おきにいり

2008-09-23 20:37:35 | 明日は我が身(介護・老後)
ホームに入居中のすみれ叔母が、男性のスタッフを自分の夫だと言い始めた
認知症のフロアには男性のスタッフが3人、女性のスタッフが3~4人常駐しているのですが、男性スタッフのふたりが、自分の夫(わたしの叔父)と、夫の弟だと教えてくれた。

「T(叔父)の実家は商家なの。 やはり血は争えないわねぇ、客商売のうまいこと、見てご覧なさい!」
新しい展開にとまどったわたしは、否定も肯定もせずに叔母の話を聞くことにした。

「わたしがソファに座っているのに声もかけないで、他のお客さんの相手ばかりしているのよ。 通りすがりに『元気か?』とか『なにかあるか?』くらい聞いてくれてもいいと思うんだけど、弟とふたりで商売に夢中になってるの」

なるほど、お気に入りのスタッフが、十分にかまってくれないと感じているのか。
ここからはわたくしの想像ですが、お気に入りの男性がいると深層心理で認めたくない叔母は、彼を自分の夫に置き換えてしまったのでしょう。
自分の夫なら、穴の開くほど見たってかまやしませんからね。

「Tは、ああして元気に跳ね回ってる、商売に夢中になって儲けることしか頭にないの。」
叔母は深刻な表情になった。
「わたしはもうTには付いて行けないから、残念だけど離婚しようとおもうのよ、兄(わたしの父)は賛成してくれるかしら?」
だ、大丈夫でしょう。 反対はしないと思います。

「そもそもね、兄はこの結婚には大反対だったの。 今となっては兄の言うことが正しかったのかも。」
叔母はさめざめと泣き出した。
離婚して、ここから出ます。 あんたの住まいの近くに2畳ばかりの小さな家を建てて、ネコとねえやと暮らすから。 兄にうまく説明してちょうだいね」
兄(わたしの父)は高天原にいるんですが、呼び出さなきゃいけないかしら・・・


~~~ちょきちょき~~~
くだんの男性スタッフに、叔母がこんなことを言っていますがと相談したところ、ちゃんと知っていた。 
「時間があるときには、叔母さまとお話しをするようにします。 申し訳ないんですが、昼間は忙しくてなかなかおかまいできないんですよ」
わたしが彼と話をしていたら、女性の入居者さんが数人近寄ってきて、わたしと男性スタッフの間に割り込んできた。 たしかに人気がありますなぁ。(笑)

認知症のお姑さまの介護経験がある、しいちゃんにも電話してアドバイスを受けた。
「男性スタッフを叔父だと言ったときは、どうしたらいい?」
「肯定も否定もせずに軽く流して、話題を変えて気分をそらしてあげると良いわよ。 一ヶ月くらい経つと、また状況が変わるから。 お婆さんは若い男の人が好きなの、お爺さんは若い女が好き、いくつになっても変わらないのよね。


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