カナダヅル（カナダ鶴）

今月は珍鳥をご紹介します。
全身いくぶん褐色を帯びた灰色。目の後方から喉にかけて白く、額から前頭部がハート型に赤くなっています。
ツルといえば、北海道にやってくるタンチョウをよくご存知かと思います。
カナダヅルはこの名の通り、北アメリカ大陸北部のアラスカやカナダ、シベリア東部の北極圏地域で繁殖し、北アメリカ南部へ渡って冬を過ごす鳥で、日本で観察できるのは、ごく稀なのです。
従って、一羽だけ迷って、他のツルに混じってやってくることがほとんどです。

鹿児島の出水の干拓地に、ナベヅルやマナヅルに混じって一羽だけカナダヅルがいると聞き、１月中旬、仕事が学生さんで忙しくなる前にと、飛行機で飛びました。

ツルたちが約１万羽いる中の一羽を探すのですから、私のような未熟者には見つからないかも、と思う反面、期待に胸膨らませながら、スコープを覗き続けました。

鹿児島とはいえ大寒間近の田畑地は風が強く、小雨の天候は寒く、車の中で探しておりました。
ラッキーなことに、私の視野にカナダヅルがいたのです。１万分の１の確率で見つけることができたのです。