ドクトルかっちゃん[笑顔で元気] 1314KHzラジオ大阪OBC

ラジオ大阪(水) 17:45~パーソナリティーかっちゃん&仲みゆき・毎週お届けする医療健康情報です。

腸内フローラと酪酸菌

2024-02-28 17:40:07 | 医療健康
善玉菌って何がいますか?と聞けば?
乳酸菌かビフィズス菌と答える人が殆どです。
善玉菌は乳酸菌、酵母菌、ビフィズス菌だけではありません。
腸内細菌は1,000種類1,000兆個と言われます。(細かく分類すると約3万種類)
その中で一番多いのが嫌気性(酸素を嫌う)の酪酸菌(土壌菌)です。
小腸約5~6mの善玉菌は、乳酸桿菌、乳酸球菌、酵母菌です。
大腸1.5m上部はビフィズス菌が生息します。
そして、大腸下部には酪酸菌がいます。
酪酸菌は腸内フローラで一番種類や数が多く、腐敗菌や病原菌を抑制して腸内細菌のバランスを維持し、様々な有用物質も作っています。
但、現時点の研究で、酪酸菌の事は十分に解明されていません。
そして、腸内では1,000種類の菌が共棲して、菌同士が戦いあったり助け合ったりして、腸内フローラを形成しています。
研究する先生は、限られた種類の菌を培養して研究しているので、腸内フローラの全容解明は難しいです。潰瘍性大腸炎などを発症する人は、酪酸菌の一種クロストリジウムブチリカムが生息していない事が分かり、便移植などの治療が行われていますが、いなくなった菌はクロストリジウムブチリカム以外も考えられます。
その他、最近の都会の子供たちには、日本人の腸に棲みついている農耕民族固有の嫌気性菌「プレボテラ」がいない事も解って来ました。
酪酸菌が減少する原因は幾つかあると思われます。
1、化学物質(添加物、農薬、医薬品)やアルコールで死ぬ。(農薬で土壌菌が死ぬのと同じ)
2、エサ(食物繊維)が少ないと減少する。(土壌菌は食物繊維を発酵させる)
3、嫌気性菌なので、酸素に触れると死ぬ。(小腸で乳酸菌が発酵して酸素を消費して、小腸で酸素を吸収する事が重要)
4,補充しないと菌の種類や菌数が減少する。(毎日、酪酸菌入りの糠漬けなどの発酵食品を食べる)
酪酸菌の減少⇒下痢、軟便(お酒を良く飲む人や肉食の人)、便秘(繊維質、発酵食品不足)、大腸憩室炎、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群、大腸ポリープ(内視鏡で取っても又出来る)、大腸癌、直腸癌、痔
✩腸内フローラの健康を維持するためには?
1、小腸の乳酸桿菌、乳酸球菌、酵母菌を元気にする穀類、発酵食品。乳酸菌生産物質もお勧め
2、大腸上部のビフィズス菌を増やすオリゴ糖の摂取
3、酪酸菌を補充する事。糠漬けなど各種漬物(キュウリの糠漬け等を1日1本食べるとお腹が発酵する)
4、食物繊維の多い野菜、海藻類、根菜類を沢山食べる(ゴボウ、タケノコ、コンニャク、キノコ類、海草)
お勧めの食養生(基本は和食)玄米菜食が無理なら、白米に押し麦やビフィズス菌を増やす「ビートオリゴ」を入れて炊いて下さい。
発酵食品を種類多く、繊維質の多い食品を食べる。(腸内発酵を促し、毒素を吸着排泄)
焼肉、焼き鳥、動物性蛋白は控える(ウエルシュ菌などの腐敗菌が増殖、発癌性物質ベンツピレンの生成)炒め物、揚げ物、酸化した油、高温調理は控える(発癌性物質アクリルアミドやベンツピレンの生成)
食べた物がちゃんと腸内発酵すると、1日12ℓの水素ガスが腸内で作られます。
腸内発酵で作られた水素は、活性酸素の除去、炎症を抑制、血液循環促進、疲労回復など、様々な働きをしてくれます。
特に貧血、低血圧、虚弱体質の方は、朝ごはんと味噌汁を必ず食べて下さい。
朝食後から体内の水素濃度が上がります。
食養生をしても中々改善しにくい方には、今月のプレゼントのビオネ「酪酸菌」がお勧めです。
多種類の酪酸菌(生菌)だけでなく乳酸菌も含有しています。
糠とおからを培地に多種類の酪酸菌や乳酸菌で発酵させた原料で、生きた酪酸菌含有カプセルです。
ビフィズス菌の栄養になるビートオリゴも配合しています。
100種類以上の生きた脂肪分解菌、蛋白質分解菌、食物繊維分解菌、糖質分解菌を含有し、腸内発酵を助けます。
通常、夕食後に1カプセルですが、体調によっては、最初の数日は2カプセルをお召し上がり下さい。
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花粉症の予防は食養生と腸内フローラ、症状の緩和は肩甲骨のストレッチ

2024-02-21 23:04:19 | 医療健康
花粉症の方には嫌な季節になりました。
昔から花粉は沢山飛散していましたが、花粉症の人はごく僅かでした。
花粉症患者は1970年以降から年々増加して1998年までに急激に増加し、4人に1人が花粉症と言われています。
でも同じ地域に住んでいても花粉症にならない人もいます。
特に高齢者は若年層と比較すると患者数はかなり少ないです。
その違いは、生活習慣が大きく関わっている様です。
インスタント食品やスナック菓子、甘い物が好きで、和食よりも西洋食、肉類や油物、粉製品が多く、ご飯や発酵食品を食べない人です。
そして、花粉症を発症しやすい人は低血圧で首のコリの酷く、首から上の血行の悪い人に多い様です。
いずれにしても、アレルギーを発症する人は腸内フローラの状態が悪く、腸粘膜や鼻の粘膜の状態も悪いです。
目や鼻に花粉が付着しますと、花粉がマスト細胞の抗体と結合し、ヒスタミン、ロイコトリエン、トロンボキサン、PAF(血小板活性化因子)などの化学物質を放出し、鼻の粘膜や血管を刺激して発症します。特に黄砂と花粉が一緒に飛ぶと、黄砂に含まれる重金属や化学物質が更に症状を悪化させます。
他にも排気ガスなどの多い幹線道路は避けた方が良いでしょう。
症状が出たら、首のコリも悪化して症状が進行します。
肩甲骨のストレッチ、首の指圧、顔や頭皮のマッサージをすると楽になります。
肩甲骨のストレッチは、肩甲骨が浮き上がる様に大きく肩を廻してください。
水泳の背泳の様に腕を大きく廻しても良いです。
首の指圧は人差し指から小指迄、8本の指を組んで、そのまま首の後ろに持っていくと、親指で挟んで首全体の指圧が出来ます。
顔のマッサージは、耳の上から顎の両側まで手の甲で両側から顔を挟んで廻してください。
花粉症以外に視力アップや脳の血行促進効果もあります。
花粉症で無くても毎日実行すれば様々な効果があります。
そして冷たい飲み物は厳禁です。お水よりもお白湯やお茶にして下さい。
朝一番にお白湯を飲むと体も温まり、血行も良くなって首のコリも少し楽になります。
炒め物、揚げ物、焼き肉、甘い物、インスタント食品、スナック菓子は控えてください。
ご飯、みそ汁、各種漬物、納豆、小魚、蕎麦、鍋物、野菜、海藻類、根菜類などを食べる様にしてください。
食生活を変えるだけでも症状は少し軽くなります。
そして一番の予防のカギは、良好な腸内フローラです。
乳酸菌生産物質やビートオリゴ、酪酸菌など食養生と併用すれば、更に効果的です。
特に症状が出ている人にもお勧めです。
アレルギーは花粉だけでなく、様々な化学物質による土壌や大気汚染、食品添加物も問題です。
戦前、アメリカが3000種類の化学物質を製造し、20年ほど前までに1600万種類まで増えました。
PCBは1930年代から使用され製造中止になりましたが分解しない物質ですから徐々に体内にも蓄積され、1990年代まで影響が及んでいます。
化学物質の危険を最初に指摘、公表した人がレイチェルカーソン。
公害によって鳥の声が聞こえなくなったという事実から1962年出版された著書「沈黙の春」があります。「ああ鳥がいた、と思っても、死にかけていた。ぷるぷるからだをふるわせ、飛ぶこともできなかった。春がきたが、沈黙の春だった。病める世界 - 新しい生命の誕生をつげる声も、もはやきかれない。すべては、人間がみずからまねいた禍いだった」
この本の出版後も農薬、食品添加物、食品以外の添加物など様々な化学物質が作られてきました。
体内汚染許容量に個人差はありますが、ある程度までは体内で、解毒や排毒が可能ですが、限界を超えて蓄積すると、様々な病気を発症する事になります。
特に解毒の最前線の腸内フローラの状態の悪い人や血液循環の悪い低血圧、低体温、貧血、高脂血症、糖尿病などの人はリスクが高いです。
化学物質が体内に蓄積し、許容量を超えた時にある日突然体の異常が起きると言われています。
顔や体中が腫れたり、痒みだけでなく嘔吐や下痢、痛みなど様々な症状が出ます。
花粉症もその一部でしょう。
食品添加物、農薬等の化学物質、食生活と腸内フローラなどもう一度見直しましょう。
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お米を食べなくなった日本人「玄米は栄養の宝庫」玄米菜食と腸内フローラ

2024-02-14 17:57:07 | 医療健康
私の番組を聞かれてから、和食中心になって、発酵食品を食べる方が増えたのはうれしい事です。
そして体調が良くなった方も大勢います。
ただ、食事の内容は意識していないと段々悪くなる傾向があります。
焼肉、ケーキ、アイスクリームなど、これぐらいなら大丈夫が段々増えて行って体調不良になった人もいます。
曜日を決めて1週間の食事の内容をチェックする日を作っても面白いかもしれませんね。
一般的に、和食やお米を食べなくなっている日本人。
昔の食事は朝ごはん、昼ご飯、晩ご飯だったのが、いつしか朝食、昼食、夕食に変わりました。
これぐらいなら大丈夫と思っている方、今一度、食い改めましょう。
特に糖尿病や高脂血症の方は要注意です。
私の知り合いでも危機感の無かった人は、壊疽で足を切断した人、脳卒中、心筋梗塞、癌で亡くなった方もいます。
言う事を聞かない友人には、最近言う言葉があります「これぐらいなら大丈夫、危機感のない人早く死ぬ」途端に玄米食にする人がいますが、中々続きません。
健康維持管理は無理せずに出来る事を少しずつ実践する事です。
甘い物、肉食、油物の多い人は徐々に回数を減らす。
甘い物が好きな人はご飯の量を増やすと甘い物が減ります。
パン、麺類、お好み焼きなどの、粉製品は全粒粉に変えれば、食物繊維やビタミン、ミネラル、蛋白質の摂取量が増えます。
ご飯は押し麦などの雑穀を入れて発酵食品も忘れずに食べて下さい。
特に発酵食品の中でも糠漬けは、大腸下部の酪酸菌を補充する事が出来ます。
便秘や大腸の病気が気になる人は、糠漬けは毎日食べてください。
酪酸菌は補充しないと減ってしまう事がありますので、糠漬けを食べる事が少ない方は、一日か二日に1回、酪酸菌カプセルを飲んで補充した方が良いかもしれません。
そしてたまには胚芽米や玄米ご飯も食べて下さい。
玄米は栄養の宝庫です。糠は小腸の乳酸菌の餌になるし、食物繊維は酪酸菌の餌になります。
それ以外に糠の油の中にはガンマオリザノールが含まれています。
ガンマオリザノールはポリフェノールの一種で、若返りのビタミンとも言われ、老人性認知症の治療、筋肉疲労防止作用、更年期障害、自律神経失調症、鬱、過敏性腸症候群、善玉コレステロールが少ない人や高脂血症、糖尿病や肥満、アレルギーの改善など様々な効果があります。
先週、水素ガスのお話をしましたが、玄米も水素産生菌(水素を造る菌)を増やす事が出来ます。
人の大腸にいる水素産生菌は、フィルミクテスとバクテロイデスが多く、フィルミクテスが51%、バクテロイデスが41%で両者を合計すると92%になります。
フィルミクテスは俗にデブ菌と言われ、バクテロイデスはヤセ菌と言われています。
フィルミクテスは、パン、砂糖、油脂の多い肉料理や揚げ物が好きで高糖質、高脂肪、低食物繊維を好みます。
高糖質、高脂肪、高蛋白、低食物繊維は腐敗菌のウエルシュ菌も増やし、腸内毒素=体内毒素も増えて病気の原因になってしまいます。
バクテロイデスは、低糖質、低脂肪、高食物繊維を好み増殖して体内水素ガスを作り、水素ガスが腸壁も守ってくれます。
そして食物繊維は他の酪酸菌も増やして、これらの酪酸菌が腐敗菌や病気から体を守ってくれます。
食物繊維は3種類あります。
1,不溶性食物繊維・蓮根やゴボウなどの根菜類、きのこ類、豆類、玄米などに豊富に含まれて、便の量を増やし、腸のぜん動運動を刺激して、便通をよくする効果が期待できます。
2,水溶性食物繊維・海藻類や豆類、大麦などに豊富に含まれ、酪酸菌などのエサになり、腸内をゆっくり移動するので腹もちがよく、食べすぎの予防にもなります。
3,レジスタントスターチ・穀類、豆類、さつまいもなどに豊富に含まれていて、冷ご飯にも含まれています。
レジスタントスターチは糖質ですが、加熱調理後に冷ますと増えて、食物繊維と同様の働きをします。
大腸まで届いて善玉菌が発酵し、有機酸をつくります。
ご飯を食べると太るという人は、食物繊維不足かもしれません。
根菜類、海藻類、漬物、その他発酵食品を食べて腸内発酵を促進して、体内水素を増やしましょう。
体内水素ガスは活性酸素を除去し、炎症を抑える働きもあります。
花粉症の人は食物繊維不足、水素ガス不足かもしれませんね。
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水素ガスと腸内フローラ

2024-02-07 17:30:16 | 医療健康
いつまでも若く元気で=アンチエイジングには活性酸素除去と言われますが、その最先端は「腸内フローラ」です。
腸内細菌が未吸収の栄養を食べて様々なガスを造ります。
腸内細菌の種類によって好む食べ物が違い、発生するガスも違います。
  • 炭水化物は二酸化炭素、水素、メタンなど
  • 蛋白質、脂質はインドール、スカトール、アミン、硫化水素、アンモニアなど、特に動物性蛋白の方が有毒ガスを造ります。(硫黄含有)
大豆や野菜は繊維質が多いので、ガスを吸着、排出しますが、腸内フローラの状態の悪い人はガスが増える場合もあります。
ガスが溜まる人は、腸内細菌のバランスが悪く、蠕動運動が悪いのでしょうね。(過敏性腸症候群)
それと腸内ガスは腸粘膜から吸収されるので、粘膜の状態が悪く、ガスを吸収しにくい事も考えられます。いずれにしても、根本解決は腸内細菌叢の改善と粘膜の改善、そして食養生です。乳酸菌生産物質飲用で腸内発酵が良くなり、症状の改善例などもあります。
近年、病気と体内ガスと腸内細菌との因果関係も解ってきました。
活性酸素と水素ガスとの関係も面白いです。
最近は水素ガス吸入療法を治療に取り入れているクリニックが増えています。
水素は血液脳関門を容易に透過して脳内に入ることができるから、脳内で発生しているヒドロキシルラジカル(反応性が高い活性酸素)をも消去できます。
脳内に入った水素は脳神経細胞を酸化ストレスから守り、パーキンソンやうつ病、認知症など脳神経障害に起因する病気を改善することが分かっています。
腸内細菌学会において、脳と腸の関係については「脳腸相関」または「腸脳軸」と呼ばれていますが、水素産生菌が産生する水素が「脳腸相関」の中心的な役割を果たしていて難治性下痢、クローン病、過敏性大腸炎、様々な炎症、パーキンソン病、リウマチ、ガン、動脈疾患、認知症、うつ病、早産などに効果があると言われています。
慶応義塾大学医学部の研究資料によると、2016年に水素吸入療法は厚生労働省が定める先進医療Bに登録され2%水素吸入療法は院外心肺停止患者の救命、予後改善などの成果が報告されています。
生存率61%⇒85%、障害の無い回復21%⇒46%と大幅に上がりました。
その他、脳梗塞、心筋梗塞、血栓抑制効果、自律神経、高血圧、抗炎症作用なども報告されています。
血中水素濃度を2%に上げると効果が高く、上げすぎると効果が落ちる様です。
水素は効果があるので、沢山吸入すれば良いという物では無いようです。
体内の調和が取れる濃度が良いのでしょうね。
この慶応義塾大学医学部が使用している水素吸入器は医療機関に頼まれて、ご紹介もしています。
ただ一般の方が買うにはかなり高価な機械です。
家庭用が欲しいという方には小型で使いやすい国産の機種をご紹介しています。
ご興味のある方はビオネ健康センターにお問い合わせください。
体内水素を機械を使わなくてもある程度増やす方法もあります。
それは食事と腸内細菌です。
炭水化物ダイエットがブームになっていますが、炭水化物も腸内細菌には必要な栄養です。
生体ガス中の水素は腸内の細菌が炭水化物を発酵させる際に増加します。
1gの炭水化物が腸内細菌で発酵すると 150~200ccのCO2(二酸化炭素)と50CCの水素ガスを作ります。皆さんが呼吸で吐き出す炭酸ガスの50%は実は腸で作られたものです。
腸管から吸収された水素は呼吸から約14%排出されています。
その他、皮膚から排出される物もありますから、腸で発酵して造られた水素の約80%が体内で消費されています。それが活性酸素を除去しています。
食生活の良い人の腸内では1日に12ℓもの水素ガスが作られています。
やはり腸内発酵を促す食事が大事ですね。
食物繊維や発酵食品は体内水素を造るバクテロイデスという菌が増えます。
和食が一番ですね。穀物(米、豆、芋、かぼちゃ)、発酵食品、野菜、海草、根菜類、小魚がお勧めです。肉や揚物、炒め物、甘い物は控えめにしないと腸内腐敗菌やフィルミクテスというデブ菌が増えます。
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