馬屋記ーヤギとクリの詩育日誌

詩育日誌09.06小さい命

話すほどのことじゃないけど
あえて言えば
芝生にネコの死骸
まだ、小さいよ。
ため息が
穴を掘っている

どんなにひどいときでもなにかひとつ

おもしろいこと言いたいけど
ぜんぜん
言えない
ひからびかけた頭と毛を
ひっくり返す
うじ虫が
ネコのかたちにひしめいている
共同墓地に埋める
こういうの、しょっちゅうだね。
弱い命は守れない
なにもしてやれない
小さい石が
またひとつふえた
たしかにしょっちゅうだが
せめて、手を。
通るときにはこころのなかで


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