうだ。」と何度も言われました。本人には悪気はないのは分かるのですが、これにはさすがに閉口しました。見舞いに来てもらうのがいやで、「疲れるから、あまり来るなよ。」ともいいました。

自分の家族、友人などが思い病気にかかったら、まず、誰が本当に一番つらいのか?私は、本人よりも周りの人のほうだろうと思います。
ただそれを、本人の前で言われたりすると、気持の整理を付けて、どう病気と付き合っていくかを考え、明るくやっていこうとしている病人には、マイナスにしかならないと思います。

まあ、喜び、大騒ぎをするようでも困りますが、普通に明るく付き合ってもらう事が、病人は一番うれしい事だと思います。

それでなくても、抗癌剤の副作用だと思いますが、体がだるくなり、気持も沈みがちなんですから、これからも明るく、楽しく、のんびりとやっていこうと思います。

飲んだ薬

2005年03月24日 | Weblog
 最初の胃の手術後

・ユーエフティE顆粒   抗癌剤です。再発予防のために飲みました。副作用なし。高価です。

・ベリチーム       消化を助ける薬。胃を取ったので、必需品です。

・ラックビー微粒     腸の調子を整えます。

・酸化マグネシウム    便通を良くする薬。

上記の薬を飲んでいました。


肺に転移後飲んでいる薬は、ユーエフティE顆粒がなくなり、代わりにTS-1を14日のパターンで飲んだり休んだりしています。その他、背中(左肺のうしろ)に痛みが出てきたため、ペンタジンという鎮痛剤を、痛い時に飲んでいます。
この鎮痛剤を飲むと、確かに痛みは治まるのですが、眠くなり目まいがするので、運転をする時は飲めません。

癌と付き合っていく上で、鎮痛剤は必需品だとおもいます。痛みを我慢すると言う事は、痛くて眠れなかったり、体力も消耗するし、あまりよくないんだって。無理に我慢せず、薬で痛みが治まるんだったら、体にはいいか悪いか分からないけど、気持はグッと楽になると思う。という訳で、あまり我慢しないで、痛い時には、薬を飲んで寝ています。

 しかしいつも思うのですが、この抗癌剤というのは本当に効いているのでしょうか?

癌が小さくなる様子もないし、痛みは少しづつ増していくし・・・、結局、今のところ現代医学でも、これくらいしか治療方法がないのかなと思いながら、頑張って飲んでいます。

気持の変化

2005年03月20日 | Weblog
 ”病は気から”と言うことわざがあるが、これは確かにそのとおりだと思う。病気は気の持ちようで、重くもなれば軽くもなると言う意味だ。しかし、”気は病から”と言う方が私にはピッタリなんじゃないかな?

自分の気持の変化を振り返ってみると、

手術前の体調が良い時・・・・・気持も穏やかで、あまり細かい事にはとらわれない性格だったつもり

手術後・・・・・今まで気にならなかった会社の後輩のつまらない言動や、子供たちの言動が気になるようになってきた。何となく怒りっぽくなったような気がする。いや、間違いなく短気になった。


おそらく自分の体力が低下した事で、何となく自信がなくなり、今まで気にならなかったどうでもいいような事にも注意が行くようになって、性格が少し変わったんじゃないかな?

会社の後輩の場合は、相手にしてもしょうがないと言う気持ちで我慢できるが、自分の子供たちの場合はなかなかそれがうまくいかない。つまらないことで、怒鳴ったりしてしまうケースが増えている。これは反省しなくてはいけないと思う。

人間叱られているよりも、当然褒められている方が気持ちがよく、子供たちも褒めたほうが良いと私は思って育ててきた。これからは、怒鳴った分もっといいところを見つけ、褒めてやろうと思うが、なかなか難しいものですね。

まあ、なるべくのんびりやっていこうと思う。

・・・・・セカンドオピニオン・・・・・

毎月検査もやっているのに、今の病院では、癌の再発や発見の遅れなどと言う事があり、親戚の方たちからも、他の病院で診てもらったらと勧められた。自分は今の先生を信頼しており、いろいろ病院を変えるのはいやだったが、家内の親の勧めもあり、とりあえず、一度診てもらうことにした。

心配してくれるのはありがたいのだが、「何でやってみないの?」と言う感じで強引にされると、それだけでストレスが溜まる。「ほっといてくれ。自分で考え、いいと思ったようにやっているんだから。」と言いたくなる。

その結果、今お世話になっている先生とやり方は同じ事だろうと言う事になり、一安心した。ただ今回診て頂いた先生は、自然食などに熱心な先生であり、動物性の食べ物や甘い物が癌の原因になるということらしい。

とりあえず、食事療法でもやってみるかと言う事になり、今まで好きだった、肉、魚、甘い物はほとんど私の口に入る事はなくなった。確かに体の調子はいいような気がする。これを始めてから、甘い物をたくさん食べると気持が悪くなり、肉もあまり食べたいと思わなくなった。ただ、寿司だけはたまに食べている。といっても回転寿司だけどね。


                    つづく

社会復帰

2005年03月18日 | Weblog
2004年5月のゴールデンウイーク明けに、会社に行き始めた。

体はだるいし、胸を切っているので、今回は前回の手術の時よりも痛みは強いように感じる。先生に聞いてみると、肋間には神経が張り巡らされているため、痛みは結構続くとの事。

どうも外科の先生は、切ればそれで役目終了と言った感じがしてしょうがない。

今回もやっぱり、血液検査中心の定期健診であった。その都度CTやレントゲンを撮るわけにはいかないんだろうな。約2ヶ月くらい会社に通った。しかし、痛みがだんだん増してきたため、レントゲン検査の結果、胸に水がたまっているためそれを抜こうと言う事になり、また病院に逆戻り。再度入院と言う事になった。

左のわき腹に局部麻酔を打って、管を入れるんだって。これがなんとも痛い。全身麻酔と違い、意識がはっきりしているため、あまり気持のいいものではなかった。

水が少しずつ抜けてくると、痛みもだんだん治まり、楽になってきた。今回の会社出社は、ちょっと焦りすぎたような気がする。

・・・・・肺に転移・・・・・

今回の検査で、ちょっと困った事が見つかった。レントゲン、CT検査の結果、肺に影が見られ、これは間違いなく癌の転移だと言う事だった。

手術、放射線治療後、約半年しかたっていないのに、もう転移しちまったのかよ。まあ、そのうち転移するだろうとは予想はしていたが、ちょっと早すぎるよな。

・・・・・化学療法・・・・・

と言う事で、今回は手術が出来ないため、抗癌剤治療をすることになった。テレビや雑誌などで見たことがあるため、副作用に対する不安は少しあった。

髪の毛が抜けたり、吐き気がしたり、食欲がなくなったりといった副作用が出る可能性があると説明された。

髪の毛は、もともと薄くなってきているので、これ以上薄くなるのは困ると思った。

でも幸いな事に、副作用はほとんど出なかった。薄かった髪の毛も増える事はなかったみたいだが、減る事もなかったようで安心した。少し、体がだるくなった程度で済んだ。

抗癌剤の種類はTS-1と言う薬だった。

                       つづく

手術

2005年03月15日 | Weblog
・・・・・手 術・・・・・
 
 2回目の手術と言う事で、前回よりは気持に余裕があったと思う。ICUにも1日いただけで、病棟の個室に移された。

今の麻酔技術は本当にすごいと思う。左のわきの下から背中の真ん中辺りまで切ってあるのに、痛みがほとんど感じられなかった。背中から麻酔の管を入れて、痛みを調整しているらしい。

2~3日過ぎると、麻酔の量をだんだん減らしていった。それから痛くて眠れない日が、1日あっただけだった。

今回の手術は、消化器系の手術ではないため、食事はすぐに普通食に戻った。やっぱり人間には、口で食べると言う行為は、大切なんだと思う。体力も前回のように、落ちることなく、術後の経過も良好だったと思う。

この時も、看護師さんには本当にお世話になった。今回は看護学生さんが、約3週間の間、研修で世話をしてくれた。とっても美人な方で、愛嬌もあり楽しい入院生活となった。この学生さんは、
準看護師の資格は持っておられ、この病院今までで働いており、今回は看護師の資格を取るため、看護学校に入って頑張っていると言う事だった。経験者なので安心だった。

・・・・・放射線治療・・・・・

術後約1ヶ月頃から、再発予防を兼ねての胸部放射線治療を始めた。25日間、土、日を除く毎日、放射線治療を行った。最初の5回位行ってから、退院、その後、自宅通院で行った。

副作用はほとんどなく、体が少しだるいくらいで無事終わる事ができた。胸と背中に、日焼けのような直径10センチくらいのあとが残った。

                          つづく

転移

2005年03月12日 | Weblog
・・・・・転 移・・・・・

 2003年の12月頃から、声がいくらかかすれるようになった。風邪のせいかと思って少しほうっておいたら、そのうち治まった。その後もたびたび声がかすれるようになった。

2004年の5月頃、声のかすれが治らなくなり、近所の耳鼻科に行って診てもらったところ、声帯を動かす神経の動きが悪いため、声がかすれるのではないか、と言う事だった。

3年前に癌の手術をしてもらった先生に相談したところ、耳鼻科で診てもらおうということになった。やっぱり、近所の耳鼻科と同じような診断だった。

CTを撮ってもらい、結局は、胸の縦隔って言うところに、腫瘍ができていて、それが声帯を動かす反感神経を圧迫しているため、声がかすれると言う事だった。声帯って言うのは、2本の神経で閉じたり、開いたりして声を出しているんだって。そのうちの一本の動きが悪いため声がかすれるんだって。

・・・・・ペット検査・・・・・

この腫瘍は、リンパに癌が転移したらしく、手術をするか、陽子線で焼くか、先生も考えたみたいだ。それには、癌がどこまで転移しているかを正確に知る必要があると言う事で、東京にペット検査をうけにいったんだ。

その結果、癌は縦隔のリンパ節だけにしか認められず、手術で摘出しようと言うことになった。この縦隔っていう場所は、大動脈とか神経が通っている場所で、結構難しい手術になるらしい。

こうなったら、医者に全てを任せるしかない。以前の手術と毎月の定期健診で、この先生のことは信頼しているため、全てを任せても安心と言う気持になっていた。

しかし、毎月の血液検査でも発見できなかったなんて。腫瘍マーカーの異常も認められなかった為に発見できなかったんだって。ちょっと腹が立った。でもしょうがないんだろうな。医学も医者も完璧ではないし、まだまだ人間の体って、分からない事がたくさんあるんだろうな。その都度、体を開いて見るわけにもいかないしね。










2001年 その4

2005年03月10日 | Weblog
・・・・・民間療法・・・・・

 うちで行った民間療法は、テルミー
        ↓
http://www.ito-thermie.or.jp/ryoho01.html

と言う、温熱療法とつぼの刺激が混じったような、不思議な物だった。玄米食を勧めてくれた知人がやっていたもので、これがまた気持いいんだ。最初はこの知人にやってもらっていたが、そのうち家内がマスターして、現在も続けてもらっている。毎日の事なので、家内には本当に感謝している。

・・・・・社会復帰・・・・・

2001年の7月に手術して、2004年の2月に会社に復帰した。家族や知人には「無理はするな。」と言われていたが、人間少し調子が良くなってくると、退屈でしょうがなくなってくるもんだ。

最初は体力もなくなっており、かなり疲れた。食事も一度には量が食べられないので、弁当を持っていって、それを2回(12時と3時)に分けて食べていた。体重も、60Kgまで増えて、顔色も良くなってきたらしい。2ヶ月くらいで何とか事務の仕事ではあるが、人並みにこなせるようになった。

でも色々な本を見てみると、手術は出来れば避けた方が良いなどと書かれている本も中にはある
が、これは本当だと思う。大体、腹を割いて空気に触れさせる事は、あまり良くないんだと思う。

でも、癌に対する完璧な治療法が確立されていない現在では、しょうがないんだと思う。医学はものすごい勢いで進歩しているとは言っても、まだまだ未知の部分の方が多いからね。患者は、ある程度医者を信頼して任せるしかないね。まさにまな板の上の鯉状態だ。

でも、いろいろな医者に見てもらうのも大切なような気がするし、よくわからないな。医者も職人と言うように、確かに上手、下手はあるし、やっぱり運なのかな?

 話はちょっと戻って民間療法のことなんだけど、本当にいろいろな物があるね。
特にサプリメントの多さときたらすごいもんだ。それをまた、熱心に勧める人が多いんだ。

本当に心配して勧めてくれるんだか、金儲けのためだか、友達関係にもひびが入ってしまうよ。
だって、インターネットで調べてみると、同じ商品が4~5割引とか、その商品は、マルチ商法だからやめた方がいいとか、何が本当だか分からなくなる。

しかも、そのひと月あたりの金額が5万~10万なんていうやつがごろごろある。うちも、お金が有り余っているなら購入してもいいが、こんな効くかどうか分からない商品に払う余分なお金はないんだ。お金も病院に払うだけでも大変なのに、それに売った方もどうせ保証なんてしないだろうしね。

余計なお世話かもしらないけど、あまり高額な物には手を出さない方がいいと思うよ。おぼれた者は藁をもつかむじゃないけれど、その気持につけ込んだ商売が多いから気をつけないとね。

                              つづく

2001年 その3

2005年03月08日 | Weblog
 なぜ医者が食事のことまで指導しないのか、自分勝手な想像だが、個人病院はべつにして、大きな総合病院の場合、食事と病気の関係が立証されていないため、表立ってこうしなさいとは言えないんじゃないかと思う。

だから、個人としてはこうした方が良い、こんな物は食べない方が良い、などと勧めないんじゃないのかと思うよ。どから患者は自分で色々調べて、いいと思った物を食べたり、食べない方がいいと思われる物をやめてみたりして、自分で体に合った物、方法を取りいれていくしかないんじゃあないのかな?

・・・・・食 事・・・・・

 しばらくは、玄米クリームにお世話になりながら、今度は玄米が良いと言うもんで、最初はおかゆから挑戦してみた。あまりおいしいと感じなかったような覚えがある。

次にいよいよ玄米食に挑戦だ。
      ↓
http://www.n-bandai.com/nabe.htm

のように、カムカム鍋と圧力鍋のコンビで玄米を炊いて食べたところ、最初は、白米と比べてモソモソしてちょっと抵抗があったが、よく噛んで食べているうちに、コクが合っておいしいと思うようになってきた。今では我が家では、玄米食のほうが白米食よりもおいしく感じられ、玄米90%と言う状態だ。ただそれは、おいらとかみさんだけで、子供たちには受け入れられないみたいだ。

2001年 その2

2005年03月07日 | Weblog
 とりあえず、あまりお世話になったことのないかかり付けの病院に行って、検査(多分エコー検査だと思うが)をやってもらったところ、「うちには、胃カメラの設備が無いから、他の病院を紹介しましょう。」ということで、別の病院を紹介してもらい、生まれて始めての胃カメラの検査をやってもらった。

「こんなもん飲むのかよ。」と緊張しながら口から管が入っていき、何か、ピンクの白子のような癌が、胃の入り口にたくさん見えたのは、今でも鮮明に覚えている。

「多分手術になると思いますんで、大きな病院を紹介しますから。」ということで、そちらに入院となった。

 ・・・・・入 院・・・・・

この時、約20年間お世話になったタバコと、お別れということになったんだ。幸い、禁断症状は出ずに済んだんでよかった。

約1週間~10日くらいの検査の後、胃の全摘手術を行った。全身麻酔の時の、意識がなくなる時っていうのは、これまたなんとも気持の良いもんであり、私は好きです。

それから、ICUに何日か泊められ、一般病棟に引っ越した。やっぱり食事が、思った様に食べられないのがつらかった。看護師さんは、「無理して食べなくてもいいんですよ。食べられるだけで。」というが、今まで暴飲暴食になれている為、なんとも歯がゆい。

しかし看護師さんには励まされ、親切にされ、本当にお世話になった。ある意味では、医者以上の存在であり、生きる希望というか、病気と闘う力を与えてもらったような気がする。


・・・・・退 院・・・・・

さて退院はしたものの、食事の量はいっこうに増えない。どんどんやせていくのが分かる。入院前が、86Kgあったのが50Kgまで減っちまった。

さすがに焦った。とにかく食欲が湧かなかった。そんな時、知人から玄米クリーム

http://www.wing.ne.jp/pub/kushi/hyojyun/0034.htm

を教えてもらい、食べると言うよりは、飲んでみたら、これがすこぶる良い。体力も付いてきたし、元気になってくるのがよくわかった。

でも、医者は食事については無関心と言うか、あまり教えてくれない。

「何を食べても大丈夫です。ただ良く噛んでくださいね。」と言うだけだった。今思うと、これはちょっと変だ。癌が出来たのは、食べ物、つまり食生活にも原因があったのではないか?と考えると、何食っても良いって言うのは、ちょっとおかしいと思う。

                                つづく