大聖寺実業高校 学校日記

石川県立大聖寺実業高等学校の学校行事や学習活動等についてお伝えしています。

ふるさとの山・白山

2015年12月08日 | その他

12月7日(月曜日)、加賀市は快晴に恵まれました。

そして真っ白になった白山の美しい姿を仰ぐことができました。

真っ白な白山(標高2702m)は、わたしたち加賀市民の心のよりどころ。

石川県だけでなく、福井・岐阜・富山などいろんな所から白山は見えるのか

もしれませんが、わたしたちは加賀市から見る白山が一番だと思います。

←大聖寺実高から見た白山

←東春日町からの眺め

大聖寺で生まれた『日本百名山』の作者・深田久弥(1903~71年)は、

加賀市から見る白山をとってもすてきな文章で紹介されています。

「日本人は大ていふるさとの山を持っている。山の大小遠近は

あっても、ふるさとの守護神のような山を持っている。そして

その山を眺めながら育ち、成人してふるさとを離れても、その

山の姿は心に残っている。どんなに世相が変っても、その山

だけ昔のままで、あたたかく帰郷の人を迎えてくれる。

私のふるさとの山は白山(はくさん)であった。白山は生家の

2階からも、小学校の門からも、鮒釣(ふなつ)りの川辺から

も、泳ぎに行く海岸の砂丘からも、つまり私の故郷の町の

どこからでも見えた。真正面に気高く美しく見えた。それは

名の通り一年半分は白い山であった。・・・

・・・その加賀平野でも、私のふるさとの町から眺めるのが

最上であることを、私は自信をもって誇ることができる。主峰の

御前(ごぜん)と大汝(おおなんじ)を均衡のとれた形で眺め

得るのみでなく、白山の持つ高さと拡がりを、最も確かに、

最も明らかに認め得るのは、私の町の附近からであった。・・・

・・・夕方、日本海に沈む太陽の余映を受けて、白山が薔薇色

(ばらいろ)に染まるひと時は、美しいものの究極であった。

みるみるうちに薄鼠に暮れて行くまでの、暫(しばら)くの間の

微妙な色彩の推移は、この世のものとは思われなかった。」

(『日本百名山』(深田久弥著、新潮社刊)より)

真っ白な白山を、この冬何回みることができるでしょうか?