瞬刊★差楽部

ジャンルに特筆しない雑記です( ´,_ゝ`)

宝塚観劇

2008-09-28 22:21:49 | 其の他

今日は嫁と宝塚。馬じゃなくて、歌劇団の方。嫁に誘われてなんの知識も無いままに日比谷に赴いた。

10:30の開場前の日比谷の天辺が尖った東宝宝塚劇場。囲むように老若男女もとい、老若女が取り囲んでいるのだが、別に並ぶわけでもなく、二つの交差点にまたがってバラバラと広がっており、まるで指名手配の犯人が現れるという情報を元に駅を取り囲んだ警察の張り込みみたい。観戦初心者だと思われるのが相当嫌だっていう感じ。

席を探すと、ビルの3階にある劇場1階席の中央且つ通路脇だったのには驚いた。2階の前列の方がSS席なのだが、1階とはいえステージにも近くかなり良い席。11時。楽団指揮者の挨拶の後に開幕。指揮者ってことは生演奏と驚く。なんてったって、ミュージカルなんて生観戦するのは生まれて初めて。ミュージカル自体がディズニーのアニメとサンリオ・ピューロランドでしか観たことがない。まぁ、興味が無かったわけだ。それが嫁に誘われたとはいえ、観ることにしたのは、熱烈な塚ファンを特集したテレビ番組を以前見たことがあり、その中で嫁に付き合って観戦したら病み付きになったと話していた初老の男性の記憶があったから。まったく興味も無い人を虜にするだけの内容なのかと、野次馬根性だったわけ。

そうそう、演目は『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット・ピンパーネル)』っていうんだって。劇場に入って初めて知った。--- 混迷するフランス革命政府に対し、正義の名の下に暗躍したイギリス人貴族パーシーを中心とした政治秘密結社「スカーレット・ピンパーネル」の活躍を描いたスペクタクル活劇 ---なんだそうだ。ブロードウェイ・ミュージカルとして名を馳せたフランス革命後の時代を描いた作品らしい。(革命後なんでオスカルもアンドレも出ないよw)


前置きが長すぎたが、地方の映画館の様に滅茶苦茶狭い客席に挟まって観戦した、30分間の休幕を挟んで前後篇合わせて2時間半のステージ。とにかく疲れた。狭い座席による物理的な疲れもさるものながら、全編通して一切緩むことのないテンション。生き急ぐかのごとく歌い踊る出演者の異常なノリに誘われて、観客は精神的に一切休む暇が無い。劇場から出たら白い煙に包まれて爺さんになっちゃうんじゃないかって思えるほど常軌を逸した空間。
劇団四季だのの著名なミュージカルもこんな具合なんだろうか?推測の域は出ないが、多分違うと思う。女性だけという独自性や、少女マンガを三次元化したカリカチュアのような衣装や化粧、よもや“昭和か?”って感じのムード歌謡のような曲やダンスも含め、良い意味でガラパゴス諸島の生き物のように独自の進化を遂げているんじゃないだろうか。

とにもかくにも、終演を迎えることは無いんじゃないのかという妄想が頭を過ぎるようなストーリーが完結した後のショーダンスを含め、『チケットはこの程度の値段(S席8,000円)でいいのか?』とさえ思わせるサービス過多のステージだった。オケだってステージに開いた出演者が足を踏み外しそうな大きな穴の中にて楽団が演奏するという高コスト制。
感動したとまでは言わないが、凄いものを観た感で満腹になった。但し、男役が低い声で歌い上げる曲を聴いていると、本当の男性の歌声が恋しくなってきたのも事実。まぁ、そんなことを感じたのは劇場にいた観客の中で自分だけだろうか?

帰宅後にyoutubeでCS放送用の映像を見た。全然違う。カメラのアングルと引きが邪魔過ぎる。舞台の上で注目を一身に集める主役の周りを固める出演者たちの動きがトリミングされることによって躍動感が著しく損なわれてしまっていた。初心者が偉そうにいうことではないが、劇場で観ないと全景を掴めない最たる演劇だと思う。

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2 コメント

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今日から君も (さだきち)
2008-09-29 21:00:39
今日から君も宝塚フリークですか?
ちょっとだけアブノーマルな世界にようこそ!!

おれは真矢みき個人のファンだったので、彼女主演のものしか見ていない。しかもWOWOWで。

一回生で見てみたいもんだ。
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レス (dekayocchi)
2008-09-30 19:39:37
う~ん、フリークになるって感じではないなぁ...。
なにより疲れる...観客があれだけ疲れるんだから出演者は尋常じゃないパワーだと思います。
化けもんですね。

ちなみに男役ってなんか大作りでイタリア女みたいのが多いけど、真矢みきはちょっと毛色が違うね。
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