神の手は力ある働きをする。

 主の右の手は高く上げられ、
 主の右の手は力ある働きをする。

(詩篇118編16節より)

あのころはフリードリヒがいた-【7】-

2015年08月26日 | 
【恋人たち】マルク・シャガール(オールポスターズの商品ページより)  今回は、フリードリヒくんの切ない恋のお話をしたいと思います  実をいうとわたし、最初にこの『あのころはフリードリヒがいた』を読んだ時、この第24章目の<ベンチ(1940年)>というお話が一番心に残っていました  1940年ということは、たぶんこの頃フリードリヒは15歳くらいだったのではないでしょうか。  そして、知り合 . . . 本文を読む
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あのころはフリードリヒがいた-【6】-

2015年08月18日 | 
【エルサレムウィンドウ:ユダ族】マルク・シャガール  今回は、第20章目のポグロム(1938年)からお話をはじめたいと思いますm(_ _)m  >>アスケナーゼ先生のところまでくると、先生の表札がひんまげられて玄関の前にころがっていた。診察室の窓枠が、地下室の入り口のシャッターの紐にひっかかっていた。誰がしたのか、道いっぱいに医療器具がぶちまけてあった。  割れ散った薬びんの臭気が、あた . . . 本文を読む
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あのころはフリードリヒがいた-【5】-

2015年08月11日 | 
【エルサレムウィンドウ:ルバン族】マルク・シャガール  この時代、ユダヤ人であるとはどういうことだったのか――そのことを象徴するひとつの出来事が、第17章目の<プール(1938年)>の中に出てきます。  1938年ということは、この時『ぼく』とフリードリヒとは12歳だったと思われます(というのも、この次の章の<儀式>で、フリードリヒは13歳の誕生日を迎えているので)。  ある暑い日のこと、 . . . 本文を読む
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あのころはフリードリヒがいた-【4】-

2015年08月07日 | 
【エルサレムウィンドウ:アシュール族】マルク・シャガール  さて、今回はお話がはじまって第14章目の「先生(1934年)」からはじめたいと思いますm(_ _)m  フリードリヒと『ぼく』の「入学式」のあったのが1931年ですから、この章はふたりが小学校に入った二年後、8~9歳頃の出来ごとではないかと思われます。  ふたりの担任であった<ノイドルフ先生>は、一日の授業がすべて終わり、終業の鐘 . . . 本文を読む
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