ゴルコサーティーワン!その激闘の記録!

この世界は・・・
”チキン”だけが”生き残る資格”
を持っている・・・

第3話 獣達の宴 続編その2

2005-01-28 15:29:10 | 第3話 獣達の宴
第7章 そしてエチオピア


 ジブチ


 この後の列車は優秀で、その他に1時間以上の停車をする事はなく、国境には1800頃に到着、手続きや荷物検査は出国する側のジブチサイドではさほど手間がかからなかったものの、入国側のエチオピアでは乗客の荷物を全部降ろして開封しての検査、4時間くらいかかってしまう。エチオピアも好きではないがまあ物価が安いというだけでジブチよりはましだ。ようやくこれで長かったジブチが終わったことになる・・・

 走行中に撮影した鉄道
 


 エチオピア



 日付は明けて翌2月5日、私は未だに列車の上の人になっている。

 エチオピア第2の都市・ディレダワの到着前にその手前のシネネ・・・、という町で又もや朝の5時から9時半まで大停止。そもそもシネネなんて名前も気に入らない、ここで「死ねね!」とでも言いたいのか??これ以上この私に何をさせるつもりなのか・・・

 そして目的地のディレダワにようやくたどり着いたのは朝の1100時。

 しかし・・・確かジブチにここから行った時はバスでディレダワからジブチまで約9時間(国境での待ち時間も含む)ぐらいだったのに...、帰りは...、約35時間!!、夜出発の朝着なので計3日間にまたがる長時間移動になってしまった・・・
 改めてガイドブックを見直すと基本的には「約14時間」で到着することになっている・・・、てっことは差し引いて21時間は停車していたという勘定になる・・・。

 さらに言うならこれは”世界一遅い”と異名をとるらしいが・・・何も私のときに記録更新を狙わなくてもいいだろう。それに移動時間より停車時間のほうが遥かに長いなんてのは・・・


 「あーあ!こんな事ならバスにしておけば・・・!」


やっとの思いで辿り着いたディレダワ駅




第8章 エピローグ

 駅前の安ホテルを取り、ジブチでの日々を振り返ってみる。「暑い・高い・何も無い」の3重苦という前評判に嘘偽りは無く、人も擦れてたかり体質が染み付き卑しく、そして物価の高さに見合うクオリティー物等ははついぞ見かけなかったという最低の国だった。

 まあでも旅には時にはこういう馬鹿馬鹿しさもあってもいいのかもしれない。それに手ぶらというわけではない。ウエストポーチこそ速攻でお亡くなりあそばしたものの、欲しかったタイプのアーミーパンツを手に入れたので今後の旅の予備のズボンは大丈夫だ。まあ何も無かった訳ではないだろう...

 ホテルでちょっと落ち着いてきたので改めてこのズボンをもう一度履いてみる。試着はしてきているのでサイズは問題ない。社会の窓のジッパーを上げようとして手で下をまさぐっているとジッパーはあるものの留め具に指が引っかかってこない・・・

 「あっ!!留め具がついてねぇ・・・」


 何てこった、予備のズボンを履くという事は、常に「社会の窓全開」で行動することになるのか・・・、値切ったとは言え1000円は超えた結構いい買い物だったのに・・・、こんな「局部露出アーミーパンツ」なんて買わせやがって!!


※ジブチで購入した”その筋の人になら大人気”の局部露出アーミーパンツ!写真では全く分からないが...



 当然のことながらこのままでは履くわけにはいかず、ディレダワの青空マーケットで無理やり修理してもらい何とか履けるような状態にして今度こそようやく人心地つけるようになり、再度ジブチを振り返る。

1.国境での出鱈目な両替率
2.ジブチシティーの物価の高さにクオリティーの低さ
3.市内の見所の無さに加え人の意地汚さ
4.空港でのセコイ賄賂請求
5.世界一遅い鉄道

 等々・・・

 

 私なりに色々な条件を考え合わせて出した結論は唯一つ。そう

 「こんな国、例え何があっても一生もう来ねえ!!」

 という事だった。


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