馬屋記ーヤギとクリの詩育日誌

飼育日誌11.28いないひとがいる

誰のことだろう
アナウンスが流れている
受付の女性の
無表情を
いないひとの
時間が逆に流れている

リハビリをして
いつからここに座っているのか
呼ばれている名は
外国語のように聞こえる
ほかに誰もいない
いるはずのひとがいない

緑のゴムスリッパを履いて
父は
母といっしょに入ったのに
検査の結果だけが
スマフォをいじりながら
ドアをあけて出てくる

いないひとが歩いているのを
確かめたい
リノリウムの床とおなじ
まっ青な顔
ひとに会うのは
いつも待っているときだ


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