Being on the Road ~僕たちは旅の中で生きている~

日常の中にも旅があり、旅の中にも日常がある。僕たちは、いつも旅の途上。

東トルキスタンの青い空/ カシュガル

2023-01-12 22:47:29 | 旅行

2015年の記録

東トルキスタン最後の訪問からまる3年、正直、行きたくて、行きたくてしょうがないのだが、まだ、ちょっと行けそうにないので、8年前の写真で想いを馳せることにした。

 

 

ウイグル族の小さな女の子は短髪が多い。なぜなら、女の子は1度坊主にすると、美しい髪が生えると言われているから。

 

 

新彊ウイグル自治区は、中国の西方にある。その中でもカシュガルは、西端に位置する。非公式の新彊時間(北京時間-2時間)は、区都ウルムチを基準にしているので、さらに西方のカシュガルは、感覚的には、北京時間-3時間ほど。(北京時間は、日本時間-1時間)

 

 

人民路の北側、エイティーガル寺院の周囲と職人街周辺、それに国際バザール周辺が、カシュガル旧市街になる。

 

 

1日1便の上海虹橋・カシュガル直行便に搭乗した。隣の席は、上海でウイグルレストランを経営する親族訪問帰りのウイグル人のおばさんだった。機内食 (さすがに豚肉は使っていないが、ハラール認証されていないのか、まったく手を付けない) をドーンと僕に差しだし、タッパーに入れて持参した自分用の料理までも、僕に勧めてくれるほど、フレンドリーだった。

 

空港を出ると、半強制的に乗合タクシーに押し込められ、新市街の新徳商務酒店に向かった。新徳商務酒店は、適度に安いというだけでチョイスしたのだが、この選択が、大きな代償の伏線になる。

 

 

カシュガル1枚目のスナップ。旧市街へ向かう解放路で、日本のおこしに似た菓子を売るお兄ちゃん。

 

 

昼下がり(といっても北京時間17時頃、実質時差-3時間)のエイティーガル寺院前の広場は、ゆったりとした時間が流れる。

 

 

旧市街の商店の看板は、アラビア文字表記のウイグル語が目立つ。

 

 

茶色のレンガとタイルの曲がりくねった路地、陽気なウイグルのやんちゃ坊主が、ポーズをとってくれた。

 

 

街角にある金属細工や銅銭の入った宝箱のオブジェ。

 

 

茶色の土壁やビスケットのようなタイル、ジク・カワープ(羊肉串)を焼く煙、薄暗いトンネルのように路地を跨ぐ2階、ラグビーボール型の西瓜・・・・・。中華圏と明らかに異なる中東の街が拡がる。

 

 

イスラム女性でありながら満面の笑みでスナップに応じてくれたウイグル少女。

 

 

店頭に設置された窯でナンを焼く職人の若者たち。

 

 

ドッパ(ウイグル帽)の男性やヒジャブの女性が行き交い、ナンやサモサ(羊肉ミンチのパイ)を売る店が並ぶ。

 

 

縫製、皮革、銅・真鍮の細工もの・・・・・の職人街。

 

 

将来、イケメン間違いなしの男の子。

 

 

ウイグルの女の子は、とびきり可愛い。

 

 

【メモ】

日本人の中国ビザの発給が、急転直下に停止された。日本が中国からの入国者への水際対策強化(陰性証明を義務付け)に対する報復措置であることは明らかだ。ひと言で言うと“残念”。もちろん、残念なのは、ビザの発給が停止されたことではなく、中国政府そのものである。

 

「コロナ感染爆発下の中国からの入国者は、国籍に関係なく、陰性であることを出国前に確認することのどこが差別的なのか?」

日本入国時に陽性が判明すれば、日本での隔離費用(隔離中の宿泊費、食費)は、政府丸抱え、つまり日本国民の血税での負担となる。中国のように入国者の自己負担ではない。陽性者を事前に排除することは、差別でも何でもない。

 

日本に入国できるのは、日本国民か、ビザ取得(日本政府が入国を許可した)者である。自国民や日本滞在者の隔離費用を自己負担にしないのは、コロナが2類相当感染症で、国内感染者の療養医療費を政府負担とするのと、まったく同じ扱いだ。それ以前にビザ取得者は、“外国のお客様”である。感染した客人から隔離費用を徴収するなど非礼そのものだと僕は考えている。

 

今、中国が“戦狼外交”ができるのは、経済力によるところだ。その経済力の源泉は、海外からの直接間接投資、貿易である。中国は、内需で経済成長を維持できるほど社会が成熟していないばかりか、一人っ子政策のつけである急激な人口オーナス(少子高齢化による経済不利益)期に突入する。そんな瀬戸際の時期に海外の不評を買う発言、政策は、愚の骨頂以外の何ものでもない。

 

 

旅は続く