京都初の地ビールのブリュワリーの隣にこのお店はあって、(というより、お店が先なのか・・・。)旨い地ビールが飲めるよ、って話に飛びついたデイジーヒル。意地汚いのもたまには役に立つのねえ。4時ごろから店入りできるというので、その前にまず荷物を持って、今回全面的にお世話になったばすこ&ヘジャのお宅へ。最寄駅から歩くつもりでいたら、なんと車でお出迎え付でした。神戸から録画機材一式持参でやってきたFくちゃん、送迎までほんまにありがとう。
ひとまずお宅でほっこりして、おいしいお菓子やらコーヒーをいただきつつ馬鹿話をしばし楽しんで、サスケに遊んでもらって、さてそろそろ出発です。お留守番のサスケの瞳が悲しそうでしたがガマンしてね。
お店の入り口

ふだんは沖縄料理とビールが楽しめるそうですが、この日はライブ仕様にアテ系はミニマムな感じ。でもおにぎりとか風呂吹き大根とか、仕込中の美味しそうなものが目の端に見えてきます。

控室は2階でした。着替えもできるしトイレもあるのでライブする側としては最高のシチュエーション。ここでお泊りしたバンドもあったらしいです。

さてPAのセッティングとリハーサルです。

お店の構造なのか、Dの音にとても共鳴することがわかりました。調整する側はけっこうたいへんだったみたい。

私はなんにもわからないので、とりあえず自分の声のヴォリューム調整をば。デイジーヒルでのリハ風景は撮ってません。これは私が月末のライブ用に練習してる曲を歌っているところです。

最後に4人でやる曲の立ち位置確認も兼ねてリハーサルです。最後の曲にはバンジョーでFくちゃんも入ってくれるそうです。で、私がコーラスで入らないタイミングを見計らって撮りました。

天井にはてぃんがーら(天の川)が流れています。

バヘのリハーサル。

新曲を2つもいれた、って言ってました。

お客さまが入ってないライブハウスは、音が壁に吸い込まれるのでしょうか、そんな感じです。いつものヘジャの、関節がほぐれていくみたいな癒しの声。

ばすこは楽器を持ち替え、ダルシマも弾きます。後で聞いたら、バンジョーとこのダルシマを派手なギターのソフトケースに入れて持ってきたそうです。私は「あれ誰のギターやろう?」ってずっと考えてたんですけど。

さて、音合わせも終わったし、景気づけしよか。
この日の地ビールは4種類。ヴァイツェン、スタウト、エールとジンジャーエール(ビールです)。

ビールサーバーは業務用の冷蔵庫を改造したものとか。(下の部分)

生姜ラブの私はジンジャーエールに挑戦。甘くない冷やしあめみたいな味がしました。

実は後で全部試したのですが、ヴァイツェンはすごいです。アルコール度数が7パーセントほどあり、ぐびぐびっと一息では飲めませんでした。でも確かに美味しかったです。
小腹をなだめるのに、とホストの二人が用意してくれたお寿司。根菜とコンニャクの入ったお稲荷さん、ええお味でした。今度私もやってみようっと。

ライブ開始の30分前位に下に降りたら、お客さまがまだ2人。雨も降るし、ブルーグラスのライブが割と近所であるし、愛媛の朝倉ではフェスをやってるし・・・。大阪の私たちはとても集客できない、と予め言ってたので、ばすこたち、すっごくがんばって宣伝してくれたみたいです。でも、現場の状況を見ると楽観視できない。不安がよぎります。
さらに10分ほどして、ヘジャが上がってきました。「お友達が来てるよ。」と。ありがたい!ホンキートンクのロジーンライブと掛け持ちで来てくれたO茄子でした。
さて、いよいよスタートです。バヘから。

直前の心配は杞憂に終わりました。ヘジャの職場関係の方やら2人の古いお友達やら、アイリッシュパブのお客様やら美容師さんやら。身内の方も来られてたようです。ブルーグラス界からは、千日前なギター弾きとバンジョー弾きが応援に駆け付けてくれました。こちらも感謝です。
ふんわりゆったりした空気に包まれてるみたいなヘジャの歌。独特のリズムがうねるばすこのフィドル。

ダルシマも登場します。

何を説明してるところやったっけ?

10人位入ればそこそこ恰好が付くね、と言ってたのに、予備の丸椅子まで出していただき、出演者は居る場所がないくらいです。トイレの前に陣取る2人。そして、万全の準備をして設置したFくちゃんのビデオの前には、ビールの注文に来る度にお客さまの黒い影が半分写りこんでいました。次からは、人が通らへん場所に置かなあかんね。

お客さまで来られていたピーターさんにも入ってもらって最後の曲です。

それにしてもずっと笑顔ですね。それもとびきりの。

アンコールも出ました。

お客さまが皆さん、本当に熱心に静かに聴いて下さいました。あんまり静かなんで逆にドキドキした位。

休憩をはさんでデイジーヒルの出番です。それにしても私ってなんて楽しくなさそうに歌ってるんだろう・・・。自分ではけっこう笑顔で歌ったつもりだったのに。暗い歌やシビアな内容だとしても、ずっとそればっかりじゃねえ。もっと楽しい明るい顔を心掛けましょう、自分。

喋りが良かった、と言って下さるお客さまもありましたが、衣装とノリが大阪の夫婦漫才ちっくだったのでしょうね?ま、それは多少狙ってましたけど。
1.Somebody Stole My Gal
2.I've Endured
3.Water Is Wide
4.Little Annie
5.谷間の灯
6.Over the Mountain
7.Danny Boy
8.Can't You Hear Me Calling
9.Kentucky Waltz
10.人生の扉
11.West Virginia My Home

ふだんのライブでは、自分も演奏する人や、リスナーだけど熱心な人がほとんどの事が多く、イベントやお祭りなんかだと、通りすがりの人とか、全くこんな音楽知らないよ、っていう人の前ですることになるのですが、そのどちらでもなく、彼らの人となりはよく知ってるけど、私たちのことは全く知らないという方々の前でやるのってかなり緊張します。完全アウェイです。(味方は3人だけ?)でも、バヘの時と変わらず、皆さん真剣に静かに聴いて下さり、知ってる曲を口ずさんでいる人や、拍子を取って楽しんでくださっている様子がそこここにあり、あったかい気持ちになりました。やって良かったなあと思いました。っていうか、やりながら、『次もまた一緒にライブしたいなあ』と思ってる自分に気が付いてちょっと笑ってしまいました。今度はだいぶうちのテリトリーにして、お返ししないとな、って思ったり。でも私たちの周りにはあんなに色んな人たちは揃わないなあ。
写真がないのですが(応援団が、次の目的地に行くため途中で退出したので。)最後は一緒にやりました。
1.soldier's joy (ヘジャのクロッグダンスのバックで。)
2.Hard Times Come Again No More(この曲の間、ヘジャは休憩して息を整えます。)
3.竹田の子守歌(ばすこのCDから)
4.白い色は恋人の色(さてどっちがベッツィでどっちがクリスでしょう?)
5.When the Roses Bloom in Dixieland(これにはFくちゃんも参加)
めっちゃくちゃに楽しかったです。これはたぶんずっと笑ってたと思います。ばすこさん、イントロちゃんとギターが入れなくてすんませんでした。カットだけですが、マンドリンデビューも果たしました。そのうちyou tubeに誰かがアップしてくれるかもしれません。
終わってからも客席ではお話に花が咲いて、ビールもまだまだ売れていました。ばすこが食べているのはかぼちゃかと思ったのですが、どうも匂いはお芋です。

割った断面を見て確信しました。やっぱりお芋でした。

アテをいくつかいただきました。

かぼちゃのグラタン、って言ってたかな?食べ損ねたので感想は書けません。写ってないけど、もずくの天ぷらがおいしかった。ちゃんとお料理を食べに(もちろんビールも)来たいな、と思いました。

ほんとにお隣にあるブリュワリー

ガラス張りなので、中の様子も覗けるのです。

本当は、ロジーンの打ち上げに合流する予定で動いていたのですが、案外早く終わって、荷物を置きにいったん帰ってしまったら外に出る気力が失せたのでした。打ち上げ会場はてぃんがーらと結構近い場所だったのに。こんなチャンスめったにないのに。でもま、いいか、また今度の楽しみに取っておきます、『金ちゃん』の打ち上げ。
家に戻ったら、サスケが寂しそうに待っていました。昔馴染みのKさん(いや、私はS井の方がしっくりきます。みんなもそう呼んでたな。)と戯れるサスケ。ほんとは「ちょうだいっ」のポーズがめちゃくちゃ可愛くて、何枚も撮ったのに、全部ブレブレで残念です。これはお手、の後の「おかわり」の瞬間。

翌日のおさんどんの段取りがある、というFくちゃんをだいぶ引き止めたのですが、意志は固く、S井と共に帰ってしまったので、4人であれこれお喋りしながら、ワインを1本空けてしまいました。それにしてもばすこ家の話はほんとに面白い。特に彼らの人脈がおもしろすぎる。それは翌朝にも引き続き聞かせてもらうことになるのですが、夜も更けてきたのでとりあえずお休みなさい。
一夜明けて、しっかり睡眠を取って階下に行くと、サスケとばすこはお散歩に出た後でした。お天気はあいかわらずいまいちです。美味しいパンとブルーチーズとコーヒーの朝ごはんをいただきながら、壁にかかってた花輪和一さんの絵の話とか、お友達のお父さんの再婚の話とか、鉄ちゃんの憧れ京阪電車の話とかを取りとめもなく喋っていると、電話がかかってきました。ノースカロライナのケンちゃんからでした。たいがいな長電話の中で、年末の帰国時にパーティをやる、という話が決まったようですが、さて、私たちは参加できるかな?したいけどなあ。ケンちゃんは、まるで見ていたかのように、昨夜の私のいでたちについて、「白い短いブーツはいてたか?」と言ったのだそうです。その通りだったのですが、その後、こう続けたとか。「そうか、給食のおばちゃんみたいやったか?」と。それ長靴やん。
楽しい二日間でした。居心地のいいおうち、楽しいお喋りと少々の毒吐き、こんなにゆったりと幸せな時間を過ごせたのは彼らのおかげです。ほんまにおおきにね。

帰りはてくてく川沿いの道を歩き

最寄駅から地下鉄、阪急を乗り継いで昼には帰宅しました。これは十三駅で遭遇した京とれいん。確か一日一往復やったはず、珍しいやん!と思って撮りました。けど今調べてみたら、4往復もしてた。ちょっとガッカリ。
