≪純粋バカ一代≫《第31話》【対決免許試験場】≪23≫

【２３】
国家公安委員会男のネクタイピンに丸いスポンジがついている。マイクか？耳にはイヤホンをしてるようだ。

そうか。マイクで俺との会話を聞き、誰かが無線で指示をしてるな。隣の部屋の後ろ姿の男か。

さあて、どうするかなと考えていると、後ろでがやがやと声が聞こえる。学科試験が終わって人が降りてきたようだ。

俺は、それを見てわざとニヤリと笑って見せた。

みんな必死に勉強して緊張して学科試験に臨んだはずだ。それが、公安委員会の幹部が不正合格を出してると知ったら・・
暴動にはならずとも、騒ぎにはなるだろうな。