紀州七代大彦の木の家づくり日記

「ここちよく美しい暮らしのために」
和歌山大阪にて「一軒一軒ていねいに150年」家づくりに取り組み続けています

熊野本宮湯の峰温泉へ。壱

2020年01月30日 | 家づくり。素材の話(木・左官・工法など)

一昨日・昨日と紀伊半島のど真ん中へ出張しておりました。

和歌山県田辺本宮町というよりは、【熊野・本宮】という方がわかりやすいですね。熊野本宮大社や熊野古道で有名な所です。そして熊野本宮大社と関係が深く、皇室の方も何度も宿泊され、日本最古の湯として有名な秘湯湯の峰温泉が目的地。(以前何度がご紹介していますから、ご存知の方もいらっしゃいますよね)

まずは高速道路で和歌山南部の田辺市まで行く必要がありますので(約1時間30分、そこから1時間で目的地)、以前から見学を熱望しておりまして今回先方様とうまく予定があった、紀州材の雄「山長」さんへ。

弊社設計の坂本さんと、墨付け手刻みも行える若手大工のエース坂本君も連れてお邪魔してきました。(やっぱり木は実際触る大工さんを連れて行ってなんぼですからね)

そう。山長さんは材木屋さん。というか山ももたれておりますから林業+材木屋さんですね。そして、【こだわりの木の家】の世界では全国的に非常に有名な山長さん(関西よりも東京の方が有名でしょうか)ですから、さすが広大な敷地にたくさんの木が積まれておりました。

広大といえば、山も物凄い広さをもっておられるし、それを出す場所も凄いだろうし、純粋に広さで言えば、山長さんにとってここは大したことない広さなんでしょうが。

実は、弊社は和歌山市ですが、和歌山市は和歌山県の北の端にあって奈良県から流れてくる「紀の川」の河口に開けた町です。そして紀の川の上流は材木の超有名ブランド&超良質な【吉野材】がとれる【奈良県吉野】がありますから、昔から吉野材を使用してきています。

弊社の祖父や曽祖父もそうです。

和歌山南部はもともと海運で木材を運んでおりましたから、昔からお江戸と結びつきが深いわけですね。(祖父に教えてもらっただけですから間違ってたらすいません)

そして、弊社の主力は米ヒバと吉野桧・吉野杉。もちろん絶対の自信をもっておりますが、やっぱりそこは日々勉強でもありますし、常に良質なものも探していかなければいけませんからね。

広大な工場と

材料のストック。

そして品質管理

色々な注文に応えられる体制。

更によりよいものを求めると共に、木の家の根幹の材料を担っていることに対する真摯な取り組みと伝統。

やはり、素晴らしいものがありました。少々高くても日本全国からお呼びがかかる理由は凄くわかりました。また一定の規模があることによる生産性の良さや特殊なことに即応できる体制、特殊な乾燥など技術への取り組みなどにも非常に魅力を感じられました。

今、弊社がお世話になっている吉野材などと比べてどうとかではありません。どちらも素晴らしいと思います。正直吉野材の方が良いな!と思う部分もありましたし、これは山長さんの紀州材の方が魅力的だな〜と思える部分もありました。

総合的に見て。というのはあるけれど、それはこのBlogではやめておきます。

結局、お客様にいつまでも喜んでいただける材料を選ぶのが私達の責任ですから、色々と慎重に検討して実際のお客様のお家づくりに活かしてまいります。

そして、見学中、色々と質問攻めをする坂本さんと大工の坂本君も楽しそうで行ったかいがありました。特に、坂本君は帰りに余っている切れ端の材料をもらってきて、その日加工してみたそうですが、その辺のことや詳しくは、また来月号の「つくり手」に書きますね。

さて、ここで坂本さんと坂本君とは分かれ、私は一路湯の峰温泉へ。続きます。

 

 

和歌山・大阪「心地よい木の家づくり」 大彦(株)

 

 

 

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