自分史・・純粋バカ一代・・ZAIYA友二 ・・デビルモンスター回顧録……旧タイトル 515の放浪

デビルモンスター逸話集・・そののちにアメリカ人たちから『デビルモンスター』と呼ばれた『オレ』の思い出話・・

【515の放浪】《第22話》【追突】≪4≫・・(リサイクルしてます・・過去の体験を現在に)

2014年01月03日 16時55分55秒 | 515の放浪

≪4≫--------------------------------------------


「じゃあ。気をつけて」


と言って車に乗り込んだ。


追突君は、助手席側の窓の外で、深々と頭を下げていた。


走りだして、バックミラーを見て見ると、彼は雨に濡れながら、車の横でこちらを見ていた。


結局、その彼はどこの誰だか知らないままになった。


その後会うこともなかった。きっと生涯あうこともないだろう。


「一期一会」かな・・



(つづく) 第22話全編は[楽天グログ・・FREE PAGE]に掲載します 
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【515の放浪】《第22話》【追突】≪3≫

2014年01月02日 12時00分00秒 | 515の放浪

≪3≫--------------------------------------------


興奮と緊張と小雨の中にいる彼に向きなおっって言った。


「あのねぇ・・今日のとこは何もなかったってことにしてもいいよ」


追突してきた彼は


「え?ええ?どういうことですか?」


と、戸惑っているようだった。


「オレの車もそんなに傷まなかったし、警察も呼ばないし、損害賠償もなしでいいと思ってる」


そういうと追突君は、ぱぁっと表情が明るくなった。


「ほ、本当すか?」


「うん。ただ無罪放免にするには、条件が2つあるんだ」


「条件?なんすか?条件って」


追突君、ちょっと表情が曇ったかなと見えたので、安心させて落としてるのだから話を聞く態勢にはなったろう。


「条件の1つはね、雨の降り始めは路面が滑りやすいってことを覚えてほしいんだ」


「はあ?」


出された条件は、自分に不利なことなのかと構えていた追突君は、きょとんとしている。


「あのね、今回ぶつけたことで、雨の降り始めは道路がすべりやすいってことを、身をもって体験したろ。それをわすれないで、これから気をつけてほしいんだ」


「あ、ああ、そういうことですか。わかりました・・それでもう1つの条件は?」


よしよし、自分から聞いてきたな。これなら話は入りやすいだろう。


「もう1つの条件はね、その雨の降り始めは危ないってことを、人に話してほしいんだ。いろんな人に伝えて広めてほしいんだ」


「人に伝えて広める?・・それだけでいいんですか?」


「うん、それだけでいいよ。これでボクとキミの事故もなんにもなしってこと」


「本当すか?ありがとうございます」



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【515の放浪】《第22話》【追突】≪2≫

2014年01月01日 19時32分16秒 | 515の放浪

≪2≫--------------------------------------------


どうやら、彼は車をぶつけたことで、オレに責められるか、お金を要求されるかと思ったのだろうか。


自分の失態の自覚があって、相手に怒られそうだと、あわてて遮ろうとするようだ。


最近、よくいるタイプかも・・優等生的な人にね・・


オレは、彼と話をするのをやめて、自分の車のぶつけられたと思われるリアバンパーを、手で触ったりして、キズがないか調べた。


バンパーをよく見てたら、あきらかに今回の事故でついたものでないキズがけっこうある。角のこすれたあとなどをしみじみ見ながら、いつどこでこんなキズがついたろうと眺めていた。


今回追突されたことで、オレの車がこんなにキズがあるんだということに気付づいた。


そして、オレはこまかいキズを気にしない人なのだということにも気づいた。



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【515の放浪】《第22話》【追突】≪1≫

2013年12月12日 00時00分00秒 | 515の放浪

≪1≫--------------------------------------------


会社の帰りに、信号待ちをしてたら、後ろからゴン!と追突された。


雨が降り始めて、路面が滑りやすい状態になっていた。


ルームミラーで後ろから車が近付いているのは見ていたが、ちょっとブレーキがおそくないかと思っていたら・・やっぱり当てられた。


車を道路わきによせて、降りて行ってみると、相手は自分より年下の20代後半に見える子だった。


「すみません」とすぐ言うのかなと思ったら、むっとした顔をして黙っている。


自分の車のリアバンパーを見て見ると、さほどキズはなかった。ほかにもどこかでつけたキズがあって目立たないのだ。


青年のほうに向きなおり「あのねぇ・・」と話し始めたとたん


「なんですか?なんなんですか?」という言葉が返ってきた。



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【515の放浪】《第21話》【ゴルフ場にて】≪10≫

2013年12月11日 00時00分00秒 | 515の放浪
≪10≫--------------------------------------------
「知らなかったのか?・・知らないでも、ボールが入ったってことは・・本物の霊だな」
ああ・・あああ・・それが本物の霊のしわざなのかどうかより、オレは知らずにキャディーと話していて、まずいことを言わなかっただろうか。
生きているキャディーにも、亡くなったキャディーに対しても失礼なことを、うっかり言ってなかっただろうか。
風呂に入っても気がかりで、ずっと頭にシャワーを浴びながら考えていた。
ある人が、そんなオレの姿を見て心配した。
「どうしたの?体の具合悪くなったの?」
びっくりした。急に話しかけられて・・
「いえ、体は大丈夫です・・ちょっと心のほうが具合悪くて・・」
「心の具合?・・そういう人には見えないけど・・」
どういう人に見えたんだい。精神障害かい。
「いえ、とにかく大丈夫です。ありがとうございます」
「そう・・大丈夫ならいいけど・・」
とその人がいなくなったので、それからまたしばらく頭を冷やしていた。
水で体を清めたということかもしれない。
帰りに、池の方向に向かって手をあわせた。
『あなたのことを忘れていたことを謝ります。ひとりで誰にもみとられず苦しかったでしょう。あなたの不運不遇を忘れません。安心して成仏してください』
最後に一礼して、車に乗り込んだ。
『成仏』の意味を少しだけわかったような気がした。

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【515の放浪】《第21話》【ゴルフ場にて】≪9≫

2013年12月10日 00時00分00秒 | 515の放浪
≪9≫--------------------------------------------
どんどん離れていくカートに手を振って
「さようならぁ」と、言ったオレの言い方が変だったんだろうか、キャディーは
「え?なにが見えるの?」と驚いている。
「なにがって・・ひとりで行っちゃうカートが見えるだけだけど・・」
「カート?・・ああ、なんだ」
と言って、キャディーはカートの向きを変えてついてきた。
それっきり、コースアウトまで、その池の話はなかった。
クラブハウスに戻ると、先にあがっていたメンバーが なにやら話している。
「いやぁ、池の方へひっぱられるような感じなんだよ」
「そりゃ、呼んだんだよ」
池の話ならオレもするよ。
「オレも、めったに右に行かないのに、池入れちゃいました」
「そうだろ。やっぱりそれも呼び寄せられたんだよ」
よびよせられた?・・呼び寄せられたって?・・
「ふぇ~・・あの池ってもしかして・・あの・・キャディーがおぼれ死んだとこ?」

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【515の放浪】《第21話》【ゴルフ場にて】≪8≫

2013年12月09日 00時00分00秒 | 515の放浪
≪8≫--------------------------------------------
「コウイって、行うに為すっていう字のコウイだよ。なんだと思ったの?」
「ナス?」
「ナスって、キュウリの友達のナスじゃないよ。あの~ボールを拾おうとしてくれた行いに、ありがとうって言ったんだよ」
「ああ、そういうこと」
「そういうこと」
そんな話をしながら2人は歩きだした。
キャディーは電動カートを押しながら
「ねぇ、もしもっていうか仮にね、あの池でおぼれたら・・それってゴルフ場のせいにもなるの?」
オレが例の事故を知らないと見て、そんな聞き方をしてきた。実際思い出していなかったけど・・
「そりゃ、従業員の事故は使用者責任ってのがあるだろ」
「やっぱり そうなんだ」
「そうだよ。キャディマスター、支配人、社長・・管理職はみんな責任を問われるよ」
「支配人も?」
「そう、支配人もゴルフ場の実質最高責任者だから、責任はあるよ」
「そうなんだぁ」
そのコースは右ドックレッグになっていて、2人並んで右方向へ行こうとした。
電動カートは、そのまままっすぐ行こうとしていた。

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【515の放浪】《第21話》【ゴルフ場にて】≪7≫

2013年12月08日 00時00分00秒 | 515の放浪

≪7≫--------------------------------------------


その後も。キャディーはボールをすくい取ろうとしてもがいていたが、


オレを見上げて、やわらかな笑顔をして


「あっぱり あきらめる」


「うん あきらめよう。取ろうとした努力は十分認めるから・・」


キャディーは道具をたたんで、コンクリートの坂を上がってくる・


「気をつけろよ。滑るってころぶから」と言ったら


「え!なんで?」


と、大事件の大予言がでたような驚きようだ。


「いやただ、砂があるとすべってあぶないよっていっただけだよ」


「あ、そっか」と、今度は悪霊が去ったように明るい表情だ。


上にあがってきたキャディーに


「ごくろうさま。ありがとう」と言うと


きょとんとして不思議そうな顔をしている。


「なんで ありがとうって言うの?ボール取れなかったのに・・」


「なんで ありがとう・・かって?・・別に物のやり取りだけでありがとうって言うわけじゃないんだよ。ボールを取ろうとして頑張ってくれた行為にありがとうって言ったんだよ」


「コウイ?」

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【515の放浪】《第21話》【ゴルフ場にて】≪6≫

2013年12月07日 00時00分00秒 | 515の放浪

≪6≫--------------------------------------------


ボールは、キャディーが棒ですくい取るには微妙な距離だな。


斜面を下りていくキャディーに


「無理するなよ。ホントにボールはいらないから」と言うと


「あたしは大丈夫だよ」と言う。


あたしは大丈夫って、じゃ他の誰かはだめだってことかい。


フェンスに持たれて、キャディーがボールを取る様子を見ていたら、キャディーが突然顔を上げて


「見ててくれるんだね」と言う。


「そりゃ見てるよ。自分の打ち込んだボールを拾ってくれるんだもん」


「そうだよね。普通は見ててくれるよね・・」


キャディーは下を向いて、がっかり感が肩に出ていた。


オレは、その時点でもこの池が、別のキャディーが溺れ死んだところだとは気付かなかった。



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【515の放浪】《第21話》【ゴルフ場にて】≪5≫

2013年12月06日 00時00分00秒 | 515の放浪

≪5≫--------------------------------------------


前に進みながら、キャディーはつりざおのよんな物を取り出して・・池に落ちたボールを拾うつもりなのか。


オレは「いいよ、わざわざ拾ってこなくても。ロストボールに未練はない!」


そう言っても、キャディーは


「やるだけやってみる。どうしても取れなかったらあきらめる」と言う。


フェンスから池を見ると、斜めにブロックが張ってあり、池の深さは20cmほどだったろうか。岸から2mほどのところにオレのボールが見えた。


「浅い池だね」と言うと、キャディーは


「うん、前は深かったんだけど、土入れたから」


ふ~ん。なぜ土を入れて浅い池にしたかより、どういう方法で土を運びこんだのかが気になった。


どうやら、フェンスをはずしてダンプで大量のい土を入れたらしい。ずいぶんおおがかりな整備をしたものだな。



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