紀州七代大彦の木の家づくり日記

「ここちよく美しい暮らしのために」
和歌山大阪にて「一軒一軒ていねいに150年」家づくりに取り組み続けています

ちょいと変わった地盤改良工事

2017年03月22日 | 家づくり。素材の話(木・左官・工法など)

さて今日は地盤改良のお話。

地盤改良というのは、軟弱な地盤を補強する工事。お家が建った後、お家の重さで地盤が下がって、家が傾かないようにするための工事です。(傾かないというのがポイント。傾かずに等しくお家が下がるのは概ね構いません。それと全く傾かないというのもなく、許容できるレベルというのがあります)

お家の初めの工事というか調査で、敷地の地盤を調査いたします。その時の数値で、何もせずとも大丈夫か?基礎で工夫するのか?いわゆる「杭」を打つのか?など、想定して決めていきます。

今回のH様のお家の場合は、敷地の周囲の状況や歴史、また調査の数値からも、大地震の際の「液状化」という事を考慮に入れなくてはいけませんでした。

液状対策というのは、まだまだ歴史が浅く積み上げられてきていない部分もあるのかもしれませんし、どんな杭が良いのか?というのは結構色々な意見があるところなんです。【例えばこんな工法はダメとか、余計に直せなくなるよとかあるんですが、ここでは触れません。怒られたら嫌だから。。】

今回のH様家では、総合的に考えて一番理屈が通っている工法を採用して、先週現場の工事でありました。(地元の構造設計の先生方が現場を見学させて欲しいと、結構見学にこられたみたいですよ)

まずは杭の打つポイントをだして。

次にそのポイントに穴をほっていきます。

全体はこんな感じ。

所定の深さ(改良したい深さ)まで掘っていきます。

 

掘り終わると、

穴の中には水が。この水を見ても出てくる土を見ても、『液状化対策改良してこれは良かった!』としみじみ。

その後、

こんな砕石を

入れて撹拌しながらつめていきます。

そして出来上がるとこれ。表現は間違いっているかもしれませんが、砕石の柱が地中に何本も立ったようなイメージですね。詳しい理屈などはまた別の機会に譲りますが、工事を見ている実感としは、非常に理屈の通った良い方法ではないかと思います。

他の現場でも感じたことですが、湿気ていた敷地が結構カラッとするような事も経験していますし。

この砕石を混ぜていく過程は動画で撮っていますので、またご興味のある方はおっしゃってください。弊社でご覧いただけます。

杭工事も終わり、基礎工事はまた今週末からかかりだします。

はい、こちらの現場の進捗もお楽しみになさっていてください。ではでは、また次回!

 

 

和歌山・大阪「心地よい木の家づくり」 大彦(株)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 現場をぐるっとひと回り | トップ | 棟上げから屋根下地 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

家づくり。素材の話(木・左官・工法など)」カテゴリの最新記事