父親がまだ居て、実家に住んでいた頃の話。
父親はある意味無敵で、夏に夜遊びして真夜中帰ったときに、玄関で酔いつぶれて寝てたことがある。
ふと見ると…
足の裏にゴキブリ潰れてへばりついてる…なんてことや
居酒屋で飲んで酔っ払って、暴走族がうるさいからと店飛び出して取っ組み合いしてきて、血だらけで帰ってきた…なんてことは日時茶飯事。
とにかく、ある意味無敵な父親でした。
そんな父、自分の建設現場にできたスズメバチの巣を、石で破壊した日のことです。
話はここからです。
相変わらず夜遊びして、夜中に帰ってきた私。
玄関に、酔っぱらって帰ってきて脱ぎ捨てた父親の作業服があることなんてザラ。
その日もいつもどおり作業服が散らばってる…
私の部屋は、玄関開けてすぐ左側でしたのでそのまま部屋に…
あ、玄関の電気消すの忘れた。なんて思いながらもトイレ行くときでいいやと部屋で過ごしていた。
少しすると、廊下からブーブーとなんか聞こえる…
なんだろうと部屋のドアを開けると、何故か廊下にデッカイハチ…
ホバリング気味にブーブー言いながらゆっくり飛んでるハチ…
ハチと対峙した私は、ゆっくりと部屋に後退りして、退避。
すぐドアを閉め、頭の整理した私。結果、なぜハチがいるかわからんが退治しなければ。
と、クソ暑い夏の夜に厚手の長袖長ズボン、バイク用手袋、フルフェイスのヘルメットをかぶり、手には安室奈美恵が持ってて流行った電流が流れるハエたたきに、ビニール袋。
フルフェイスは視界が悪いし音が聞こえないので部屋を出る直前にかぶることにした。
ドアに耳をつけ羽音を確認します。
ブーブーブーブーブーブー
羽音の大きさで距離と方向を測る私。
今玄関側だから、扉の方向的に何かあったときに部屋に逃げ込めないので、逆の居間側に行くのをジッと待つ。
汗が滲んできて手袋のなかもしっとりしてきた頃、羽音が止まる。
やべ!どっかにとまった!
見えないと解りつつも、ドアと床の隙間を覗いてみる。
父親の作業服しか見えない…
試しにドア叩いて見る。ドン!
反応なし。
何度かドアを叩いていると…
「うるせー!」と親父がリビング側から廊下に 笑
「ひー!ハチがいる!」
「デケェ!」
とか、声が聞こえますw
ドアを開けて飛び出すと、丁度父親が素手ではたいて床にハチが!
すかさず手に持ってた電流のやつでハチを抑えながら電流流すも、ハチ死なない…
「どーしよどーしよ」とか言ってるうちに父親が電流流すやつの上から踏みつける。しかも素足w
「いてて!いてて!馬鹿!電気止めろ」
と、父親。
「いや。止めてるから」
ハチは固くてぺちゃんこにはならなかったが、電気で羽は焼け、親父に踏みつけられ戦意喪失のよう。
手袋してるのでそのままつかみ、ビニール袋に入れて、任務完了。
その後、昼間スズメバチの巣壊したこと、ハチに襲われて逃げ回ってたこと、多分ポケットかなんかにいたんだろう的なことを聞きました。
そして被害は、常に電流が流れ、柄が折れて使い物にならなくなった安室奈美恵に便乗して買ったハエたたき…ちなみにこーゆーのです↓
夜中にハチと戦うもんじゃない。恐怖しかない。
という、夏の日の思い出でしたとさ