おめでとう ・・・ 川上弘美

2004-09-30 23:00:00 | 読書
川上作品に興味を持った私が2冊目に読んだ本である。
1冊目はオムニバス形式の中編小説「センセイの鞄」だった。

「おめでとう」は12の物語で構成された短編集。

短編は小粒できりりとした読み応えがあるのが
普通だと思うが、川上作品にはそれはない。
ういろうのように頼りなく柔らかな感じなのだ。

恋愛小説集なのだが、まともな世界からビミョウにずれているのが特徴で
間(ま)の外れ具合が、まったり具合が、いい感じなのである。

「春の虫」「冬一日」と「運命の恋人」
3つ選べと言われたらこうなる。

ひとつだけ選ぶなら「おめでとう」でしょうか。



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