馬屋記ーヤギとクリの詩育日誌

つらなりのほつれ fray of sequence(32)夏のボンネット

忘れられない片想い

がうるさいから、

早くシナプスの軸索だしてほしい。

トリノへの航空便で、冗談でしょ、なにもかも壊されてしまった。オーバーヒートしたシムカ6気筒と神経を耕す機械を修理するために電動工具を取り出している耳のまわりでハチがブンブン。べつにヤケクソになってるわけじゃない。わかるだろ、ピゴッツィ。ボンネットを取り外すとピクニックテーブルになるという仕掛をためしてから、ルーペ鏡で女王のくびれた腰を観察してやろう。図形や空間の性質について幾何学したいだけ、とカノ女にメールしたらスルーされた。胸のうちがわのグロッタ模様はアゲハの幼虫というよりもモスラに近い。そういえば肺の格好をした帽子のなかにハチがいたのだった。たのむよ、忘れられない片想いがうるさいから、早くシナプスの軸索だしてほしい。かば焼きにしちゃる、夏のボンネットで。


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