第3回充実シニアライフカフェを開催
期 日 6月24日(火)10時~11時15分
場 所 北陸電友会応接室
参加者 14名(女性4名)
豊かなシニアライフを送るために「健康寿命をいかに延ばすか」をテーマに始まったカフェ、今回で早くも3回目を迎えました。
災害関連死はストレスによる免疫低下の影響大と推測
最初に恵寿金沢病院の上田幹夫先生から、「免疫力を高めて災難から身を守ろう」ということで、災害関連死についてお話しをいただきました(下図参照)。令和6年能登半島地震では直接死に対して災害関連死の比率が63%と非常に高い。死因をみると、肺炎・気管支炎、心不全・くも膜下出血等で全体の66%、年代では80歳台と70歳台で全体の62%となっています。主たる原因では、避難所での肉体的・精神的負担(ストレス)やライフライン途絶によるストレスを合わせると68%であり、ご高齢の被災者さんが、各種ストレスの蓄積で疲労が重なり、呼吸器・循環器の問題により亡くなられており、ストレスによる免疫低下の影響が推測できるとのことでした。
上田幹夫先生
倒壊した厳冬の家屋で14時間耐え抜く
次に輪島市で被災された裏野芳子さん(NTTOB)からお話しを聴きました。裏野さんは被災当日、家屋の倒壊で下敷きとなり、14時間後に助け出され緊急搬送されました。救助されるまでの様子、避難所のこと、現在の心持ちを赤裸々にお話しくださり、参加された皆さんは未曾有の体験に、「よくご無事で・・・」と思うと同時に、少しでも吸収しようと真剣に聴き、質問を投げかけていたのが印象的でした。
過酷な被災状況を語られる裏野芳子さん(右)と得永支部長、廣野さん
被災写真を見ながら体験を聴く
身につまされる体験談に身動きできませんでした
金子さん、新田さん
動ける身体が一番の防災グッズ!
災害が増えている今日、実際に被災した場合に関連死とならないよう、日頃からどう備えておけばよいか、上田先生からアドバイスをいただきました。
①年齢を重ねても身体を動かせる力(若さ)を保つ②ストレスを軽減させる工夫・努力をする③呼吸器・循環器の持病がある人は特に注意を払う。具体的には、日頃から軽い運動をする。こまめに水分を補給する。防災備蓄品を確保しておく(治療中の薬は1~2週間分余分にもっておく)、情報を的確に集め、適切な判断と行動をとることが大切です。
集団発生する伝染病・流行から身を守るのが免疫ですが、自然災害が増えた今、集団被災するリスクが高く、自然災害から守る‘力’や工夫・対策が必要で、日頃から意識して動ける身体を維持・準備しておくこと、まとめると、「動ける身体が一番の防災グッズ」ということです、と話されました。
「充実シニアライフカフェ」、今回も賑やかに楽しく開催出来ました。次回は8月26日(火)10時OPENです。たくさんの参加をお待ちしております。