クロイドンノース

メルボルン郊外のクロイドンノースでの主婦の生活。
息子の言語発達遅滞のことやクロッシェの記録も。

学校選び

2014年08月27日 | 日記

幼稚園の遠足でTraffic Schoolへ行って来ました。



というか、現地集合の遠足って^^;

親にとっては面倒だよ!

まぁ、保険とか責任とか色々現代的な問題のせいで
最近はバスをチャーターして行く遠足ってあんまりないんだとか。


このトラフィックスクールで交通規則について30分ほど
幼稚園児向けセミナーを受けたあと、
道路の渡り方の練習などをしました。

その後は自転車で好きなように暴走して逆送して迷走して
楽しんで、という感じでした。



すごくこのTraffic Shoolが気に入ったLH。
誰かから「来年は学校に行くの?」と聞かれるとYesと
答えはするものの、
"Can I go to Traffic Schol next year?"
とそっと後から私に聞いてました。


と、5月時点では学校自体何か分かっていないLHでしたが、
7月に来年から通う小学校が決まりました。

ビクトリア州では幼稚園は3歳と4歳だけ。
5歳から準備コースでさるPreparation School、
通称Prep(プレップ)
に通うことになります。

やることは幼稚園の年長さんとさほど変わりはありません^^;
(だったら幼稚園を6歳までにしといてほしいんだけど!)

1時間だけの体験入学が毎月ある学校が多々あり、
LHが行く学校も6月からあり、息子は8月に初めて参加。
LHも私も大変気に入ってます。

LHは言語の問題もあるけど、父親であるGゆずりの
頑なまでにわが道を行くような性格があるので、
一般の学校は選びませんでした。
もっと個人の学び方の違いを尊重してくれる学校にしたかったんです。


G自身、小中高一貫の有名私立に通っていたのですが、
彼の通知表を見るといわゆる「問題児」でした。

「聞いていない」「やれと言われたことをしない」
「努力しない」「怠けている」など
先生達のかなり上から目線のコメントが並んでいました。

Gにどうして何もしなかったのかと聞いたら、
学校が「つまらなかった」という理由一つだけ。
(先生達を困らせようとは考えもしなかったみたい。)

(聖書の先生以外は



最後の3年間ほどは、校風もカリキュラムももっと柔軟性があり
各生徒がやりたいことを尊重してくれる学校に

自分の意思で転校してます。


LHが行く小学校は
デモクラティックスクール(でもこの学校はサドベリーとはちょっと違う)
と分類されます。


従来の教育方法とは異なり、
個人の学び方を重視した教育方法が基本理念です。

小学校なんてどこでも同じとか、家から一番近いのが一番便利でいい
くらいの選択基準しかなかったのですが、
LHの性格や物事の学び方などを見ていて、考え方が変わりました。

詰め込み方で一辺倒な教育方法は絶対にLHをダメにすると少しずつ確信。
LHに合った教育法を取る学校はないかと範囲を広めてかなり探しました。

うちの近所にデモクラティックスクールなるものがあると分かり、
その学校の哲学や理念、教育方法、校風などを読むうちに
「これかも!」と胸がドキドキしました。

子供が興味を示したものから取り組んでいく、というやり方。

嫌なこともがまんしてやることも学ばなければいけない
と言う人もいるだろうけど、
この学校では「嫌だ、やりたくない」と思わせる環境にはないんです。

なんでも自分から責任を持ってやり、
最後までやり遂げることができるようになる子供に成長させる
というのがモットーでもあります。

学年の区別はなく、年齢と自分の能力に合ったことを勉強するようになっており、
年上の生徒が年下の生徒に教えることも普通だそうです。

先生と生徒、大人と子供が平等の関係にあるので、
みんな堂々とはきはき話していました。

大人にはやはりそれ相応の敬意を示すべきではと思ってたけど、
大人が子供を平等に扱うことで、子供が尊重されていると自覚し自信を生む。
大人であろうと子供であろうと他の人を尊重できる人に育つんだと
そこの学校の子供たちを見て思いました。

実際の授業も見せてもらいました。
一つの教室内で、石の種類について勉強している子もいれば、
自然災害のことを調べている子、演芸用の小道具を作っている子、
地理を勉強している子などがおり、
1週間~2週間程で課題を仕上げる、という感じ。
先生は質問があれば一緒に答えを模索し、ちょっとアシストする感じでした。

サドベリーとちょっと違うのは、
勉強面ではある程度仕上げなければいけない課題や
このくらいで仕上げましょうという期間があること。
かなり一般の学校とは形態は違うけどテストや宿題もあります。


いわゆる5・6年生のディベートもちらりと見せてもらいましたが、
プレゼンテーション能力など、関心しきり!

プレップと1年生は遊びベースです。
日本では幼稚園から教える方針に変わる動きにあるそうですが、
幼稚園児は遊んで学ぶものだと思ってるので、この学校の方針は本当に嬉しいです。

日々の細々したことからいじめの問題まで、
デモクラティックスクールでは子供達がとことん話し合って解決するまで議論を続けます。

チャイムもない、校則もない、上下の差別もないこの学校に
一般校に勤務していた先生がやってくるとびっくりするそうです。

注意するとか怒るとか決まりを作るとか、
とにかく何もしなくていいので。


日本の詰め込み型の教育しかしらない私が、自分の息子に
ここまで「無法遅滞?」みたいな学校にやろうと思うまでの道のりは
そう簡単ではありませんでした。

「標準とは違う=将来が心配」
という自分の中の偏見を破り捨てるまでには時間がかかりました。

でも息子は学校では苦労するかもしれないと思ったので
色々と情報収集しだしたのがきっかけでした。

図書館で言語発達遅滞の子、
超活発でソワソワした子、Sensory seekerである子供の
育児に関する本を何冊か読んだり、
スピーチセラピーの先生に相談したり、ネット検索したりしていくうちに
「いい学校」とは有名私立とかではなく、
「LHの学ぶやり方で教えてくれるところ」
だと思うようになりました。

近所にそんな学校があったのは、本当にラッキーでした。
(まぁ、成果が見られるのはまだ来年からの話だけど)

こういう学校のことは何も知らないとか、
以前の私のように偏見を持った人もまだいるだろうけど
もう気になりません。

従来の教育方法に合わない子がたくさんいる世の中こういう学校は少なく、
実は偏見よりも「うらやましい」とすでに数人から言われました。
親としてこういう学校選択ができてラッキーだとすごく思います。

来年一緒にこの学校に行く幼稚園のお友達のママさんは
児童心理学者!
そんな頭良さそうな人がいいと思うんだから、私も何か良い
判断した!?
ってことで