
もう、制作したのは昨年の9月だったので少し前の話になってしまうのですが今月いよいよ”MOBILE SUIT GUNDAM THUNDERBOLT ORIGINAL SOUNDTRACK MUSIC : NARUYOSHI KIKUCHI”という作品が菊地成孔さんのTABOOレーベルから発売されました。アナログ盤も限定生産、劇場限定で発売されるようでとても楽しみにしています。”機動戦士ガンダム”はもう自分などが語るよりも多くの皆さんがご存知な著名な作品なのであります。今回制作に携わるにあたり最新作を読んでみたのですがマジンガーZあたりで止まっている自分にはまったく説明できないくらいの世界的規模かつもしかしたらもう子供では楽しめないくらい、ちょっと前なら”劇画”と言われそうな大人気(おとなげ)な作品です。宇宙戦艦ヤマトにはなんとなく雰囲気が似ていると感じるのですが。
さて、今回はJAZZ SIDEとPOPS SIDEに曲が振られています。THUNDERBOLTに登場する二人の主人公、イオ・フレミングとダリル・ローレンツがそれぞれ”JAZZ好き、POPS好き”で彼らは好きな音楽を聞きながら戦います。原作には曲名付きで彼らが聴いている楽曲が記載されているのです。それもこれも誰もが知っていそうな有名曲です。これを意識しつつ菊地成孔さんが曲を描きおろし演奏・録音し完成させたのが今回の作品です。ですので全編このアニメーションのために書き下ろされた新曲です。しかし、これは原曲にビシっとタイトルが書いてあるわけでそこから離れすぎても読者のイメージが離れてしまうし、近づき過ぎるとリスペクトし過ぎで問題だしと相当な難産だったと思われます。実際、そのあたりのすり合わせをするために作業が中断しかけたことがありました。幸いにして2時間くらい宙に浮いた感じで収まりましたけれどね。
この作品は菊地成孔さんに依頼したというだけでスタッフのセンスと勇気が凄いと僕は思っているのですが、実際にはまず参加メンバーが凄い。まずJAZZ SIDEの大西順子さん。ご一緒するのは初めてだったのでめっちゃ緊張しました。自分的には以前リーダー作を聴いた時に”わ~すげー、このヒトは一筋縄ではいかないなー”と思った大西順子さんです。そしてフリーJAZZというジャンルでご活躍のドラマー服部正嗣さん、菊地さん作品やLiveに参加している永見さん、日本一忙しいスタジオ・ミュージシャンでなんと第一期DCPRGに在籍もしていたと今回はじめて知ったトランペットの西村浩二さんにフリージャズの重鎮・梅津和時さんですから。ではじゃあ、ここで新しい菊地成孔さんの作法が用いられているかといえば実はそのエッセンスはそう多くないです。なぜならやはり原作があるから。あくまでそのイメージを残しつつの菊地さんのFREE JAZZなのです。
そしてここの作品にはボーカリストが数多く参加しています。JAZZではギラ・ジルカさんと矢幅歩さん。Popでは中澤信栄さん、坂本愛江さん、ICI。ギラさんはとてもしなやかにJAZZをお歌いになります。そしてブルジーなのに明るい。リズム感が良いんだなあと思います。数年前に先輩プロデューサーさんにCDを頂いていたり、LIVEなどでの活躍は存じ上げていたのですが今回はじめてお会いしてその歌声に魅了されました。矢幅さんはもうまず見た目がスタイリッシュ。そして今のR&Bやソウルなどのエッセンスが入ったJAZZを歌うことが出来ます。ちょっとソウル色が強くて今回の企画の”どジャズ・シンガー”としては新しすぎるかなと思ってピックアップするのを若干躊躇していたのですが、菊地さんに紹介後、菊地さんの次にプロデュース作品にも参加していただくことにもなりました。そう、大西順子さんの復帰作「Tea Times」ですね。話題です。中澤さんはまさに”King of Soul"。彼の歌唱のスケールの大きさ、大きなグルーブは一体どこから来るのだろう。父親が関脇!というのはブラックミュージックとは全く関係ないし。レコーディングをお願いした時期はちょうど彼がコーラスで参加したDREAMS COME TRUE LIVEのリハーサルと重なっていて、ハードなリハーサルが終わった後にスタジオにやって来てコーラスまでみっちり歌ってくれました。そしてカントリーシンガーの坂本さん。僕がギターのメンテナンスでお世話になっているStream Guitarsの早川さんがバンジョーを弾いているBluegrass Band ”The Blueside of Lonesome"の出演するLive Houseにメンテナンスに出す楽器を持って行った時にたまたま紹介していただきました。その時はLiveは見られなかったのですが、後に歌を聞いたら素晴らしく、いつか仕事がしたいなと思っていたら、割合と早くチャンスが訪れたのです。彼女の歌はカントリー・ソング風ではなく本物のカントリー・ソング。日本人なのに本物のカントリーソングが歌えるんです。何故だろう?そして菊地さんのプロジェクトではおなじみのICI。ICIがロボットという設定はすっかり忘れていました。僕にとってのICIはJAZZ DOMMUNISTERSでのフィーチャリングが印象的なのですが、今回は極めて明快なポップソングを歌っています。彼女、市川愛さんは普段はSolo singerとして活動していて今回はICIと市川愛さんの間位な感じでしょうか。でも、6,000人近い観客を集めたパシフィコ横浜国立大ホールでのGUNDAM EXPOのステージではやってくれました!キャラ炸裂のICIの世界を演ってくれました。
そしてこの作品にはスタジオではお会いできなかったけれど自宅スタジオでスペイシーな作品を菊地さんと作ってきてくれた坪口昌恭さん、POPサイドのバックトラックをあっというまに仕上げてくれた米田直之さん、スケベな、いや素敵なギターを弾いてくれた伊平友樹さんが参加して作品に色付けをしてくれています。
この作品に関わったミュージシャンたちは皆さん一筋縄ではいかない一口噛んだくらいでは味がわからないミュージシャンではありますが、その実、噛めば噛むほど旨味がぐいぐいと湧き出てくるとても”美味しい”方々です。そして好きじゃない人は一度立ち寄っただけで素通りしてしまうだろうけれど、好きになってしまったら一度ならず100回は通ってしまう素敵なレストランのようなミュージシャンたちなのです。NYのフュージョン料理から、南部のソウルフード、テキサスのステーキハウスまで味は様々ですがそれぞれに個性が素晴らしい通いたい場所です。菊地成孔さんと機動戦士ガンダムという機会を得て、少しでも多くの人の耳にみんなの音楽が届くと良いな思います。また、このちょっと変わった(?)チャンスを活かして、活動の幅が少しでも広がれば良いなと思います。この機会を活かすも素通りするもご本人達(発信者&受信者)の問題で、僕に何かできるというわけではないのですが、どうでしょう、ファミレスやコンビニで消毒されたものばかり食ってないでたまには裏道のモンゴル料理屋にでも行ってみようよ、てな感じでしょうか。あれ?分けわからないか。
さて、今回はJAZZ SIDEとPOPS SIDEに曲が振られています。THUNDERBOLTに登場する二人の主人公、イオ・フレミングとダリル・ローレンツがそれぞれ”JAZZ好き、POPS好き”で彼らは好きな音楽を聞きながら戦います。原作には曲名付きで彼らが聴いている楽曲が記載されているのです。それもこれも誰もが知っていそうな有名曲です。これを意識しつつ菊地成孔さんが曲を描きおろし演奏・録音し完成させたのが今回の作品です。ですので全編このアニメーションのために書き下ろされた新曲です。しかし、これは原曲にビシっとタイトルが書いてあるわけでそこから離れすぎても読者のイメージが離れてしまうし、近づき過ぎるとリスペクトし過ぎで問題だしと相当な難産だったと思われます。実際、そのあたりのすり合わせをするために作業が中断しかけたことがありました。幸いにして2時間くらい宙に浮いた感じで収まりましたけれどね。
この作品は菊地成孔さんに依頼したというだけでスタッフのセンスと勇気が凄いと僕は思っているのですが、実際にはまず参加メンバーが凄い。まずJAZZ SIDEの大西順子さん。ご一緒するのは初めてだったのでめっちゃ緊張しました。自分的には以前リーダー作を聴いた時に”わ~すげー、このヒトは一筋縄ではいかないなー”と思った大西順子さんです。そしてフリーJAZZというジャンルでご活躍のドラマー服部正嗣さん、菊地さん作品やLiveに参加している永見さん、日本一忙しいスタジオ・ミュージシャンでなんと第一期DCPRGに在籍もしていたと今回はじめて知ったトランペットの西村浩二さんにフリージャズの重鎮・梅津和時さんですから。ではじゃあ、ここで新しい菊地成孔さんの作法が用いられているかといえば実はそのエッセンスはそう多くないです。なぜならやはり原作があるから。あくまでそのイメージを残しつつの菊地さんのFREE JAZZなのです。
そしてここの作品にはボーカリストが数多く参加しています。JAZZではギラ・ジルカさんと矢幅歩さん。Popでは中澤信栄さん、坂本愛江さん、ICI。ギラさんはとてもしなやかにJAZZをお歌いになります。そしてブルジーなのに明るい。リズム感が良いんだなあと思います。数年前に先輩プロデューサーさんにCDを頂いていたり、LIVEなどでの活躍は存じ上げていたのですが今回はじめてお会いしてその歌声に魅了されました。矢幅さんはもうまず見た目がスタイリッシュ。そして今のR&Bやソウルなどのエッセンスが入ったJAZZを歌うことが出来ます。ちょっとソウル色が強くて今回の企画の”どジャズ・シンガー”としては新しすぎるかなと思ってピックアップするのを若干躊躇していたのですが、菊地さんに紹介後、菊地さんの次にプロデュース作品にも参加していただくことにもなりました。そう、大西順子さんの復帰作「Tea Times」ですね。話題です。中澤さんはまさに”King of Soul"。彼の歌唱のスケールの大きさ、大きなグルーブは一体どこから来るのだろう。父親が関脇!というのはブラックミュージックとは全く関係ないし。レコーディングをお願いした時期はちょうど彼がコーラスで参加したDREAMS COME TRUE LIVEのリハーサルと重なっていて、ハードなリハーサルが終わった後にスタジオにやって来てコーラスまでみっちり歌ってくれました。そしてカントリーシンガーの坂本さん。僕がギターのメンテナンスでお世話になっているStream Guitarsの早川さんがバンジョーを弾いているBluegrass Band ”The Blueside of Lonesome"の出演するLive Houseにメンテナンスに出す楽器を持って行った時にたまたま紹介していただきました。その時はLiveは見られなかったのですが、後に歌を聞いたら素晴らしく、いつか仕事がしたいなと思っていたら、割合と早くチャンスが訪れたのです。彼女の歌はカントリー・ソング風ではなく本物のカントリー・ソング。日本人なのに本物のカントリーソングが歌えるんです。何故だろう?そして菊地さんのプロジェクトではおなじみのICI。ICIがロボットという設定はすっかり忘れていました。僕にとってのICIはJAZZ DOMMUNISTERSでのフィーチャリングが印象的なのですが、今回は極めて明快なポップソングを歌っています。彼女、市川愛さんは普段はSolo singerとして活動していて今回はICIと市川愛さんの間位な感じでしょうか。でも、6,000人近い観客を集めたパシフィコ横浜国立大ホールでのGUNDAM EXPOのステージではやってくれました!キャラ炸裂のICIの世界を演ってくれました。
そしてこの作品にはスタジオではお会いできなかったけれど自宅スタジオでスペイシーな作品を菊地さんと作ってきてくれた坪口昌恭さん、POPサイドのバックトラックをあっというまに仕上げてくれた米田直之さん、スケベな、いや素敵なギターを弾いてくれた伊平友樹さんが参加して作品に色付けをしてくれています。
この作品に関わったミュージシャンたちは皆さん一筋縄ではいかない一口噛んだくらいでは味がわからないミュージシャンではありますが、その実、噛めば噛むほど旨味がぐいぐいと湧き出てくるとても”美味しい”方々です。そして好きじゃない人は一度立ち寄っただけで素通りしてしまうだろうけれど、好きになってしまったら一度ならず100回は通ってしまう素敵なレストランのようなミュージシャンたちなのです。NYのフュージョン料理から、南部のソウルフード、テキサスのステーキハウスまで味は様々ですがそれぞれに個性が素晴らしい通いたい場所です。菊地成孔さんと機動戦士ガンダムという機会を得て、少しでも多くの人の耳にみんなの音楽が届くと良いな思います。また、このちょっと変わった(?)チャンスを活かして、活動の幅が少しでも広がれば良いなと思います。この機会を活かすも素通りするもご本人達(発信者&受信者)の問題で、僕に何かできるというわけではないのですが、どうでしょう、ファミレスやコンビニで消毒されたものばかり食ってないでたまには裏道のモンゴル料理屋にでも行ってみようよ、てな感じでしょうか。あれ?分けわからないか。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます